2014/12/12
ベスト・オリジナル・ソング賞やベスト・オリジナル・スコア賞を含む2015年の【ゴールデングローブ賞】ノミネート作品が、12月11日に発表された。ロードの「イエロー・フリッカー・ビート」は不気味な素晴らしさを持ち、トレント・レズナーによる映画『ゴーン・ガール』のスコアもお見事だ。ハリウッド外国人映画記者協会による見解に意見することはほとんどないが、1点だけこれに漏れた事が悔やまれる作品を紹介したい。
ディーヴォのマーク・マザーズボーが共同プロデュースし、ザ・ロンリー・アイランドをフィーチャーしたティーガン&サラによる、映画『LEGO ムービー』の「Everything is Awesome!!!」はまさに、【ゴールデングローブ賞】のノミネートに値する作品なのだ。
ただ、なぜハリウッド外国人記者たちが同作品を見落としたのかも理解できる。彼らがノミネートに選んだほぼ全ての曲は、「シリアスな主作品に深くリンクする曲」という映画の内容と密接なものになっているからだ。これに対し「Everything is Awesome!!!」は、“!”マークがタイトルに3つも入っているうえ、ヴァースにはふざけたラップもある。初めて聴くと、若干マヌケな感じに聴こえるのだろう。
しかし、その他ノミネート曲よりも同曲がスマートだというポイントは、「Everything is Awesome!!!」がくだらないポップ・カルチャーの消費を祝福すると同時に、風刺している点にある。一瞬マジメに聴くも、すぐに皮肉に聞こえる。
映画『LEGO ムービー』のはじめでは、主役キャラクターの群集心理を皮肉り、また、主人公が物事を内側と外側の両面から見る事の重要さを学んだ映画の終わりでは、それがスローガンの役割を果たしている。生きるために人々が共に働かなければいけないことが当たり前の社会をからかった、実に陽気な歌なのだ。
その上、一度聴くと頭から離れない同曲。【アカデミー賞】では「Everything is Awesome!!!」が正当な評価を受けることを期待したい。
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