2012/02/22
クール&ザ・ギャングのロバート・“クール”・ベルはパレス・オブ・オーバーン・ヒルズのソールドアウトの観客にパーティの準備はできているかと尋ねた。それから、ヴァン・ヘイレンへの準備は? そしてデヴィッド・リー・ロスへの準備は?と尋ねた。
しかし、真の質問はエディ・ヴァン・ヘイレンへの準備はできているかどうかだ。そう、そして2/20夜の観客の答えは「イエス!」だった。
ロスはバンドの愛想のいい道化役だが、ヴァン・ヘイレンはデビューから34年経ってもバンドの目玉商品だ。新しいツアーの2日目でまだ不完全な面はあったが、ヴァン・ヘイレンはどんなスペシャル・エフェクトよりも素晴らしく、巧みな正確さで、驚くべき速弾きと味わい深い雰囲気を混ぜ合わせたプレイを披露した。1時間50分のショーの見せ場は「ミーン・ストリート」、「ダンス・ザ・ナイト・アウェイ」、「アンチェインド」、「ビューティフル・ガールズ」、「エイント・トーキン・バウト・ラヴ」でのヴァン・ヘイレンのギター・プレイだった。彼は1984年のヒット「アイル・ウェイト」のシンセサイザーのフックを荒っぽいギター主体のアンセムに変えてしまった。
22曲のセットは名曲満載で、観客は立ちっぱなしでヴァン・ヘイレンのウォームアップ・ライブを見守っていた。
これは4年ぶりのツアーで、1984年以来初めてロスを迎えた新曲を携えての初ツアーでもある。グループはしっかりリハーサルし、ステージでもタイトだったが、特にロスは自意識過剰になりすぎて、あのスムーズで本能的な領域には到達していなかった。背後の巨大スクリーンが曲を順番通り進めるのを手伝ってはいたが。
新作『ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース』からはシングル「タトゥ」、ポップ・フレイバーの「ザ・トラブル・ウィズ・ネヴァー」、「ウーマン・イン・ラヴ」、「ガール・ゴーン・バッド」の4曲が披露された。また、ファンのお目当ての「ユー・リアリー・ガット・ミー」、「ラニン・ウィズ・ザ・デヴィル」、「エヴリバディ・ウォンツ・サム!!」、「サムバディ・ガット・ミー・ア・ドクター」、「パナマ」そしてラストの「ジャンプ」などがたっぷり演奏された。アレックス・ヴァン・ヘイレンは彼ならではの轟くようなドラム攻撃を提供し、まだ20歳のウルフギャング・ヴァン・ヘイレンは2007~2009年よりもずっと自信に満ちて確実になっていた。
しかし、ロスは驚くほど精彩を欠いていた。プロダクションの細部に気を取られているようで、パフォーマンスよりも照明のキューが気になるようだった。
ステージの中央からあまり動かず、トレードマークのハイ・キックも少なく、最前列に突き出したスロープにはほとんど出なかった。ジャケットを4回替え、いろいろなシャツや帽子を見せてくれたが、何だかやけにおとなしく、ヴァン・ヘイレンのファンが愛しているダイアモンド・デイヴの輝きを欠いていた。
しかし、もちろんバンドにこうしたことをやり直すチャンスはたっぷりある。ツアーのスケジュールは6月後半まで続き、夏には海外でもライブの噂があるのだ。
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