2015/07/21
湯川れい子×つんく♂×クミコによる“次世代に歌い継ぐ子守唄”プロジェクト制作発表会見が、7月21日 東京プリンスホテルにて行われた。
この会見では、NPO法人日本子守唄協会の創立15周年記念プロジェクトの一環として【NPO法人日本子守唄協会創立15周年記念コンサート】を開催すること、つんく♂プロデュース&作曲による子守唄の新曲「うまれてきてくれて ありがとう」をクミコが9月2日にリリースすることが発表された。同会見にはクミコに加え、NPO法人日本子守唄協会会長の湯川れい子、同理事長の西舘好子が出席。サウンドプロデューサーで作曲のつんく♂は、この会見にあわせてメッセージを寄せた。
◎つんく♂メッセージ
4月に作詞家の湯川れい子先生とクミコさんと三人で打ち合わせをしました。
子守唄ってなんだろう。子守唄って子供の為だけの唄なのだろうか。
子守唄って子を持つ親の為の唄でもあるよね。
いや、子供をとりまく環境全てに子守唄って必要だよね。
そんな事を話しました。
世の中にはいろんな環境で育つ子供がいます。
世界には我々には想像出来ないような環境で生まれてくる子供もいるでしょう。
どんな子であっても親はきっとその子を見てこう思うでしょう。
「我が子よ、生まれてきてくれて本当にありがとう。お前に会えて本当に幸せだ」と。
また、そう思えるような環境を世の中もつくっていかなければならないんだと思います。
何かでも話しましたが、俗に言われるポップスというジャンルの曲より、こういう曲ってとてつもないスケール感が必要なので、作曲の幅も無限大でとても難しいです。
今回はメロディが出てくるまでに少々時間がかかりましたが、でも、最初のフレーズが出て来てからは割と早く曲になったと思います。
そこからは湯川先生に歌詞を入れていただき、クミコさんが仮唄を入れ、歌詞の手直しがあり、本番のレコーディングに望んでいただきました。
唄は圧巻の癒しボイス。
イントロから唄に入った瞬間に心がぷかぷかと浮かんでくるような気分になりました。
普段会話している時はシャイというか謙虚というか素敵なお姉さまなのに、こうやってヴォーカリストとしてマイクの前に立つと強力なオーラを感じます。
この曲は感情を入れすぎても 無表情すぎても成立しないので、とても難しい歌唱を要求されたとは思いますが、唄が入って感激しました。
僕からしたらこの曲さえも 歌詞がのって、唄が入って「うまれてきてくれて ありがとう」そう思います。
いつもは一人で作詞も作曲も仕上げてきましたが、こうやってどなたかとコラボしながら仕事すると自分の作品も客観的に見れるので、とても新鮮です。
どうかたくさんの皆様の心の中に届きますように!
つんく♂
西舘理事長は、「子守唄というキーワードは古くてとろくて寂しいといわれますが、子守唄がなくなってから、たくさんの問題が起きています。私どもはこれをキーワードにして、すべての成り行きは愛から始まる、その愛を作る基本である子守唄を忘れないために活動しようということでかれこれ16年がたちました。今日は子守唄というキーワードを頭に入れていただきましたら、どんなに嬉しいか知りません。」と挨拶。
また、同協会の会長で、今回の楽曲の作詩も手掛けた湯川れい子さんは、「子守唄が歌われなくなってもうずいぶんになります。本当は子守唄でなくてもいいんです。生まれてすぐのまだ言葉もわからない赤ちゃんに、優しい声で歌いかける。おなかのなかで聞いていた声に限りなく近い周波数の歌でうたいかけてくれることで、生きていく命が輝く、信頼が育つ、自分に対する自信もできるということで、じつは子守唄は本当に本当に大切なものなんです。それが最近はうたわれなくなってしまって、だからもう一回、子守唄をうたっていただきたいなということで、今年の15周年でこの子守唄を幸せなことに作らせていただくことが出来ました。」と語った。
また、クミコも「自分は子供がおりません。まさか子守唄というものを歌手として歌う日が来るとは驚きと共に幸せだなと思いました。歌はやはり愛を歌っていくものですから愛がないところでは歌はないと思います。だんだん世の中が殺伐としてまして、もしかしたら愛そのものが大丈夫なのかしら、だんだん思えてきてしまう。子守唄は最初の人の心にたやすものだと、今回このプロジェクトに参加させていただいたことは歌い手としてとても光栄だと思っております。どうぞ皆様よろしくお願いいたします。」と挨拶した。
会場では、湯川、つんく♂、クミコが「うまれてきてくれて ありがとう」の作品打ち合わせをしている模様などが放映。また、10月9日には、NPO法人日本子守唄協会創立15周年記念コンサートが学習院大学 百周年記念会館 正堂で開催されることも発表された。
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