スクリーンに響く明日への足音　現代版『アニー』、『オズ』の新しい冒険、アスリート『ミルカ』壮絶な半生

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2015/01/01

　この１月スクリーンで繰り広げられる、見逃せないドラマ。音と歌と踊りにのせ胸に響いてくる3作品をピックアップ。トニー賞受賞のブロードウェイ・ミュージカル『アニー』が、ブロードウェイお膝元ニューヨークを背景にリメイクしてお目見え。新しいドロシーの冒険『オズ　めざせ！エメラルドの国へ』は「glee/グリー」の主役リア・ミシェルの歌声に乗せて。そして、実在のアスリートであるミルカ・シンの数奇なる半生を描いた『ミルカ』堂々のボリウッド超大作だ。

　トニー賞受賞のブロードウェイ・ミュージカル『アニー』が、グラミー賞受賞のジェイ・Ｚ、ウィル・スミスによって生まれ変わって完全映画化。ロングランしているオリジナル版は世界大恐慌直後の1933年のニューヨークが舞台だが、今回の映画版は現代のNYを背景に、物語が展開。産まれて間もない頃レストランに置き去りにされたアニーに抜擢されたのは、アカデミー主演女優賞最年少ノミネート女優クワベンジャネ・ウォレス。携帯電話会社のCEOでNY市長候補のスタックス役には、アカデミー賞受賞俳優ジェイミー・フォックス。アニーが暮らす施設を営む横暴で意地悪なハニガン役扮するキャメロン・ディアスは、これが初のミュージカル作品となる。“TOMORROW”をはじめとするお馴染みの名曲の数々は勿論、キャスト３名による映画版オリジナルの切ないアンサンブル・ナンバーなど新演出にも注目だ。

　「オズの魔法使い」のアフターストーリーが、ミュージック・アニメドラマとして誕生した。邪悪な西の魔女の弟「魔法使いジェスター」に支配されてしまったオズに平和を取り戻すため、かかしやライオン、ブリキ男たちが送ってきた魔法の虹に乗って再びオズの国を訪れたドロシーの、「心」と「脳」と「勇気」を結集し立ち向う、冒険の物語。人気ミュージック・ドラマ『glee』の主役で2014年に日本デビューを果たしたリア・ミシェル、『X-MEN』シリーズのパトリック・スチュワート、『ゴーストバスターズ』のダン・エイクロイド、トニー賞を2回受賞のバーナデット・ピータースなど、実力派俳優が多数参加。アカデミー賞やグラミー賞にノミネートの経歴を持つブライアン・アダムスが音楽を担当。楽しく愉快に、そして感動的でドラマチックに盛り上げてくれる。

　1960年、ローマ五輪。メダル獲得を有望視されていた400メートル走のインド選手『ミルカ』。ところがゴール手前で後ろを振り返るという失態を演じ、4位に転落。後日パキスタンとの間で開催される陸上競技大会への出場要請を、ミルカは頑なに固辞する。担当大臣は長年ミルカを支えたコーチを伴い、出場の説得をしにミルカの元へ。その途上コーチは、パキスタン行きを拒否する背景となったミルカの壮絶な人生を語り出すのだった。激動の歴史に翻弄され、人生を、愛を、希望をつかみ取るために一心不乱に駆け抜けた男のライフストーリー。主演のファルハーン・アクタルは、過酷なトレーニングで体脂肪率５%まで肉体を改造。国民的英雄「空飛ぶシク教徒」の人生を見事に演じ切った。迫真の陸上競技シーンあり、インド映画得意の歓喜ほとばしるダンスあり。3時間にわたりエンタテインメントの要素全てを詰め込んだ、この一大叙事詩は、2014年インド・アカデミー賞14部門独占、50以上の映画賞受賞し映画大国の頂点に君臨した。text:yokano

◎上映情報
『ANNIE　アニー』
2015年1月24日（土）TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
配給：ソニー・ピクチャーズ
http://www.annie-movie.jp/

『オズ　めざせ！エメラルドの国へ』
2015年1月10日（土）新宿バルト9ほか全国ロードショー
配給：ファインフィルムズ
http://www.finefilms.co.jp/oz/
(c)2012 - Dorothy of Oz, LLC and Summertime Entertainment

『ミルカ』
2015年1月30日（金）ＴＯＨＯシネマズシャンテほか全国公開
配給：日活/東宝東和
http://milkha-movie.com/
(c)2013 Viacom18 Media Pvt. Ltd & Rakeysh Omprakash Mehra Pictures

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