2014/10/23
スペースシャワーTVのライブイベント【スペースシャワー列伝100巻記念公演 ~第108巻 ?(はてな)の宴~】が10月22日(水)に東京・新宿LOFTにて開催。Analogfish、トリプルファイヤー、Awesome City Club、Yogee New Wavesが出演した。
【スペースシャワー列伝】と言えば漢字でシャレの効いたタイトルが定番だが、今回は“?(はてな)”と記号で題され、出演陣も、“?”な要素を秘めるラインナップが並ぶ。そのトップバッターを務めるのが、2013年結成のグループ、Awesome City Clubだ。今年、新メンバーPORIN(Vo/Syn)を加え5人組となった彼ら、CDなどの音源はリリースしておらず、SoundcloudやYouTubeで公開している。atagi(Vo/Gt)「ハッピーな気持ちになってほしいと思います。」と語り、生々しいドラムとベースの軽快なリズムにキラキラしたシンセサウンドに乗せてポップセンスを散りばめた楽曲たちを披露していく。伸びのある男性ヴォーカルとコケティッシュな女性ヴォーカルがフロアに染み渡る。終盤はマツザカタクミ(Ba)のラップも飛出し、<東西南北(とんなんしゃーぺいの発音)>のコーラスが印象的な「涙の上海ナイト」でフィニッシュ。
続いて、ACCと同じく東京インディーシーンで熱い視線を集める2013年結成のYogee New Wavesが登場。この日は9月10日にリリースした1stアルバム『PARAISO』からの楽曲を中心にパフォーマンス。ドープなギターサウンドに浮遊感のあるグルーヴが、ゆったりゆらゆらとフロアの聴衆を揺らす。角舘健悟(Vo/Gt)がMCでアルバムやツアーの告知を挟み、「スペシャ25周年おめでとうございます。何かを続けることは凄いと思います。自分も生まれて23年間大変だったんで(笑)」と祝福コメントも。また、「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』見たんですよ、マイケル・J・フォックスって監督の。」と語っていたが、マイケル・J・フォックスは主演で、監督はロバート・ゼメキスであることを伝えたい(笑)。サイケデリックなのにポップな世界観がMCにも表れていた。
3番手に登場したのは、2006年結成のトリプルファイヤー。今年2月にリリースしたアルバム『スキルアップ』が様々なメディアに衝撃を与え、高評価を受ける彼ら。この日も淡々と進行するバンドのタイトな演奏に吉田靖直(Vo)が言葉を乗せる。結局殴らない「次やったら殴る」や、どこにでもいる「ブラッドピット」などヒリヒリしているようで、していない、けどしている言葉にフロアもすっかり魅了。曲間にはにかむだけの妙な30秒ほど沈黙を作ってみたり、犬の世話をちゃんとするようになった経緯をぼんやり語るMCも、どこからまでが計算なのか掴めない。世の中に溢れるバンドやそのオーディエンスたちを皮肉ったように「カモン、手を上げろ、体揺らせ、お前ら最高だ」と連呼する「カモン」では、フロアも手を挙げることなく、ニヤニヤ。そして、ステージ上でも淡々とニヤニヤしているのであった。
そして“?”の宴を締めくくるのは、99年結成と活動15周年、デビュー10周年を迎えたAnalogfishの3人。序盤からCD音源とはアレンジを変えよりアクセントを付けたバンドサウンドが全面に打ち出される。10月8日にリリースされたばかりの新作『最近のぼくら』からストレートなメロディとコーラスワークが秀逸な「Tonight」や下岡晃(Vo/Gt)のラップが心地よい「Nightfever」を披露。「【スペシャ列伝】出たのが10年前くらいで、一回り下のバンドが出ていて面白いです。まだまだ活動続けていくんで、もう一回りして20コ下のバンドたちと出たいなと(笑)」とこれからの活動にも前向きなアピールも。
気鋭の若手から、長い活動歴を誇るバンドまで各グループの“?(はてな)”を掘り出した今回のステージだったが、秘めているスキルはまだまだ用意されていそうだ。
【スペースシャワー列伝】各公演の模様は全3回に分け放送。第1回目は10月28日(火)にスペースシャワーTVにて特別番組としてオンエア予定。
Photo by Kazumichi Kokei
◎番組放送情報
スペースシャワーTV『スペースシャワー列伝100 Vol.1』
<初回放送>
2014年10月28日(火)23:30~24:00
<リピート放送>
11月予定
info:http://www.spaceshowertv.com/retsuden/100/
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