2015/02/10
全世界累計アルバムセールス4200万枚以上を誇るポップス界の貴公子、マイケル・ブーブレの初来日公演が2月6日(金)、東京・日本武道館で開催された。
日本デビューしてから10年が経つが、今回が初の日本公演。予定通り19:20に会場が暗くなると、「Fever」がスタートし、燃える炎が大スクリーンに映し出され、ステージ全体が一気にオレンジ色に変わった。そして黒のタキシードで決めたマイケルの姿がカーテンの奥から現れると会場は即座に大興奮。2曲目「Haven’t Met You Yet」では“やっと会えたね”と、会場全体を指さしながら歌うマイケルの姿を見て、ファンだけでなくマイケルもこの日を待ち望んでいた様子が分かった。
歓声の中、マイケルの挨拶が始まった。「コンサートはつまらない。これはパーティーだから踊りたくなったら周りなんか気にせずみんな踊ってくれ」と話し、パーティーのスタートにはスローすぎる「Try a Little Tenderness」で笑いを誘った。その後は「You Make Me Feel So Young」、「Moondance」、「Come Dance with Me」を続けて披露。
そして、「Feeling Good」のイントロが流れた途端、会場から拍手が沸きあがり、“And I’m feeling good.”の一節が歌われると、オーケストラの演奏が勢いよく鳴り、ブルーの煙を映し出したスクリーンと曲調が見事にマッチ。存在感ある伴奏のリズムに合わせてマイケルがステップを踏んだり、ポーズを決めたり、マイクコードを振り回したりと、クールな演出も。再びチャーミングなマイケルに戻り、“TEAM BUBLE”としてドラフト会議のように順々にバンドメンバーを紹介へ。
その後、オーケストラが舞台からはけると、ステージは椅子に腰かけるマイケルと、専属ピアニスト、アラン・チャン他数人のメンバーだけに。アランとマイケルが共同制作した人気曲「Everything」が演奏され、彼がたびたびマイクを会場に向けると“la la la la”と会場も大合唱が始まる。その次に“とてもエモーショナルな歌”と紹介されたのが、バックストリート・ボーイズの「Everybody」。急なダンスチューンに会場は一瞬困惑し、マイケルも苦笑い。ナット・キング・コールの「Smile」、マイケルの代表曲「Home」が披露。
拍手が続く中「パーティーの時間だー!」と叫ぶと、ダフト・パンクの「Get Lucky」がスタート。ファンにもみくちゃにされながら、オープニングアクトを務めたナチュラリー7が待つ、小さな後方ステージに移動し、彼らの見事なコーラスとともにマイケル・ジャクソンの「Man in the Mirror」など数曲を披露。ザ・ビートルズの名曲「All You Need Is Love」中盤では、マイケルは再びファンの中を通り抜けながらメインステージへ戻っていく。すると同時に、会場には赤と白のハート型の紙吹雪が降り注ぎ、この日一番の盛り上がりに。熱気冷めやらぬ中、「Burning Love」がスタートすると、前へおいでと観客を手招き、ステージまで詰め寄った観客たちがあちらこちらでジャンプ。その光景は、まるでロックコンサートだ。そしてラストの「It’s a Beautiful Day」で会場の盛り上がりは最高潮に。青空とカラフルなバルーンが映し出されたスクリーンをバックに熱唱するマイケルに合わせて会場も大合唱となり、本編は終了。
アンコールでは、グレーのジャケットを羽織って登場したマイケルが「Cry Me a River」を披露。曲終盤にはステージの一部に乗った彼が2階席の高さまで上がり、会場からは拍手喝采が巻き起こる。そして、初めての日本公演は「A Song for You」で締めくくられ、この曲の“記念すべき時間を一緒に過ごしたことは忘れない”というメッセージを、マイクを置いて、耳につけたイヤホンをはずし、胸に拳を当てながらアカペラで歌い上げる姿は会場に集まったファンの心に深く刻まれたであろう。歌い終えると何度も深くお辞儀をし、ステージ床にキスをして、武道館にも感謝の意を表した。「ドウモアリガトウ」と言いながらステージを後にしたマイケルの初来日公演はフィナーレを迎えた。
今回の来日公演で会場にいた観客全員の心を鷲掴みにしたマイケル。本人もまた何度も何度も戻ってくると語っていた。その言葉を信じて次回の来日を心待ちにしたい。
Photos by TEPPEI KISHIDA
◎公演情報
【michael buble Live In Japan 2015】
日時:2015年2月6日
会場:日本武道館
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像