2015/08/10
先月末に【FUJI ROCK FESTIVAL '15】へ初出演を果たした笑って泣けるロックバンド 井乃頭蓄音団(愛称:イノチク)が、7月31日に3か月連続ワンマンの最終公演を渋谷B.Y.Gにて行った。
念願のフジロック出演ではGypsy Avalonと木道亭に出演し、初見も多かったフジロッカーたちに衝撃の詞世界と高い演奏力で感動を与えた彼ら。5月から3か月連続で伝説のロック喫茶 渋谷B.Y.Gでワンマンライブを開催しており、この日は過去2回の総集編とも言うべき演目でお贈りするいわば“ベスト盤”的セットリストとなっていたのが大きな見所だった。
ライブは2部構成になり、前半は母のおせっかいに心を痛める「帰れなくなるじゃないか」にはじまり、四畳半の部屋で繰り広げられる男女の情事を熱っぽく綴った「デスコ」、初見の観衆の気持ちを代弁する「この人は誰だろう」など古くからある名曲の数々。そして新曲「二人の影」や松尾よういちろうのソロ作に収録されていた「カニの缶づめ」などに加えて、“フジロックで学んできたこと”として松尾のピアノ演奏からオアシス「Don't Look Back In Anger」カバーという珍しいアクトで前半を締めくくった。
インターバルを挟んで始まった後半はより新旧を取り揃えた選曲に。“素直になれない素直な自分 / そんな自分が嫌いじゃないなんて思ってしまった自分が嫌い”と表裏がめくるめく名曲「素直な自分」から、最新アルバム『おかえりロンサムジョージ』収録の前向きな懐古ナンバー「昔はよかった」へ繋ぐと、「文豪気取り」では各メンバーが熱量の高いソロプレイを披露する一幕も。
その後も名曲カバーの「カントリーロード」や松尾の口ギターソロが飛び出るアッパーチューン「アンゴルモア」、感動の名バラード「東京五輪」と続けてしっかりと沸かせ、最後は久しぶりに歌うという「いくつになっても」をセレクト。アンコールでは、1部と2部で着分けていた2着の松尾カラー(=深いオレンジ)ジャケットを比べるくだりなどもありながら、最後は代表曲中の代表曲「親が泣く」で長く続いたB.Y.Gでの連続公演の幕を下ろした。
なお、井乃頭蓄音団は12月11日、バンド史上最大規模となる渋谷WWWにてワンマンライブ【グッバイ東京コンサート】を開催することが決定している。この公演の特設サイトには、大野賢治や忘れらんねえよ、ThreeQuestions、ザ・たこさん、ハウアユースといった盟友ともいうべき面々からのコメントも寄せられているが、やはり意味深なタイトルも気になる所。フジロックではベストアクトの1つに数えた人も多くいた井乃頭蓄音団をまだ未見だという人はチェックするなら今だ。
撮影:杉岡祐樹
◎3か月連続ワンマンライブ【百軒店コンサート】
2015/07/30(金) at 渋谷B.Y.G
セットリスト:
[1部]
01.帰れなくなるじゃないか
02.デスコ
03.この人は誰だろう
04.言ってはいけない言葉
05.二人の影
06.カニの缶づめ
07.Don't Look Back In Anger
[2部]
01.素直な自分
02.昔はよかった
03.さよならと言ったわけ
04.文豪気取り
05.カントリーロード
06.アンゴルモア
07.東京五輪
08.いくつになっても
En1.はいからはくち
En2.親が泣く
◎ワンマンライブ【グッバイ東京コンサート】
12月11日(金)渋谷WWW
OPEN 18:00 / START 19:00
料金:オールスタンディング 3,000円(1ドリンク別)
※入場者全員に特典音源プレゼント!
◎井乃頭蓄音団 ライブ情報
【ヤバい奴ほどよく歌う】
9月9日(水) 東京 下北沢CAVE BE
出演:松尾よういちろう(井乃頭蓄音団)、金田康平(THEラブ人間)、ジョニー大蔵大臣(水中、それは苦しい)、小森清貴(壊れかけのテープレコーダーズ)、中川昌利(ヤマモモ抽出物)、and more
【ザ・たこさんのアイアンクローシリーズ『無限大記念日3 追撃戦~渋谷クアトロ編』 】
10月1日(木) 東京 渋谷QUATTRO
出演:井乃頭蓄音団、たこさん、ワンダフルボーイズ
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