Billboard JAPAN


NEWS

2015/10/23

チャットモンチー以来の衝撃? 新作に絶賛上がる井乃頭蓄音団のフェスに密着

 11月11日にニューアルバム『グッバイ東京』をリリースする井乃頭蓄音団が、10月11日に大阪はミナミ一帯のライブハウスで開催されたサーキット型フェス【"PlayStation" presents MINAMI WHEEL 2015】へ出演。中日のamericamura FANJ twice会場でトリを任されたということで、その動向に密着した。


<朝から機材車を走らせ、CDショップを巡り… インディーズバンドの日常>

 昨年も【MINAMI WHEEL】(略称:ミナホ)に参加した彼らだが、台風の影響でバンド公演は中止となっていただけに、その胸はリベンジで燃えていただろう。出演当日、早朝より機材車を走らせた彼らは、正午すぎに大阪へ到着すると、まずはCDショップを巡ることに。TOWER RECORDS 梅田NU茶屋町店と難波店を来訪し、松尾よういちろう(歌・アコースティックギター)とヒロヒサカトー(エレキギター・ハーモニカ)はアルバム『グッバイ東京』用のポップを自ら制作。こうした機会を利用した各地ショップへのアピールをメンバー自ら行うのも、近年のインディーズバンドによくある光景と言えるだろう。

 続いて会場へ到着すると、各メンバーは休む間もなく会場近郊へ散らばりチラシ配りへ。【ミナホ】はサーキット型フェスイベントになるため、20店舗を超える大阪ミナミ一帯のライブハウスが舞台となるが、21時の出演を予定していた井乃頭蓄音団は昼過ぎから夕方までかけて、各会場に入退場する観客へ大声を張ってチラシを手渡していくのだ。もちろん周囲には他の出演者も列をなし、同じようにチラシやサンプル音源をメンバー自ら配布している。インディーズのバンドマンたちは、ステージ外でもこうしてしのぎを削りあっているのだ。

 そんなこんなで夕方までみっちりチラシ配りに奔走した彼らだが、出演時間も近づき休憩もそこそこに楽屋へ集結する。この日はメンバーのジョニー佐藤(エレキギター)が都合により不参加となり、代わりにベントラーカオル(key / クウチュウ戦、musical violence)がサポートで参加。同じくサポートのドラマー 岸本篤志を加えた5人は、出番直前に大阪のラジオ局 FM802の取材にも応じ、満を持して中日のトリ、americamura FANJ twiceのステージへ。


<トリを飾る圧巻のアクト。新作には「歴史に残る」の声も……>

 ライブ時間は30分、演奏曲も少ないステージではあったが、その存在感はさすがの一言だった。リハーサル時に観衆へプレゼントした「素直な自分」から本番一発目の「親が泣く」と代表曲を畳みかけると、“温泉がテーマ”という「文豪気取り」や意味深な歌詞に注目の「タスマニアエンジェル」など、ニューアルバム『グッバイ東京』に収録される新曲も惜しみなく披露。そして最後は一二を争う人気曲となってきた「カントリーロード」で感動のフィナーレとなり、鳴り止まないアンコールに時間の都合で応じることができずメンバーがステージ上から詫びる一幕もと、観衆の記憶に刻まれる素晴らしいアクトでフェスを盛り上げたのだった。

 今年の夏、念願のフジロック出演を果たしたことも、良い経験になったのだろう。硬派で骨太な重低音を奏でる大貫真也(ベース)、テレキャスターのヒロヒサカトーとレスポールのジョニー佐藤という近年では珍しくギタリストらしい2人のギタリスト。そして希代の歌い手 松尾よういちろうと、これほどキャラクターの揃ったバンドはそもそも稀だが、最近では長くサポートを続けている岸本篤志も含め、集合体としての一体感がアンサンブルに表れるようにもなってきた。

 また、すでに『グッバイ東京』を耳にした関係者や同業者からは絶賛の声が上がっており、忘れらんねえよの柴田隆浩は自身のTwitterで「チャットモンチーさん以来の衝撃」「歴史に残るんじゃないか」「この音楽は絶対に広めないといけない」と熱いツイートを連投。井乃頭蓄音団は【ミナホ】の翌週、サルバ通りのリリースイベントにも参加して盟友たちのリリースを祝福したが、ここでも抜群の存在感で今乗りに乗っていることをアピールした。


 気になるタイトルの新作リリースに加えて、12月11日には同名を冠した渋谷WWWでのワンマンというバンド史上最大規模のライブが控えている。あたたかみと凄味を両立させた温故知新なサウンドも、老若男女に訴えかける普遍的な歌詞も、確かに今のシーンに求められるべき音楽といえるはずだ。2015年冬、大きな挑戦に乗り出すバンドマンたちに注目が集まる。


撮影:杉岡祐樹

◎アルバム『グッバイ東京』
2015/11/11 RELEASE
INORC-005 2000円+税
01.夢ひとつ
02.さよならだけでも構わない
03.透明人間フェスティバル
04.文豪気取り
05.二人の影
06.閉店
07.バカ息子
08.言ってはいけない言葉
09.タスマニアエンジェル
10.帰郷
11.グッバイ東京

◎ワンマンライブ【グッバイ東京コンサート】
12月11日(金)渋谷WWW
OPEN 18:00 / START 19:00
料金:オールスタンディング 3,000円(1ドリンク別)
※入場者全員に特典音源プレゼント!

◎井乃頭蓄音団 ライブ情報
【松尾よういちろうソロLIVE】
10月24日(土) 北海道 札幌REVOLVER909
※松尾よういちろうソロ
【新宿LOFT×THE TOKYO 2015年ぶっ通し企画『LET'S GO LOFT!オレたちしんじゅく族 10月編』】
10月27日(火) 東京 新宿LOFT
出演:井乃頭蓄音団、THE TOKYO、ミフネ&サンピンズ、フリサト
【相澤瞬 弾き語り企画『日本ポップ座 Vol.1』】
11月1日(日) 東京 吉祥寺Cut Loose
出演:松尾よういちろう(井乃頭蓄音団)、相澤瞬(プラグラムハッチ)、谷中亭志かく(足立学)
【~ゴールデンシルバーズ1st ALBUM『Yesterday And Today』発売記念~】
11月3日(火・祝) 東京 新宿redcloth(レッドクロス)
出演:井乃頭蓄音団、ゴールデンシルバーズ、恋をしようよジェニーズ
【THEラブ人間によるサーキット型ライブイベント『下北沢にて'15』】
11月23日(月・祝) 東京 下北沢一帯

井乃頭蓄音団 その他の画像・最新情報へ

関連商品

俺よ届け
忘れらんねえよ「俺よ届け」

2016/10/05

[CD]

¥1,760(税込)

俺よ届け
忘れらんねえよ「俺よ届け」

2016/10/05

[CD]

¥2,750(税込)

グッバイ東京
井乃頭蓄音団「グッバイ東京」

2015/11/11

[CD]

¥2,200(税込)

犬にしてくれ
忘れらんねえよ「犬にしてくれ」

2015/06/24

[CD]

¥2,530(税込)

犬にしてくれ
忘れらんねえよ「犬にしてくれ」

2015/06/24

[CD]

¥3,080(税込)

ばかもののすべて
忘れらんねえよ「ばかもののすべて」

2015/02/04

[CD]

¥1,222(税込)

ばかもののすべて
忘れらんねえよ「ばかもののすべて」

2015/02/04

[CD]

¥2,547(税込)

ばかもののすべて
忘れらんねえよ「ばかもののすべて」

2015/02/04

[CD]

¥1,019(税込)

あの娘のメルアド予想する
忘れらんねえよ「あの娘のメルアド予想する」

2014/06/11

[CD]

¥1,650(税込)

おかえりロンサムジョージ
井乃頭蓄音団「おかえりロンサムジョージ」

2014/04/09

[CD]

¥2,200(税込)

いまも忘れらんねえよ。
忘れらんねえよ「いまも忘れらんねえよ。」

2023/12/13

[CD]

¥4,950(税込)

週刊青春
忘れらんねえよ「週刊青春」

2019/12/25

[CD]

¥2,860(税込)

俺よ届け
忘れらんねえよ「俺よ届け」

2016/10/05

[CD]

¥1,760(税込)

俺よ届け
忘れらんねえよ「俺よ届け」

2016/10/05

[CD]

¥2,750(税込)

グッバイ東京
井乃頭蓄音団「グッバイ東京」

2015/11/11

[CD]

¥2,200(税込)

犬にしてくれ
忘れらんねえよ「犬にしてくれ」

2015/06/24

[CD]

¥2,530(税込)

犬にしてくれ
忘れらんねえよ「犬にしてくれ」

2015/06/24

[CD]

¥3,080(税込)

ばかもののすべて
忘れらんねえよ「ばかもののすべて」

2015/02/04

[CD]

¥1,222(税込)

ばかもののすべて
忘れらんねえよ「ばかもののすべて」

2015/02/04

[CD]

¥2,547(税込)

ばかもののすべて
忘れらんねえよ「ばかもののすべて」

2015/02/04

[CD]

¥1,019(税込)

CからはじまるABC
忘れらんねえよ「CからはじまるABC」

2011/08/24

[CD]

¥1,100(税込)

素直な自分
井乃頭蓄音団「素直な自分」

2011/04/06

[CD]

¥1,100(税込)