Billboard JAPAN


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2014/08/25

デビュー曲が全米6週連続首位を記録中のマジック! 10月に来日決定、ショーケース・ライブも

 デビュー曲「ルード★それでも僕は結婚する」が今年デビューした新人として初の快挙となる全米シングルチャート“Billboard Hot 100”にて6週連続1位の記録を更新中、カナダ発のニュー・カマー、マジック!が10月30日に初のショーケース・ライヴを実施することが明らかとなった。

 新人バンドでありながら、プロデューサー/ソングライターとしてグラミー受賞経験もある大ヒットメーカーのフロントマン、ナズリ(vo)を筆頭に、実力派ぞろいのメンバーで構成されたマジック!。「ルード★それでも僕は結婚する」はイギリスでも1位を獲得、それ以外も本国カナダ、オーストラリア、ニュージーランド他、世界35か国以上のチャートを席巻中。またアメリカでは現在6週連続1位を記録しているが、これは今年デビューした新人としては最長記録の快挙であり、今年の全米最多1位獲得楽曲として、ファレル・ウィリアムスの「ハッピー」(10週)、イギー・アゼリアの「ファンシー feat.チャーリーXCX」(7週)に続き、デビュー曲にして世界的大ヒット・アーティストの仲間入りを果たした。

 初ショーケース・ライヴのチケット購入方法等詳細は追って発表されるとのこと。8月7日にロサンゼルスで開催された彼らのライブレポートも到着。

<マジック! 8月7日(木)Live at The Observatory>

 この夏、デビュー・シングルの“ルード★それでも僕は結婚する”でいきなり全米/全英1位を獲得したマジック!。「新人バンドでこんな名曲を書けるなんて一体何者?」と思った人は少なくないだろう。蓋を開けてみたら、マジック!のヴォーカル、ナズリは、ここ数年ピットブル(“フィール・ディス・モーメント feat.クリスティーナ・アギレラ”)を始め、ジャスティン・ビーバーやクリス・ブラウン、イギー・アゼリアらにヒット曲を提供し続けている2人組ソングライティング・チーム、ザ・メッセンジャーズの片割れだった(ちなみにもう一人のアダム・メッセンジャーは、マジック!のデビュー・アルバム『ドント・キル・ザ・マジック』の共同プロデュースを手がけている)。ナンバーワン・ヒット曲を生み出してしまったのも納得である。ただ、マジック!には、この名が象徴するように、4人組のバンドを結成したことで生まれた「魔法」が存在する。バンドになったことで、ザ・メッセンジャーには生み出せなかったマジカルでユニークな音楽が創出されたのだ。

 8月7日(木)、ロサンゼルス郊外のオレンジ・カウンティにあるThe Observatoryにて、現在全米ツアー中のマジック!のショウが行なわれた。少し早く会場へ登場すると、バンドに一目会いたいファンの女の子達が、列を作って待っていた。会場自体はキャパシティが550人でそれほど大きくはないが、連日ラジオで“ルード”がかかりまくっているだけあって、すでに熱心なファンがついているようだ。その時はやはり女子ファンが多いのかなと思っていたが、開演時間の8時に会場に戻ってみると、スタンディングの場内は男女半々ぐらいの割合で満杯になっていた。

9時すぎ、4人がステージに登場した瞬間に女子から黄色い歓声が沸き上がり、“ノー・イーヴル”でショウがスタートした。“ルード”のようにレゲエを融合したポップ・ロック・ソングだが、この曲には疾走感があってオープニングにぴったりだ。長身でイケメンのナズリは胸の下のところまでシャツを開けていて、「シャツ脱いで!」という叫び声が飛び交っている。そして、3曲目の“ノー・ウェイ・ノー”でナズリは初めてギターを手にし、弾きながら歌い出した。後半ではキーボードも弾いていたが、さすがプロデューサーだけあって多才なところを見せてくれる。

 これが初のツアーなのに4人の呼吸はぴったりで、ギタリストのマークとナズリのヴォーカルのハーモニーも夢見心地になるほどの魅力がある。レゲエだけでなくロック、ソウルを絶妙なバランスで融合した彼らのフュージョン・ポップは、ポリスのサウンドを彷彿とさせるものではあるが、クリス・ブラウンに曲を書いていたナズリだけあって、ソウル/R&Bの要素も曲によってはかなり織り込まれていて、それが彼らを非常に独特で新しいバンドにしている。「スティーヴィー・ワンダーは僕達が大好きなアーティストの一人なんだ」と、スティーヴィーの“マスター・ブラスター”のカバーをやったことからもナズリがソウル好きなのが伺えたが、もともと原曲にレゲエのフィーリングが入っている曲なので、実に良く彼らのステージにはまっていた。

 続いて甘く素敵なバラードの“レット・ユア・ヘアー・ダウン”で、たび重なる「脱いで!」コールを受けたナズリは、全部脱ぎはしなかったものの、下までボタンを開けて大サービス。割れた腹筋をちらつかせながら、腰を回しつつセクシーに歌い上げて、またまた黄色い歓声を浴びていた。そこから“パラダイス”を挟んで、もう1曲カバーを披露、それがシンディー・ローパーの代表曲“ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン”だった。「女の子のための曲だよ!」と言って歌い始めたナズリは、サビでこちらにマイクを向けて女子に歌わせていたが、その後で「今度は野郎が歌ってくれ!」と男子にもこの女子曲を歌わせたので、笑わずにはいられなかった。“ルード”の歌詞にはどこか笑いを誘うユーモアがあるが、どうやらナズリの性格に由来するものだったようだ。ステージ上で踊りながら歌う姿もカッコいいのにどこかコミカルで、彼らのライヴをより陽気で楽しいものにしていた。でも、楽しいだけではない。次の“ハウ・ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ビー・リメンバード”では、「次の曲は人生について、決断することについての曲だよ。だから、今夜の残りの時間はお互いを愛し合おう」、とちょっとシリアスな面も見せてくれた。そして最後は、もちろん“ルード”。オーディエンスの興奮はピークに達し、大合唱と大歓声を巻き起こして、ショウは幕を閉じた。

 まだアルバム1枚なのでコンパクトなショウだったが、マジック!の魅力と楽しさを満喫できる濃厚かつ親密な時間だった。次に見る時には、もうこんなに近くでは見られない大会場になることだろう。彼らが日本でこの魔法を披露してくれる日が、今から楽しみだ。

ライブレポート:鈴木美穂

◎リリース情報
『ドント・キル・ザ・マジック』
2014/09/24 RELEASE
SICP-4297 1,800円(tax out.)
※国内盤
※期間限定スペシャル・プライス

◎公演情報
【MAGIC! Showcase Live 2014】
2014年10月30日(木)東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGE
info:http://www.creativeman.co.jp/artist/2014/10magic/

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