2015/12/02
横山秀夫原作、佐藤浩市主演の映画『64-ロクヨン-前編/後編』の主題歌を、小田和正が担当することが決定した。
主題歌のタイトルは「風は止んだ」で、小田にとって約5年振りとなる映画主題歌の書き下ろしとなる。今回、瀬々敬久監督が熱望し、小田に主題歌のオファーをしたことがきっかけ。小田が快諾した事で、超豪華強力タッグが実現した。小田自らが原作を読み、書き下ろした最新曲は、やさしいメロディーと、普遍的な歌詞が物語に寄り添い胸に染みる楽曲に仕上がっている。
主演の佐藤は、主題歌を聞いた感想を「完成した映画のラストに小田和正さんの曲が流れたとき、ようやく永い戦いが終わったように穏やかな気持ちになれました」とコメント。また、瀬々監督も「人は、苦しい時であればあるほど、「生きる理由(わけ)」を探します。『64-ロクヨン-前編/後編』もそういう人々の大きな集合体である映画です。荒涼とした大地、ネブラスカと同じように北関東のささくれ立った風景の中で展開していく『64-ロクヨン-前編/後編』の世界に挿す一筋の光、それが今回の小田さんの楽曲です」と、太鼓判を押した。
また、あわせて予告編も解禁された。小田の主題歌が流れる中「子供がいなくなるそれがどういう事なのか、刑事はそんな事もわからないのか」と涙ながらに訴える広報官・三上が印象的な予告編となっている。本作は、2016年5月7日に前編、6月1日に後編が全国東宝系にてロードショー。
◎佐藤浩市 コメント全文
映画『64-ロクヨン-前編/後編』は、原作を読んだときから大変な仕事になるという覚悟を決めて撮影に臨んだ作品。完成した映画のラストに小田和正さんの曲が流れたとき、ようやく永い戦いが終わったように穏やかな気持ちになれました。
◎瀬々敬久監督 コメント全文
たった7日間しかなかった昭和64年。平成という時代になって大きく社会も人々も変化した。だが、昭和という時代にまだ忘れ物をしたように生きている人たちがいる。そういう人たちの切ない思いが錯綜する映画、それが『64-ロクヨン-前編/後編』だと思いました。それらの思いを抱えつつ、ラストには生きる希望を伝えたかった。それを支えるには小田和正さんが作る楽曲が相応しいのではないか。そう思い、小田さんにお願いしました。
生まれて来た そのわけは
今もまだ 分らないけど それでも
生きてゆく その意味は
少しだけ 分ったかも しれない
出来上がった曲の歌詞はこう始まります。僕は感動と共にある喜びを感じました。この歌詞からすぐに、ブルース・スプリングティーンの『生きる理由』という曲を思い出したのです。スプリングスティーンがテレンス・マリック監督作品『地獄の逃避行』を見て想を得て作ったアルバム『ネブラスカ』、その中のラストを飾る曲です。その後、ショーン・ペンは『ネブラスカ』の中の『ハイウェイ・パトロール』という曲からヒントを得て映画『インディアン・ランナー』を作ります。そのアルバムの最後を括る『生きる理由』。人は、苦しい時であればあるほど、「生きる理由(わけ)」を探します。『64-ロクヨン-前編/後編』もそういう人々の大きな集合体である映画です。荒涼とした大地、ネブラスカと同じように北関東のささくれ立った風景の中で展開していく『64-ロクヨン-前編/後編』の世界に挿す一筋の光、それが今回の小田さんの楽曲です。この曲のおかげで映画はさらに大きなものを得ることが出来ました。小田さん、本当に感謝しています。ありがとうございました!
◎公開情報
『64-ロクヨン-前編』2016年5月7日(土)公開
『64-ロクヨン-後編』2016年6月1日(土)公開
原作:横山秀夫著『64(ロクヨン)』
監督:瀬々敬久
予告編:https://youtu.be/zY54BvPj9Ak
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