2016/06/29
レディー・ガガが6月26日、チベット仏教の最高指導者で精神的指導者であるダライ・ラマと、愛、慈悲の心、世界の不健康さについて議論を交わした。ハリウッド・リポーターが報じている。
米インディアナポリスで開かれた【第84回 全米市長会議】にダライ・ラマが登場した後に、20分間にわたって行われた同会談。その模様はFacebookでライブストリーミング配信され、16万回“いいね!”された。しかしながら、会談の写真が中国本土にまで渡ると、熱狂的とは程遠い反応がみられた。
中国政府はダライ・ラマを、チベットのヒマラヤ地域を中国から離脱させようと目論む危険な政治家だとみなしている。同氏は今、チベットの政治的自立性を高めるが完全独立ではない、“中庸”を支持すると主張している。
中国にも絶大なファン層を持っているガガだが、今回の会談により今後、中国での公演を禁止されるだろうと見ているファンも多いようだ。中国外務省のスポークスマンは27日、「海外の人々には彼の本性を十分に認識してほしい」とし、「彼が他国を訪問し活動する目的は、チベット独立の推進だけなのです」とも加えている。
会談中、ガガに自尊心の低い若者たちや自殺を考えるような人たちをどうやって救えばよいかと訊ねられると、ダライ・ラマは「愛や慈悲など、内面の価値にもっと注意を払うことが正しい方法だ」と答え、世界は物質主義になりすぎているとの見解を示した。
ダライ・ラマの名前は中国のSNS“Weibo”でブロックされることが多いのだが、同アメリカ人ポップスターに対して中国政府寄りの不快感を示す場所はユーザーに与えているようだ。
広くシェアされている投稿には、「彼女は中国のファンのことを考えていない!」、「彼女が宣伝するCOACHなどのブランドをボイコットしよう」、「私が初めて聞いた英語の歌は彼女だし、大好きなシンガーで私の女神。でも、こうなったからには彼女のことは忘れる……さようなら、ガガ」などと綴られている。
他には、政府がFacebookやTwitterをブロックしていることに言及し、「どっちにしても中国政府ギャング団は外国のソーシャルメディアを見せてくれないんだから、彼女は好きなものを見せればいいんだ」といった、やや挑戦的な投稿も確認できる。
なお、ダライ・ラマと関わったため中国での公演をキャンセルすることになった西洋のミュージシャンは、過去に何人かいる。4月にセレーナ・ゴメスが広州と上海のサマーツアーをキャンセルしているが、ダライ・ラマと写った写真をソーシャルメディアでシェアしたのが原因だと考えられているほか、昨年にもボン・ジョヴィやマルーン5が同じような疑惑のなか中国公演を取りやめている。
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