2014/09/25 14:22
ライブハウスシーンで注目のニューカマーを一度に見ることができる【GLICO LIVE "NEXT"】が大阪・心斎橋Music Club JANUSで開催された。江崎グリコのサポートのもと、関西のイベンターGREENSと清水音泉の協力で、FM802が年4回のペースで行っているライブイベントだ。今回も勢いのある若手バンド三組が、それぞれ個性的なライブを繰り広げた。
「世界に一人ぼっち」のドラマチックなイントロでイベントのオープニングを飾ったのはSuck a Stew Dry。爽やかなバンドアンサンブルで駆け抜けたあとは「一バンドめの僕らがまずは盛り上げないといけないので…四つ打ちの曲やります!」と「カタカナトーク」の軽快なリズムで観客の体をほぐしていく。アッパーな曲で盛り上げるだけではなく「リトルラブソング」では、曲の前半、アコースティックギターのみで弾き語るシノヤマコウセイ(Vo&Gt)の切なく甘い歌声が会場に響いた。
「自分がやり始めたことを続け抜くことは凄く難しい。周りにちゃちゃを入れられたりしてもそんな言葉の刃に対して僕らの音楽がバリアになればいいなと思います」というMCを添えて、ラストソング「僕らの自分戦争」では、詞の一つ一つが真っ直ぐ胸を打つような力強い演奏を披露。ノリの良さだけではない、言葉の力もちゃんと感じさせてくれるライブでじっくりしっかり会場を温めてくれた。
続いて「踊る準備はできてますかー!?」とパワフルにライブをスタートさせたのは、京都の四人組・夜の本気ダンス。一曲目から「B!tch」のスピード感抜群なダンスビートに乗せて、米田貴紀 (Vo&Gt)が熱く艶のある歌声を繰り出す。七三ヘアに眼鏡とシャツというまるでオフィスのビジネスマンのようなクールな出で立ちで、「踊れー!!!!」とちょっぴりSっ気混じりに観客を煽る、そのギャップにクラっと来た女性も少なくなかったはず。
11月リリース予定の1st Album「DANCE TIME」からいち早く披露してくれた新曲「You gotta move」は、タイトル通り、体を揺らさずにはいられない最高のグルーヴでフロアを揺らした。やがてミラーボールも回り始め、「Fuckin' So Tired」では、先ほどまで飄々と歌っていた米田が客席へダイブ。オーディエンスのど真ん中で曲の後半を歌い切り、本気でダンスできるライブが何たるかを見せつけた。
イベントラストを飾るのは、この日がインディーズ最後のライブとなったフレデリック。「SPAM生活」の「死んだ魚のような眼をした魚のような生き方はしない…」という呪文のような独特の歌い回しで、瞬時に会場をフレデリックワールドに染め上げていく。続く「ディスコプール」「ふしだらフラミンゴ」でも、日本語特有の語感とリズムを最大限に生かした言葉遊びのようなフレーズたちが耳を掴んで離さない。
このイベントの六日後にメジャーデビューを控えていた彼ら。最後に披露したのは、メジャー1stミニアルバムから表題曲の「オドループ」。「インディーズラストのライブ…どんな気持ちで来たかわかってるよな!?」とこの日のライブへの思い入れを語った三原康司(Ba)のMCに応えるかのように、オーディエンスも、発売前の曲にも関わらず手拍子のリズムを完璧にこなし、最後は鳴りやまない拍手と声援でメジャー進出を見送った。
このイベントは今回が今年三度目の開催。恒例の11月11日、「ポッキー&プリッツの日」に開催される次回公演が2014年のラストとなる。次回は【GLICO LIVE "NEXT"SPECIAL】と題し、Czecho No Republic、東京カランコロン、髭が出演。
LIVEで盛り上がって、転換時間のBGMをみんなで歌い、お菓子を食べて、写真を撮って…普段のライブイベントとは一味違った一体感でロックを楽しみたい人は、今年を締めくくる次回の【GLICO LIVE "NEXT"】も是非チェックを。
Text:FM802DJ 鬼頭由芽
写真提供:FM802
◎イベント概要
【GLICO LIVE "NEXT"】
2014年9月18日(木)@ 心斎橋Music Club JANUS
出演:Suck a Stew Dry / 夜の本気ダンス / フレデリック
http://funky802.com/gln/
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