2015/03/04
今週のBillboard JAPAN Top Classical Albumsは、2015年に80歳を迎える小澤征爾のベスト・アルバム『小澤征爾の80曲』が第1位となった。
1973年から2013年にかけて録音した数々の名トラックから、サイトウ・キネン・オーケストラ、ボストン響、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルなどの80曲を厳選。CD5枚組にまとめた決定盤だ。2月27日のNHK総合『あさイチ』に生出演し、総監督をつとめる小澤征爾音楽塾での公演ラヴェル『子どもと魔法』について熱く語った「世界のオザワ」の元気な姿に、改めて魅了されたファンも多いだろう。今年からサイトウ・キネン・フェスティバルは【セイジ・オザワ 松本フェスティバル】と名称変更し、再スタートをきるなど、目が離せない一年になりそうだ。
2位、7位、8位と3アイテムがチャートインしたのは、ドイツの鬼才ヘルマン・シェルヘン。BOXセット3タイトルが同時発売し、全てが初登場で上位チャートインするという快挙となった。2位はスイス・ルガーノ放送響におけるベートーヴェンの交響曲全集。最晩年とは思えない気迫に満ちた情熱的な演奏だ。流暢なイタリア語でオケを指示する「運命」リハーサル風景のトラックも聞き逃せない。7位と8位は独自の解釈や改訂で物議を巻き起こしたマーラー第1集&第2集。ロイヤル・フィル、ライプツィヒ放送響、フィラデルフィア管、ウィーン国立歌劇場管、ウィーン響との共演は、どれもド迫力。お買い得価格の今、是非とも聴いておきたい魅惑的な楽曲となっている。
3位は14週連続のチャートインとなった、アニメ『四月は君の嘘』のコンピレーションアルバム『四月は君の嘘 僕と君との音楽帳』。新川直司による原作が2015年3月号で最終回を迎え、またアニメも最終回を迎える為フィナーレイベントを開催するなど、盛り上がりを見せている。モデルアーティストによるクラシックコンサートも好評で、3月には滋賀と新潟、5月には徳島、大阪、栃木、群馬などをまわる予定と、さながら全国ツアーの様相を呈してきた。このコンピ・アルバムの人気ぶりもまだまだ続きそうだ。
text:yokano
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