2016/04/19 19:30
5月4日にavex traxからメジャーデビューする“楽器を持たないパンクバンド”BiSH。元BiSのカミヤサキを中心に5人で結成されたアイドルグループ POP。WACK社長・渡辺淳之介プロデュースの2組による初2マンライブ【WACKプレゼンツ SUZUKIさんおめでとう。】が4月16日、大阪 日本橋COCHLEA.にて開催された。
<私たちPOPは、BiSHに勝つつもりでここに来ましたぁ!>
今や伝説化されている暴走アイドルグループ・BiSのDNAを引き継ぐ者同士の対バンということで、会場には瞳をギラつかせた双方のファンが集結。開演時間が30分押したこともあり、先攻のPOPが登場するなり会場は一瞬で凄まじい熱気を生む。「おまえら、後ろだぁ! POPの登場だぁぁあ!!!!」そんな客席の中へ彼女たちが後方から突っ込んでいき、ステージに辿り着けば「Happy Lucky Kirakira Lucky」で双方ファン入り乱れ大スパーク。
ライブ中盤では、青春担当のシグサワアオが「元BiSのカミヤサキさん、会場観てくださいよ。どこもかしこも清掃員(BiSHファンの総称)ばっかりじゃないですかぁ! 元BiSのカミヤサキを信じて私たち4人は入ってきたわけ。それなのに、途中でいなくなるし、BiSを完全に利用して売れてるBiSH見て……ムカつくって言ってたよね?」と絡み出し、これにカミヤは「それは言ってない!」と否定しつつも「負けてらんないよね? 元BiSとしても、POPとしてもさぁ!」と煽られると、「私たちPOPは、BiSHに勝つつもりでここに来ましたぁ! POPの全力で最高の楽しいライブ、とくとご覧あれ」ともうほとんどアニメキャラのようなイケメンぶりで伝え、その言葉通りのライブを本気で展開していく。
「Plastic 2 Mercy」「Alarm」「who am I?」「pretty pretty good」「QUEEN OF POP」……といったセットリスト、明らかに完成度の増したフォーメーションダンス、エモーションに溢れかえったボーカルワーク、それらすべてに彼女たちのストーリーと人間性が滲み出ており、客席には泣きながら共に歌い叫ぶ者たちもおり、かのBiSのソレにも劣らぬ光景を眼前に生んでみせた。「私たち、キングオブポジティブ! POPでしたー!」
<「SUZUKI社長に捧げる……」いつぶっ倒れてもおかしくない全力疾走>
そんなPOPより早く恵比寿LIQUIDROOMやZepp Tokyoや品川ステラボールのステージに立ち、すでにメジャーデビューや日比谷野外大音楽堂でのワンマンも決め、ネットはもちろん、テレビやメジャー雑誌からのオファーも後を絶たないBiSH。先を行く者として圧倒的なライブが期待される中、1曲目から百戦錬磨のキラーチューン「BiSH -星が瞬く夜に-」で大狂乱の渦を巻き起こし、「大阪のみんなぁ! 待たせたなぁー! 行くぞっ!!!」「歌ってぇ!!!」と清掃員と共に全身全霊のヘドバンにシンガロング、そこへ「OTNK」「DEADMAN」とシングルナンバーを畳み掛けるストレートかつ必勝のセットリストで圧倒してみせる。
「今日は初のWACKプロジェクト主催、POPとBiSHの初ツーマンということで、とても楽しみにしておりましたー! そしてSUZUKI社長、COCHLEA.オープンおめでとうございまーす! 実はですね、BiSHのワンマンツアーの名古屋公演でお世話になっておりまして、本当にこんな形でSUZUKI社長をお祝いできて嬉しいなと思っております。これからも少しでも安くライブハウスを貸して頂けるように私たち頑張りたいと思います! よろしくおねがいしまーす」とお祝いしつつもちゃっかり値切ろうとするBiSH節を噛ますと、「それでは、聴いてください。SUZUKI社長に捧げる……」と、BiSHなりの人生応援歌「スパーク」を熱唱。
その後も熱がひたすら充満し続ける“楽器を持たないパンクバンド”に相応しいアクトを展開し、気付けばメンバーもオーディエンスも床も壁もみんなの汗でビショビショ。いつぶっ倒れてもおかしくないテンションで全力疾走し、中でもリンリンの必死にステージに立ち続けようとする姿、形相は胸を打つものがあった。
<夏には【TOKYO IDOL FESTIVAL 2016】へBiSH×POP揃い踏みで出演>
こんなリトルモンスターを2組も擁するWACKの凄さには驚かされるが、当然ながら彼女たちはまだこんなレベルで立ち止まるつもりはなく、この先も注目のトピックがいくつも控えている。
POPは、7月19日に3rdシングル『WE ARE the IDOL』をリリースし、その前日18日には渋谷WWWでワンマンライブも開催。BiSHは、5月4日にメジャーデビューシングル『DEADMAN』をリリースし、その前々日2日からは24時間イベント【24 Hour Party BiSH】をYokohama Bay Hallで開催、6月からは全国ツアー【BiSH Less than SEX TOUR】もスタートさせる。そして、夏には【TOKYO IDOL FESTIVAL 2016】へBiSH×POP揃い踏みで出演。今年は一体どんなステージを見せてくれるのか、どんなドラマが生まれるのか。すでに主役級のポテンシャルを持つ2組にぜひ注目してほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:Jumpei Yamada
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像