2015/06/27 12:00
毎週のビルボードチャートからロングヒットやジャンプアップ等、注目の3曲を紹介するこのコーナー。先々週取り上げたShiggy Jr.の新曲「サマータイムラブ」はCD発売前にして既にラジオプレイで1位を獲得する大躍進を記録中。いよいよ今週24日にCD/ダウンロードが発売し、来週以降どのようなピークを刻むかに注目が集まる。また、同じく以前取り上げたゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」は今週も総合10位圏内に居残り、今週初登場の「ロマンスがありあまる」と合わせて2曲同時に10位以内ランクインという快挙を達成している。
さて、今週もチャートから注目の曲をピックアップしてみよう。
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◎やなぎなぎ「春擬き」(86位→10位)
今週76位という驚異的なジャンプアップを見せたのが、SSWのやなぎなぎによるアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』主題歌の「春擬き」(はるもどき)。CDは既に6月3日に発売されているが、今週のジャンプアップは先週6月17日に解禁されたダウンロードのポイントのため。ダウンロード開始時までに高まったリスナーの期待感の強さを感じる、やや特殊な形のチャートアクションとなった。
楽曲は近年、花澤香菜作品でも注目を集める北川勝利(ROUND TABLE)が作編曲をつとめた一曲。テンポの早いロック・サウンドと、それと分離した流麗なオーケストレーションが印象的だ。節々にやや力の篭ったやなぎなぎの歌を、洗練されたアンサンブルが盛りたてる。
◎BIGBANG「BANG BANG BANG」(32位→11位)
◎BIGBANG「WE LIKE 2 PARTY」(74位→27位)
今週、残り2曲はいずれも、いよいよ本格復帰したBIGBANG『MADE SERIES[A] - EP』から。EPの、いわゆるA/B面にあたる2曲だが、どちらも先週の時点でMVがYoutubeランキングで1位と6位の好順位につけていた。それを受けて、先週6月17日にダウンロード解禁。ラジオやCDセールスでの追い風は全く無かったにも関わらず見事なジャンプアップを果たした。いわゆるネット中心のプロモーション=露出と発売が完全に連携した好例と言えるだろう。
その曲調は「BANG BANG BANG」がトラップ/EDM以降のモダン・ヒップホップのビートやアレンジを意識した先鋭的なもの、一方の「WE LIKE 2 PARTY」はアコースティック・ギターのループやスクラッチ音が印象的な、やや懐かしい響きのポップ・ラップ、と対照的な構図となっている。今回のプロモーション・スタイルと楽曲のスタイルの親和性の差が、両曲のチャート順位の結果(つまりほとんどDL売り上げの差)と相関している、と結論付けるのは流石に尚早だろうか。今後のチャート動向にも注目したい2曲だ。
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