2014/10/27 16:55
モーニング娘。のメジャーデビューから16年、卒業から10年目を経た安倍なつみ。最新アルバム『光へ-Classical & Crossover-』を携え、10月24日と25日 東京・丸の内COTTON CLUBにて【安倍なつみ クラシカル・クロスオーバー SPECIAL LIVE】を開催した。
<度肝を抜く歌声。しかし本人は「体が異常反応を……(笑)」>
フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノを従え、クラシックやミュージカルの名曲たちを披露するという、これまでの安倍なつみのライブとは一線を画した同公演。お酒や食事を楽しむ観客の前に現れた彼女は、荘厳なストリングスと呼吸を合わせるように歌い、ミュージカルの発声レベルで聴かせるベッド・ミドラー「ローズ」カバー、かの『レ・ミゼラブル』の名曲「夢やぶれて」等でもって度肝を抜く。しかしMCでは「膝がガクガクしてるんだよ。なんなんだろう。昨日今日と体が異常反応を……(笑)」と、いつもと違うライブに緊張していることを明らかにした。
<モーニング娘。OGや鈴木杏樹、マギー、爆笑問題も絶賛>
中盤では、安倍なつみの代表曲とも言える、モーニング娘。時代の名曲「ふるさと」も披露し、「何かとOG(モーニング娘。卒業生)が今話題になることが多いですけれども、私は全然誠実な感じで……(笑)。これ以上喋ると、ちょっと後でね、お叱りの言葉を受けるかもしれないので!」と、敢えて時事ネタで笑いを誘う場面も。また、モーニング娘。OGや鈴木杏樹、マギー、爆笑問題から「なっちってこんなに歌上手かったの?」等と『光へ-Classical & Crossover-』を褒めてもらったと喜んでいた。
<安倍なつみがこの10年間で身につけた表現者としての凄み>
そんな見どころ聴きどころ満載の同公演のハイライトは終盤にやってくる。ミュージカル『レ・ミゼラブル』より「オン・マイ・オウン」を披露したのだが、まるで役が憑依したかのように「愛しても思い知らされる 一生夢見るだけさ あの人あたしをいらない 幸せの世界に縁などない 愛してる愛してる愛してる でもひとりさ」と歌い上げ、涙を浮かべたシーン。アイドル時代の彼女しか知らない人にとっては驚きであったろうし、安倍なつみがこの10年間で身につけた表現者としての凄みは、聴く者の涙をも誘ってみせた。
<「まだ見えない光に向かって、希望に向かって、夢に向かって」>
そして「今の自分が立たされているところ、自分の中にある感情や想いとかをまるで代弁してくれているような曲だなぁって。まだ見えない光に向かって、希望に向かって、夢に向かっていく力強さが込められていて、それていて生きる上で大切なこと、忘れちゃいけないこと、そういうことをこの曲から教えてもらってるような感覚にもなったし。だからこそこれからも温かく育てていきたい」と、最新オリジナル曲「光へ」を披露。圧倒的な歌唱力でもって、安倍なつみが新たな物語を歩き始めたのだと実感させた。
なお、安倍なつみは、今後も各メディアに精力的に出演。12月17日には『光へ-Classical & Crossover-』のアナログ盤をリリースすることも決定しているので、今後の動向にもぜひ注目してほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
写真提供:COTTON CLUB
撮影:米田泰久
◎ライブ【安倍なつみ クラシカル・クロスオーバー SPECIAL LIVE】
10月25日(土)COTTON CLUB(東京・丸の内)SET LIST:
01.プレリュード
02.私だけに
03.ローズ
04.夢やぶれて ~ミュージカル「レ・ミゼラブル」より
05.グリーンスリーヴス~永遠~
06.ふるさと
07.33
08.Stand Alone ~NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」より
09.オン・マイ・オウン ~ミュージカル「レ・ミゼラブル」より
10.光へ
En1.夢はひそかに ~映画「シンデレラ」より
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