2015/04/11
可愛い顔してセンセーション。京都生まれ、京都育ちのシンガーソングライター 白波多カミンが、4月5日 渋谷ラストワルツにて早川義夫とのライブイベント【白波多カミンと早川義夫の世界】を開催した。
<早川義夫の衝撃「少年のような恥じらいと老人のようないやらしさ」>
早川義夫は、1960年代後半にロックバンド ジャックスのメンバーとして活動し、現在もミュージシャン/著述家として活動を続けている奇才。この日のライブでも「ふたりのことは誰にも内緒だよ とくにママには秘密だよ」「少年のような恥じらいと老人のようないやらしさで やさしく翼広げて 心の中をなめあう」「身体と歌だけの関係でいようね」と衝撃的なフレーズをピアノで弾き語り、早川義夫初体験の若者たちの度肝を抜いていく。いやらしさは美しさ。エロスに限らず、人間の日常生活では表にしづらい想いを露わにし、その上でキレイな歌、音楽へと昇華していく様は圧巻であった。7月30日には、同所で豊田道倫と【愛と残酷と生を歌う~豊田道倫と早川義夫の世界】なるイベントを開催するので、まだ彼の世界に触れたことがない人は足を運んでみてほしい。
<白波多カミンとの共鳴「僕には君しか見えないのに―――」>
そんな敬愛する大先輩のライブを受け、白波多カミンはギターの弾き語りで自身の世界を構築。こちらも「仏壇の前でセックスをした」と歌う「姉弟」などを披露し、同イベントは全体を通して背徳感が漂っていた。普段は内に秘められている青い炎の解放とでも言うのだろうか。センセーショナルなフレーズを不思議と大袈裟に感じさせない、けれども生活や命の匂いはしっかりと残していく歌。その凄みに聴き手はどんどん飲み込まれていく。高校生のときに初めて作った曲、大好きだった女の子へ向けて書いた(エピソード:http://bit.ly/1DuB3kN)「ランドセルカバー」における純粋すぎる想い、その声もまた痛いほどにこちらの胸を掴んだ。僕には君しか見えないのに――― 心の深いところで共鳴できる歌。生で体感すると一入である。
<セッション「ぼく死んじゃったのかな だれが殺してくれたんだろうね」>
そんな白波多カミンと早川義夫が最後にそれぞれの曲でセッション。まず早川義夫「猫のミータン」を彼のピアノと白波多カミンのボーカル&ギターで軽快に披露したと思えば、続く早川義夫「からっぽの世界」では「ぼく死んじゃったのかな だれが殺してくれたんだろうね」等の衝撃的な虚無フレーズをふたりで交互に歌い、ピアノとギターでも海の底深くへ我々を引きずり込んでいく。そして「僕も頑張ってカミンさんの歌を一生懸命練習しました」と、早川も大好きな曲だという「予感」をふたりで熱唱。熱量溢れかえる声と音、そしてメロディーに会場にはこの日一番の熱が吹き荒れる。
最後はアンコールに応え、白波多カミンが「これからあったかい季節になっていくと思うんですけど、真冬の曲を歌います」と、先の強烈なセッションに勝るとも劣らないエモーションで「size」を歌いきってみせた。
なお、白波多カミンは、5月17日 下北沢ReGで開催される【Jumpei Yamada 写真集『ギミ!ギミ!ギミ!ダーリン!』発売記念イベント】に参戦。5月22日には自主企画イベント【白波多カミン with Placebo Foxes presents 涅槃 vol.1】を開催することも決定しているので、お見逃しなく。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:Jumpei Yamada
◎異端児フェスpresent's【Jumpei Yamada 写真集『ギミ!ギミ!ギミ!ダーリン!』発売記念イベント】
05月17日(日)下北沢ReG
出演:LUI FRONTiC 赤羽 JAPAN、白波多カミン、ゆゆん、ぽわん、Especia
OPEN 17:30 / START 18:00
チケット:前売り3,000円 / 当日3,500円(※ドリンク代500円別)
チケット発売中
http://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002154251P0030001
◎イベント【白波多カミン with Placebo Foxes presents 涅槃 vol.1】
05月22日(金)下北沢THREE
出演:白波多カミン with Placebo Foxes、and more...
OPEN 18:30 / START 19:00
チケット:adv/door:2,500円 / 3,000円
tixee(※スマートフォン専用)
https://tixee.tv/event/detail/eventId/8890
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