2015/09/22
日本時間9月20日(メキシコ現地時間9月19日)、℃-uteが初となるメキシコ単独公演をメキシコシティのライブハウスSALAで開催。その公式ライブレポートが到着した。
℃-uteが海外公演を行うのは、2014年5月の台湾、7月のフランスに続き3か国目となる。この日のチケットは全てソールド・アウト。開場を待ちわびる長蛇の列がなされ、熱狂的な1,300名のファンが集まった。メキシコ公演決定のニュースを知った時、嬉しさのあまり感動で涙が出たと話す現地の女性は、この公演のために「世界一HAPPYな女の子」の衣装を真似たお手製のドレスを着て来場してきた。また、メキシコの文化を代表するプロレスをメンバーに知って欲しいと、プロレスマスクを被ったファンも何人か目撃することができた。しかもマスクには℃-uteの文字があしらわれており、こちらもお手製。さらに、現地メキシコ以外からもアメリカ、コロンビア、ボリビア、ペルー、チリ、スペイン、そして日本からも数十名のファンが駆けつけた。
そんな国境を越えた各国のファンの熱い歓声が開演の1時間前から場内で巻き起こる中、℃-uteのメキシコ公演がついにスタートした。ファンの歓声は日本で起こる歓声とはまた違い、とにかくパワフルで完全にラテンのノリ。声量も大きく、1曲目「悲しきヘブン(Single Version)」のイントロが流れると同時に、早くも最高潮の割れんばかりの歓声。その歓声について終演後、萩原舞は「イントロが全然聞こえなくて焦ったくらい、自分たちが飲み込まれそうな感じになった」と語るほどだったそうだ。岡井千聖にいたっては「脳みそに鳥肌が立った! 最初に腕に鳥肌が立ち、顔に鳥肌が立ち、最後には頭皮ではなく、脳みその中がサワサワサワ~としたんですよ。こんなの初めてで、自分が本当に感動してるんだなと実感しました。」と、とにかく歓声の大きさをあらわす体験談を話した。
そんな歓声に包まれながら、メンバーの勢いもスタートからギアが入りっぱなし。しかし、考えてみると、ここメキシコシティは標高2240m。富士山の五合目あたりで全力でライブを行っていることなる。おそるべし、℃-ute! 酸素のうすいそんな場所でも容赦なしのパフォーマンスを見せつけている。そしてまた驚かされるのは、メンバーのMCがほぼスペイン語。日本を出国する前からスペイン語を勉強していた彼女たちではあったが、最初の挨拶「Buenas Noches Mexico! Somos C-ute! Como estan!」(メキシコのみなさん、こんばんは! ℃-uteです! お元気ですか?)と5人が声を揃えて元気に言うと、会場のファンからは大歓声が上がった。続けて、メンバー一人ひとりが名前とスペイン語で一言挨拶を加えた後、矢島舞美が「Estabamos esperando este gran dia con muchas ansias!」(今日をとても楽しみにして来ました!)中島早貴が「Vamos a pasarla bien chido!」(今日はみんなで一緒に盛り上がりましょう!)と続けて伝えると、ファンももちろんと言わんばかりの大歓声。公演中はそれ以外にも「楽しんでますか?」「みんなで歌いましょう!」「みなさん盛り上がってますか?」「この後も盛り上がっていきますよ!」などと、スペイン語でファンに向け全員がそれぞれ伝えていた。これには終演後現地のファンからも「私たちの国の言葉を覚えてくれて、感動でいっぱいだった。言っていることが全部わかった。」とお墨付きをもらった。
今回のセットリストは、メキシコのファンからのネットによる人気投票で上位にランクインされた曲で構成されている他、ライブで鉄板の盛り上がり曲が次々に組み込まれていた。初のメキシコ公演にもかかわらず、ファンのコール&レスポンスもバッチリで、ライブの盛り上がり方をしっかりとわかっているようだ。ファンにインタビューをしてみると、やはりインターネットで℃-uteの動画を見て覚えているそうで、会場前で曲を流しながらダンスしていたりするファンの姿があったり、自分で℃-uteのダンスしている映像を動画サイトに投稿しているという人もいた。鈴木愛理は、「℃-uteの曲を一緒になって日本語で歌ったりしてくれて、一生懸命練習してくれたのかなという一致団結を何度もすごく感じることができた」と振り返っていた。中島も「ファンの皆さんがキラキラした素敵な笑顔を見せてくれたので、その笑顔のお陰で最後まで楽しむことが出来ました。」と感謝を表していた。
疾走感ある曲とダンスで一気にライブも中盤に差し掛かったところで、プレゼント抽選コーナーが繰り広げられた。そこへ℃-uteのバラエティ担当の岡井が急遽プロレスのマスクを被り「ミル・マスカラス!」と叫んでステージに登場! マスクはもちろんメキシコの英雄でプロレスラーのミル・マスカラス。さらにそのマスクを脱ぐと岡井の顔が出るかと思いきや、また新たなマスクが! マスクの2枚重ねという徹底っぷり。そして、最後にマスクを外し「私は岡井千聖~!」と叫び会場を沸かせた。そんなメキシコならではのプロレス演出に、ファンの反応も一気にリングサイドのような雰囲気になり「ミル・マスカラス」コールが起きた。前日のメキシコ自治大学で行われた「日塁文化交流シンポジウム」で初めてミル・マスカラスと対面をし、いろいろ会話をさせてもらったり貴重なアドバイスを受けたことで、一気に尊敬する人になったと話していた岡井は、ミル・マスカラスの必殺技 フライング・クロス・チョップもステージで披露した。
アンコールに差し掛かり、デビュー曲「桜チラリ」を歌い終わった後、メンバーからスペイン語で手紙が読まれた。矢島「今日のコンサートを楽しみに待っていてくれて、本当にありがとうございました!」中島「私たちも皆さんにお会い出来ることをとても楽しみにしてました!」鈴木「遠く日本を離れて、今日ここで歌うことが出来て幸せです。」岡井「またいつか、メキシコでコンサートが出来るように、これからも応援よろしくお願いします。」萩原「メキシコの文化と交流できてよかった! 楽しく迎えてくれてありがとうございます!」そして、最後は5人揃って声を合わせ、スペイン語で「みんなもteam℃-uteの一員です!」「メキシコ万歳!」「みんな最高!」「みんな愛してる!」と満面の笑みで伝えると、ファンからはラテンのノリの大歓声が起こり、サイリウムやタオルを振りながら感情をあらわにする姿が確認できた。そして、メンバーへのサプライズで「来てくれてありがとう。またすぐに戻って来てください。」と書かれた紙が会場中に掲げられた。現地のファンがSNSを通して実施したとのことだが、メンバーも思いもしなかった出来事に大きな驚きと喜びをみせていた。
初のトータル20曲の公演のラストは「JUMP(2012神聖なるVer.)」。日本でもコンサートでは終盤に歌われることが多いお馴染みのナンバーではあるが、日本同様にメンバーとメキシコのファンが一丸となった大合唱が起こり、大成功のうちに幕をおろした。
終演後、矢島は、「アンコールで「我武者LIFE」を歌っているときにすごく泣きそうになっちゃって、なんて幸せなんだろうと思っていたら、ステージを降りた後、他のメンバーからも口々に「すごい泣きそうだった」という声が聞けて、みんなも同じ気持ちでいれたことが嬉しかった。今日来て頂いたファンの方たちに対してもすごく感動しちゃって、ありがとうっていう気持ちになりました。」と感謝の気持ちを語っていた。
そして、「結成10年目にしてこうやって初めて経験していることがたくさんあるので、まだまだ長く続けていればもっといろんな初めてが沢山あるかと思うと、いろんな場所でライブをしたいし、ミル・マスカラスさんが言われていたように特技を見つけたいと思いました。」と公演後に意気込みを語った。
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