2011/12/05 00:00
トレイ・ソングスの最新ビデオがこの官能的なR&Bのシンガーを始めて知る機会だったとしたら、まったく違うタイプのアーティストだと思ってしまうかもしれない。最新5曲入りEP(11月25日にアトランティックより発売)からのデリケートなバラード「トップ・オブ・ザ・ワールド」のクリップはソングスの故郷、バージニア州ピーターズバーグで撮影されており、彼が床屋で女の子たちとくつろいでいるところを映し出している。「できるものなら、この近所中を一緒に世界の頂点に連れて行きたい」と歌うコーラスはマイケル・ジャクソンの寛大さを思わせる。ビデオは自分の回りのみんなを力づけたいと思う気持ちを描いている。そこには性的な渇きなどみじんもない。いつもの「略奪男」的なところは99%消えているのだ。
「今はどんなにすごい音でも社会意識の強いレコードを成功させるのはむずかしいんだ」と2010年のアルバム『パッション、ペイン&プレジャー』がビルボードの2位になった27歳のシンガーは言う。「今の世の中じゃみんな社会性のあるレコードはチェックしないんだよ。みんな踊りたがってるし、人の自慢話を聞きたがってる。この曲で、オレは頑張ったから今の自分があるんだってことをみんなに言ってるのさ。同時にできるだけ多くの人にお返しをするつもりなんだ」
彼は無料のミックステープ『アンティシペーション2』と『レミホールドザットビート2』もリリースした。後者は彼のR&Bソングのライムを3倍の速さでラップしたものだ。「キャリアのどんな段階にいても、何らかの方法で進化しなくちゃいけない。自分のオーディエンスを育てなくちゃいけないんだ。それはマーケティング戦略じゃない。オレが音楽的に感じてることさ。みんなにオレという人間をあらゆる角度から知ってもらいたいんだ」
彼は2010年に始めたチャリティ基金『エンジェルス・ウィズ・ハート』の活動に力を入れている。自分のファンクラブを利用して、メンバーにボランティア活動をさせたり、ソーシャル・ネットワークを使って協力し合ったりさせながら、社会活動を進めているのだ。「イネヴィタブル」の収益の一部はこの組織に寄付される。
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