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2015/09/09

ザ・ウィークエンド 初動41万枚で米ビルボード・アルバム・チャートを制す、話題の新星ホールジーは2位デビュー

 ザ・ウィークエンドの2ndアルバム『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』が、シングル・チャートに続いて初の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 初動枚数410,000枚と、驚異的なセールスを獲得してNo.1デビューを果たした『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』。先行でリリースされた3曲のシングル「アーンド・イット」、「ザ・ヒルズ」、そしてシングル・チャートでも初の首位獲得となった、「キャント・フィール・マイ・フェイス」の大ヒットが、アルバム・セールスにつながったのはいうまでもないが、デビュー作『キッスランド』(2013年)では、シングル曲の大ヒットがなかったにもかかわらず、最高位2位に到達している。本作がここまでの大ヒットに至ったのは、シングル曲のプロモーション効果によるものだが、それらがなかったとしても、TOP3入りは間違いなかっただろう。

 1週感で売り上げ40万枚を突破した『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』。2015年度では、ラッパーのドレイクが2月にリリースした『イフ・ユーアー・リーディング・ディス・イッツ・トゥー・レイト』で打ち出した、週間セールス53万枚に次ぐ初動枚数で、アメリカのほかにカナダ、UK、オーストラリアでもNo.1デビューを果たし、主要国8か国でTOP10入りしている。今秋には、アデルやワン・ダイレクション、ジャスティン・ビーバーといった、人気アーティストが続々と新作をリリースする予定だが、彼らの初動枚数を上回ることができるのか、注目したいとろこだ。

 続いて2位にデビューしたのは、ワシントンD.C.出身の新星シンガーソングライター、ホールジーのデビュー・アルバム『バッドランズ』。独特の世界観を持つ21歳の女性シンガーで、昨年リリースした2ndシングル「ゴースト」で注目を集め、今年リリースした3rdシングル「ニュー・アメリカーナ」がスマッシュ・ヒットに。とはいえ、先行シングル2曲がTOP40入りしていないにもかかわらず、デビュー・アルバムの初動枚数が10万枚を突破するというのは、異例といえる。レーベルがプロモーションに力を入れたということもあるが、それだけ彼女の注目度が高かったということだろう。来年開催予定の【グラミー賞】では、新人賞も期待できる実力派シンガーだ。

 7位から9位は、初登場作品が3作連なった。7位に初登場したのは、カントリー・デュオ、マディー&ティーのデビュー・アルバム『スタート・ヒア』。デビューシングル「ガール・イン・ア・カントリー・ソング」がカントリー・チャート3位、50万枚を突破する大ヒットを記録し、続いて2ndシングル「フライ」も、最高位14位と大健闘、この2曲のヒットが、アルバムのTOP10入りをプッシュした。FOXチャンネルのドラマに出てきそうな、アメリカン・ガールズらしいルックスと、スタンダードなカントリーソングが幅広い層に支持され、人気を博した。

 続いて8位には、ビーチ・ハウスの5thアルバム『ディプレッション・チェリー』が初登場。2012年リリースの4thアルバム『ブルーム』からおよそ3年ぶりとなる新作で、前作で記録した最高位7位に続き、2作連続のTOP10入りを果たした。数多くのインディーバンドを手掛けるクリス・コーディ―をプロデューサーにむかえ、長時間かけて楽曲を練り込んだこともあり、前作を超えるクオリティの高さと絶賛の声が飛び交っている。アルバムのプレス・リリースで吉本ばななの代表作『キッチン』の短編小説『ムーンライト・シャドウ』の一節を挙げていたことも話題を呼んでいる。

 ポップシンガー、ベン・レクターの新作『ブランニュー』は、9位にデビュー。テネシー州出身、28歳のシンガーソングライターで、2007年のデビューから8年、本作で初のTOP10入りを果たした。

Text: 本家 一成

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