2016/01/13 09:00
アデル11週目の首位ならず。遂にジャスティン・ビーバーの「ソーリー」が「ハロー」を破りNo.1に到達した、今週の米ビルボード・シングル・チャート。
昨年の11月14日付シングル・チャートで驚異的なデジタル・セールス、ストリーミング回数を叩きだし、No.1デビューを果たしてから10週、その座を守り抜いた、アデルの「ハロー」。今週7週目の首位をマークした、アルバム『25』と共に、11週目の首位をマークするかと予想されたが、8週の間、2位に停滞し続けた、ジャスティン・ビーバーの「ソーリー」が、ここにきて巻き返しの首位略奪に至り、前曲「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン?」(今週8位)に続き、アルバム『パーパス』から、2曲連続のNo.1ソングをマークした。
さらに、UKでは先立って首位をマークした、3rdシングル「ラブ・ユアセルフ」が、今週も3位に停滞し、各ポイントを伸ばしている状況。「ソーリー」が、どこまで数字を伸ばせるかにもよるが、次のNo.1ソングは、自身のナンバーに代わって、この「ラブ・ユアセルフ」が獲得する可能性も高い状況といえるだろう。また、アルバム・チャートでも、アデルの『25』が週間セールス20万枚までダウンし、ジャスティンの『パーパス』は、12万枚にとどまっている。シングル曲の勢い次第では、アルバム・チャートでの首位略奪も実現できるかもしれない。
先週、初のTOP10入りを果たした、トゥエンティ・ワン・パイロッツの「ストレスド・アウト」は、今週も順調にポイントを伸ばし、5位まで上昇。ランクアップの勢いをみると、間もなくTOP3入りも期待できそうな動きをみせていて、ダークホースのこの曲が、次期No.1候補となるかもしれない。
先週の22位から13位へ一気にジャンプアップしたのは、ザ・チェインスモーカーズの「ローゼズ」。2014年に、3rdシングル「#セルフィー」が最高位16位、ダンス・チャートではNo.1をマークする大ヒットを記録した、ニューヨーク出身のEDMデュオ。エレクトロ・サウンド自体やや衰退し始め、こういった路線でのブレイクは難しい状況にあるかと思ったが、「ローゼズ」はミディアム・ナンバーのデジタル・チューンで、今の流行もまったく無視した音作りではなく、さらにローゼズという、タイトルにも起用された、22歳の女性シンガーソングライターをフィーチャリング・ゲストとして招いたことが、ヒットの要因ともいえるだろう。
46位に初登場したのは、テイラー・スウィフトの「アウト・オブ・ザ・ウッズ」。2015年の年間チャートNo.1を獲得した、5thアルバム『1989』からの6thシングルで、ワン・ダイレクションのハリーとの失恋を歌った曲だと、アルバム・リリース当時から話題となっていたナンバー。昨年の大晦日にミュージック・ビデオがリリースされ、再生回数はすでに2700万回を突破したが、このビデオの撮影地が入場制限のあるビーチだったということで、規制以上の車を乗り入れ、生態系を壊すような撮影を行ったと批判された。テイラーは、前曲「ワイルデスト・ドリームズ」でも、人種差別的要素があると、問題視されたばかり。その「ワイルデスト・ドリームズ」はTOP10入りを果たしたものの、No.1獲得はならずしてダウンした。「アウト・オブ・ザ・ウッズ」では、そのリベンジを果たすことができるだろうか。
次週のシングル・チャートでは、1月10日に癌のため死去したデヴィッド・ボウイのナンバーが、エアプレイなどで急上昇したことで、数曲ランクインすることが予想される。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、13日22時以降となります。
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