2014/10/17
映画『ぶどうのなみだ』の公開を記念して、日本ワインの第一人者、岩倉久恵氏を迎えてのトークイベント、「映画『ぶどうのなみだ』と日本ワインのお話」が10月16日に開催された。
本作は、北海道を舞台に小麦と葡萄の樹で農業を営みながらワインの醸造に励むアオ(大泉洋)と、ロク(染谷将太)の兄弟の前に突然現れた、エリカ(安藤裕子)との出会いが二人の生活に新たな風を吹き込んでいくという物語。2012年公開の『しあわせのパン』のスタッフが再び北海道を舞台にして贈る、心温まる作品となっている。
今回のトークイベントでは葡萄畑にちなみ、日本ソムリエ協会認定ソムリエであり、日本ワイン人気の裾野を広げてきた第一人者である岩倉久恵氏と、プロデューサーの岩浪泰幸氏が登場し、本作の舞台である空知のワインを試飲しながらの行われた。
映画の制作秘話について岩浪プロデューサーは「空知のぶどう畑を見てその美しさを「この景色を映画にして皆さんに届けたい」と思ったんです。」と語った。本作を2回見たという岩倉氏は、印象的だったシーンについて、北海道に原生しているみずならの木を使用した樽でワインを作るというシーンを挙げ、「日本でも実際みずならの木で樽を作っている人はいるんですが、まだ私もみずならの木の樽で熟成されたピノ・ノワールは飲んだことないです。もし、そのシーンのように実現したら面白いなと思いました。」と、ワイン好きが滲み出る感想を語った。
劇中注目の一つとなっているのが食事のシーン。全シーン北海道での撮影だったということもあり、登場する食材はすべて北海道産だ。「とにかく全部おいしそうなんですよ。トウモロコシも蒸し焼きで皮をむくと綺麗な黄色が出てきて。羊の肉も骨付きのまま焼いているんですけど本当においしそう。あと豚肉を切るシーンも。」という岩倉氏。岩浪プロデューサーは「役者たちは演技が終わると本当に食べられるので、ある役者さんはすごく太って帰ったりしてますね(笑)」と撮影の裏側を明かした。
現在、注目を集めている北海道産ワインだが、人気の高さゆえに手に入りにくいことも事実。岩倉氏は「私はワインを作っている人も飲む人も皆幸せになるのが理想だと思います。そのためには独り占めして飲むのではなくみんなでわけあって飲むのがよいと思います。少しの量でもみんなで楽しめば幸せは広がっていきます!」と話し、終始ワイントークを盛り上げた。
◎公開情報『ぶどうのなみだ』出演:大泉洋 安藤裕子 染谷将太 / 田口トモロヲ 前野朋 りりィ きたろう / 大杉漣・江波杏子
監督・脚本:三島有紀子『しあわせのパン』 音楽:安川午朗
budo-namida.asmik-ace.co.jp
(C)2014『ぶどうのなみだ』製作委員会
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