2016/03/25 20:45
3月19日と20日 パシフィコ横浜にて開催された【Hello! Project ひなフェス 2016】。モーニング娘。'16、Juice=Juice&カントリー・ガールズ、アンジュルム&こぶしファクトリー、℃-uteとそれぞれヘッドライナーを務める4公演が用意され、20日17時30分~は「℃-ute プレミアム」が行われた(※各公演別に記事掲載)。
<℃-ute 大人の色気全開のパフォーマンス&新Sg全収録曲の詳細発表>
19日の「モーニング娘。'16 プレミアム」(http://bit.ly/1q37l3b)と「Juice=Juice&カントリー・ガールズ プレミアム」(http://bit.ly/1Ri1zoH)、20日の「アンジュルム&こぶしファクトリー プレミアム」(http://bit.ly/1Mp4rje)と続いてきたアイドルフェス【Hello! Project ひなフェス 2016】もこの「℃-ute プレミアム」が最終回ということで、開演前から会場は熱気ムンムン。
そこへシックかつ艶やかなワンピース姿で現れたヘッドライナー ℃-uteは、4月20日リリースのニューシングル『何故 人は争うんだろう?/Summer Wind/人生はSTEP!』から「人生はSTEP!」を披露。ジャジィなホーンセクションとスウィンギンなリズムの上で、時にセクシーに、時にクールに、時にスパイシーに、時にキュートに色彩豊かなボーカルを楽しませながら、終盤には華麗なタップダンスまで繰り広げ、同イベントにおいて最もアダルティな世界観で我々を魅了する。
なお、この日のMCによると、同シングルに収録される「Summer Wind」に関しては、「つんく♂さんに楽曲を提供して頂いたものになってまして、世界観がすごく新しいシンプルな感じの楽曲。だから℃-uteの曲をずっと聴いてきてくれた方にも新しく感じてもらえるんじゃないかと思います」「愛理(鈴木愛理)が最後のフェイクの部分を担当してるんですけど、そのフェイクはその場で「自分から生まれてくるメロディでフェイクしてみて」って言われたらしくて、みんな気になるでしょ? 愛理がどんなメロディを生み出したのか。4月20日のリリースを楽しみにしててほしい」とコメント。
一方「何故 人は争うんだろう?」に関しては、「すごくハッピーになれる曲ですね。クラップしたくなるような、ポップな、ずっと弾んでいる感じの曲なんですけど、こちらは衣装が凄いことになっているので、皆さんが見たらどういう反応をするのかな?」「ヒントは矢島(矢島舞美)に関わる何か」「多分ネットに上がった瞬間に全員がツイッターでつぶやくと思う」「皆さん、気になってしょうがないでしょう?」とのことで、いずれも一体どんな楽曲やデザインになっているのか、大いに注目してもらいたい。
そんな新作も気になる℃-uteだが、MC明けは「The Middle Management~女性中間管理職~」「嵐を起こすんだ Exciting Fight!」と否応なしに鼓舞させられるキラーチューンを連発。まだオープニングだというのに、激しくエモーショナルな歌と動きで息をつく間を与えない、全4公演の【ひなフェス】の中で最も好戦的な℃-uteがそこにはいた。しかし我々は気付くのだ。これすらも℃-uteの5人からしたらウォーミングアップに過ぎなかったことを。
<アンジュルム和田彩花によるモーニング娘。プラチナ期単身カバー>
その後、他の公演と同様に、ハロプロ研修生、つばきファクトリー、モーニング娘。'16、カントリー・ガールズ、Juice=Juice、アンジュルム、こぶしファクトリーのアクトが立て続けに披露され、ライブ中盤では、事前に【1回限りの!ソロ&シャッフルユニット抽選会!】で選ばれたハロプロメンバーによるパフォーマンスも。まずは和田彩花(アンジュルム)による「Take off is now!」(モーニング娘。(高橋愛/新垣里沙/田中れいな) 曲)の単身アクトが繰り広げられたのだが、彼女はアイドルとしてプロ意識を持つようになったきっかけもモーニング娘。プラチナ期であり、あのレベルまで自身のグループが到達しないことには卒業など考えられないとも語っている。そんな敬愛する先輩たちの楽曲を独り占めして表現する気持ちはどんなものだったのだろう? 凛々しい表情で美しく歌い踊る姿は、今でも瞼にしっかりと焼き付いている。
また、矢島舞美、石田亜佑美、工藤遥、尾形春水、勝田里奈、岸本ゆめのによって結成された【ひなフェス】限定ユニット・6パック(シックスパック)のパフォーマンスも印象深かった。グループはもちろん、キャラクターもてんでバラバラな6人が、かつてモーニング娘。やココナッツ娘。、カントリー娘。、メロン記念日のメンバーによって結成された、同じくてんでバラバラなキャラクターによるシャッフルユニット・11WATERの「BE ALL RIGHT!」をパフォーマンスしている光景は、あの時代をよく知れば知る者であるほど感慨深く、同時に微笑ましい気持ちになったことだろう。
<滅多にない岡井千聖&萩原舞コンビによるMC「人生ってそんなもんだよ」>
そんな過去と現在が交錯する、歴史あるハロプロならではのコーナーについて、℃-uteの岡井千聖&萩原舞は「私たちは見事に(抽選に)当たりませんでしたね」「でもさ、ちさはさ、1回当たったことあるよね? 舞、1回も当たったことないの。……ま、いいんだけどさ」「いやいや、ちゃんとファンの方の期待に応えて引いて!」「だって、ハズレしか出ないんだもん!」「でもさ、やりたいなと思ったときに当たらなくてさ、やりたくないなって思ったときに当たったりするよね、クジとかって」「そうだね~」「人生ってそんなもんだよ……」と、もうほとんど井戸端会議のようなテンションでMCを繰り広げ、幾度となく笑いを誘う。
「2人がこうやってMCを任せられることって滅多にないから!」「だけど、何気にいつも以上にちゃんと話してるんですよ。℃-uteのライブだともっとグダグダしてるけど、今日は℃-uteのファンじゃない方もいるからしっかりした面を見せようと思って!」「℃-uteのイメージにも関わる問題ですから」
<℃-uteが示してくれた最高のエンターテインメント~桜満開!>
このMCでお客様にどんなイメージを持たれたかは分からないが、ライブはそんな℃-uteの楽曲を各ハロプログループがパフォーマンスする時間帯へ。こぶしファクトリー+つばきファクトリーは「即 抱きしめて」、Juice=Juice+カントリー・ガールズは「都会っ子 純情」、アンジュルムは「Bye Bye Bye!」、モーニング娘。'16は「THE FUTURE」と4者4様にグループの特性を活かした選曲、そして愛情と熱量を詰め込んだパフォーマンスが繰り広げられると、ここに“℃-uteのファンじゃない方”などいるのだろうか? と思うほどの一体感、見事な団結力でもってコールや喝采がステージへと贈られる。
しかし会場の熱気はまだまだ高まっていく。ステージへ再び5人揃って現れた℃-uteは、まるで戦いの狼煙を上げるかのように「情熱エクスタシー」を勇ましい表情で歌い上げ、リミッターを振り切った℃-uteがどうなるのか、汗だくになって動き回りながら体現する。この曲からの「Kiss me 愛してる」「ひとり占めしたかっただけなのに」「Danceでバコーン!」「JUMP」セットリストを観ただけで彼女たちの本気が分かる人には分かると思うが、萩原舞は先のMCとは別人のように激しく舞い踊り、岡井千聖はこの日誰よりも声量のある歌声をぶっ放し、中島早貴は骨盤がズレてしまうんじゃないかと心配になるほどの動きを見せ、鈴木愛理はまるで子供のように屈託のない笑顔ではしゃぎ回り、矢島舞美は【ひなフェス】4公演の中で誰よりも大量な汗を流し、その5人の振り切れたパフォーマンスに観客のテンションは当然ながら天井知らずにぶち上がっていく。
キャリアが長いグループであればあるほど「今更ファンを名乗れない」と思う人が増えるケースもしばしばあるアイドルシーンにおいて、℃-uteもそうした存在として印象付けている人もいるかもしれないが、この日のライブを観たらそんなことは一切感じなくなる。古参だろうが新参だろうが、ファンであろうがなかろうが、どんな年代や価値観やジャンルの人間だろうが、一緒になって「ジャッジャッジャー ジャージャジャッジャッジャー!」とはしゃがずにはいられなくなる、そんな最高のエンターテインメントを5人は満面の笑みで届けてくれた。「みんな跳ぶよぉ~!!!」「皆さん、一緒に跳んでくださーい! ジャンプ! ジャンプ! ジャンプ!」
いつまでも続いてほしいと思うほどの至福のショータイムは、ハロプロ全メンバーをステージに集結させてからの「桜チラリ」でグランドフィナーレ。この2日間、絶え間なく楽しい時間を届けてくれたアイドルたちが、それぞれに満開の桜を咲かしていた。これから日本は花見シーズンだが、ここの桜以上に美しい桜と出逢うことはないだろう。また来年も【ひなフェス】が開かれますように。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:内山直也
◎イベント【Hello! Project ひなフェス 2016「℃-ute プレミアム」】
03月20日(日)パシフィコ横浜 展示ホールA/ホールB セットリスト:
01.人生はSTEP!/℃-ute
02.The Middle Management~女性中間管理職~/℃-ute
03.嵐を起こすんだ Exciting Fight!/℃-ute
04.おへその国からこんにちは/ハロプロ研修生
05.キャベツ白書~春編~/つばきファクトリー
06.気高く咲き誇れ!/つばきファクトリー
07.Tokyoという片隅/モーニング娘。'16
08.HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~/モーニング娘。'16
09.恋泥棒/カントリー・ガールズ
10.ランラルン~あなたに夢中~/カントリー・ガールズ
11.大人の事情(NEXT YOU曲)/Juice=Juice
12.Next is you!(NEXT YOU曲)/Juice=Juice
13.次々続々/アンジュルム
14.ドンデンガエシ/アンジュルム
15.チョット愚直に!猪突猛進/こぶしファクトリー
16.桜ナイトフィーバー/こぶしファクトリー(※全出演者登場)
17.Take off is now!(モーニング娘。(高橋愛/新垣里沙/田中れいな) 曲)/和田彩花(アンジュルム)
18.BE ALL RIGHT!(11WATER曲)/6パック(シックスパック)(矢島舞美・石田亜佑美・工藤遥・尾形春水・勝田里奈・岸本ゆめの)
19.即 抱きしめて(℃-ute曲)/こぶしファクトリー+つばきファクトリー
20.都会っ子 純情(℃-ute曲)/Juice=Juice+カントリー・ガールズ
21.Bye Bye Bye!(℃-ute曲)/アンジュルム
22.THE FUTURE(℃-ute曲)/モーニング娘。'16
23.情熱エクスタシー/℃-ute曲
24.Kiss me 愛してる/℃-ute曲
25.ひとり占めしたかっただけなのに/℃-ute曲
26.Danceでバコーン!/℃-ute曲
27.JUMP/℃-ute曲
28.桜チラリ(℃-ute曲)
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