2016/04/26 23:45
センセーショナルな主演ミュージカルを毎年公開し、舞台の世界でも絶大な支持を得ているモーニング娘。。今年はモーニング娘。'16として演劇女子部【続・11人いる! 東の地平・西の永遠】に出演、その制作発表記者会見が4月25日に都内で行われた。
<超能力も披露! 萩尾望都によるSF超大作に全役オールWキャストで挑む>
6月より京都劇場と池袋サンシャイン劇場で開催される【続・11人いる! 東の地平・西の永遠】の原作は、萩尾望都によるSF漫画。テレパス能力を持った少年タダと、男性と女性ふたつの性を持ち、大人になる時に性別を選択する運命を持つフロル、やがて恋人同士となるこのふたりを中心に、想定外の展開へと観る者を誘っていく衝撃作だ。そんなSF超大作にモーニング娘。'16が全役オールWキャストで挑む。なお、共演者には、彼女たちの後輩グループであるつばきファクトリーの山岸理子、小片リサ、岸本ゆめの、浅倉樹々、ハロプロ研修生の橋本渚、高瀬くるみなどもキャスティングされている。
この日の制作発表記者会見には、5月31日の日本武道館公演で卒業する鈴木香音を除くモーニング娘。'16メンバー、本作品におけるイリュージョンをメンバーに指導している天才マジシャン・原大樹、司会としてプロデューサーの丹羽多聞アンドリウが登壇。まずはモーニング娘。'16の面々が新曲「泡沫サタデーナイト!」と共に登場し、ストーリーや各登場人物のキャラクターが分かる演劇を披露、その流れで工藤遥がテーブルを浮かせるイリュージョンも繰り広げたり、そんな工藤に恋人役の小田さくらが抱きついたり、譜久村聖が巨大なスプーンを曲げてみせたりと、めくるめく展開で取材陣を驚かせる。
そんなメンバーたちを原大樹は「皆さんの演技力が凄いので、こっちがビックリするぐらい。いろんな方に今まで教えてきたんですよ。一番(覚えが)早いです」と絶賛。
<工藤の女の子姿/小田は初メイン/佐藤優樹の王様/石田は宣戦布告>
また、各メンバーによる役の説明を兼ねた自己紹介では、近年、魅力的な男性キャラを多く演じてきた工藤遥(タダ/フロル)が、久しぶりに演じる女の子(※正確には男性と女性ふたつの性を持つ役)について「皆さんに可愛いって思ってもらえるように、愛おしいと思ってもらえるようなお芝居がしたいなと思っています」とコメント。【続・11人いる! 東の地平・西の永遠】の公式サイトでは、髪の長い女の子姿の工藤の写真が公開されており、今までのイメージを一新するその姿は、すでにファンの間で大きな話題となっている。
続いて小田さくら(フロル/フォース)は「私はお芝居をさせて頂くのは今回で3度目になるんですけども、初めてのメインの役ということで、このかつらが似合う可愛いフロルを演じられたらなと思います!」と意気込み、これまで自身のキャラクターに合った役を演じてきた佐藤優樹(バセスカ/トマノ)は「今回は360度違って……(メンバーから「180度!」と総ツッコミ)ごめんなさい! 180度違った演技をやらせて頂くので、頑張っていきたいなと思います!」とコメント。彼女は王様役も演じるのが、果たしてどんな王様を演じてみせるのか、要注目だ。
また、これまで様々な女性キャラを演じてきた石田亜佑美(フォース/タダ)に関しては、今回はなんとどちらも男役を担当。「ダブルキャストなので、同じ役を違うメンバーが演じる。ということは、比べられてしまうと思うんですよ。でも、タダは工藤遥ちゃんよりもイケメンに、フォースに関しては小田さくらちゃんと同じ役をやるんですけども、まぁ小田には絶対負けないように!」と、グループNo.1のイケメンキャラと、何かと対決モードになることが多い後輩に宣戦布告。後の囲み取材でも「常識を覆す格好良さを表現できればと思います」とまで言い切った。
<新たな挑戦が課せられている配役 生田は4年ぶりの試練>
牧野真莉愛(チュチュ/オナ)はグラビアでも活躍するリーダーに対して「オナは譜久村聖さんよりも大人っぽく、色っぽく演じられるように頑張りたいと思います」と語り、一方の譜久村聖(オナ/バセスカ)は「初めて演じる男役バセスカなんですけど、王様としての使命感や悩みとかはモーニング娘。'16のリーダーとして同じものを感じるところがあるので、自分らしく演じられたらなと思います」とコメント。尾形春水(トマノ/ローン)は「普段はすごいバリバリの関西弁なんですけど、舞台中は標準語を使って、新しい私を観て頂けたらなと思います」と語った。
3年ぶりの舞台出演となる飯窪春菜(ローン/アテナイ)は「アテナイは勝利の女神なので、この舞台も良い結果を残せるようにと思っています」と語り、4年ぶりの舞台出演となる生田衣梨奈は「今回、私はメンバーで唯一4年ぶりの舞台出演ということで、演技の面では足を引っ張らないように頑張っていきたいと思います」と語りつつも、後の囲み取材では、4年ぶりの舞台でダブルキャストは「試練」と表現しており、このハードルをどうアクロバティックに乗り越えていくのかにも注目だ。
また、英語を得意とし、前日の凱旋公演でも大活躍だった野中美希(アマン伯爵/チュチュ)は「可愛らしいチュチュ、そして大人なアマン伯爵をしっかり演じ分けて、先輩たちに負けないぐらいのオーラをガンガンに出していきたいと思います!」と勢いに乗ったコメントを残し、最年少メンバーの羽賀朱音(ドゥマー/石頭)も「今回の役は上から目線の部分がたくさんあるのですが、最年少だけど、遠慮せずに石頭とドゥマーを演じていけたらいいなと思います!」と熱く語った。
これまでもミュージカルを経験する度に劇的な進化を遂げたり、キャラ立ちしていくメンバーがいたり、同時にアイドルフリーク以外のファンも獲得してきたモーニング娘。だが、それぞれに新たな挑戦が課せられている【続・11人いる! 東の地平・西の永遠】ではどんな化学反応が生まれるのか、そこにもぜひ期待してほしい。
<天然ボケに姉妹ゲンカ!? いつにも増してハチャメチャな囲み取材>
その後の司会による質問及びメディア陣による囲み取材では、石田と小田の姉妹ゲンカさながらの大口論が始まったり、牧野真莉愛が「私が一番可愛いと思います!」と唐突に言い出したり、「絶対に出来るか分かんないんですけど、イリュージョンと聞いて頭に浮かぶのが、『ドラゴンボール』のベジータと悟空がやるやつ」と語り「それ、フュージョンだよ!」と総ツッコミを喰らっても、「それとは違うかもしれないんですけど、スーパーサイヤ人みたいな、人がブワァ! って変わるようなの、してみたいなって思います」と語り切ったり、いつにも増してハチャメチャ。
使ってみたい超能力について聞かれても、尾形が「私はゴールデンウィークを一か月に伸ばしたい」ともはやただの願望を言い出し、それに続いて羽賀は「人類の全員が仲良くなれる超能力がほしいなって思います。そしたら世界が平和になるじゃないですか! それを願いたい」ともはやツッコめない次元の願いについて語り出す。そして、この何でもアリの回答連発ムードにあの人が黙っている訳もなかった。珍回答の天才・佐藤優樹は「ハイハイハイ!」と挙手、「人と人を交換するやつをやりたくて。飯窪春菜ちゃん、スベリ知らずだと思うんですよ。だからまーちゃんとはるなんを交換こして、はるなんをダダスベリさせて、あ、はるなんスベったなーって観てる側になって、いつの間にかバイバイ」と語り、飯窪から「何の恨みがあんの!?」「同期で仲良くしてきたよね? 今まで!」と本気でツッコまれていた。
そして再びの牧野が「四次元ポケットを手に入れて、そしたらその全部の願いが叶うと思うんですよ」と別次元の話を始め、「ドラえもんだよ、それ!」と直球のツッコミを喰らい、終いには、スタッフから取材陣への「他に(質問)ありますか?」という問いに、何故か野中が「はい!」と手を挙げて語り出すという、前代未聞の展開も。気付けば、佐藤優樹以外にも予測不能なメンバーだらけになっていたモーニング娘。'16だが、ミュージカル【続・11人いる! 東の地平・西の永遠】でも様々な衝撃を与えてくれることだろう。大いに期待したい。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:内山直也
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