2014/07/10
アイドル・フェスティバル「KAWAII POP FES by@JAM」の第3回が、6月28日と29日に香港・九龍の複合施設「KITEC」(Kowloonbay International Trade & Exhibition Centre)内のホール「MUSIC ZONE」で開催された。出演はアップアップガールズ(仮)、Cheeky Parade、でんぱ組.inc、東京女子流、Dorothy Little Happy、ひめキュンフルーツ缶の6グループ(五十音順)。
同フェスは2013年5月、この「MUSIC ZONE」を舞台にスタートした。第2回は今年1月に台湾で行なわれたが、第3回の開催地には再び香港が選ばれた。「もっと日本のアイドルのライブを楽しみたい」という同地の熱心なファンの声が、一種の“アンコール公演”を実現させたのである。しかもCheeky Parade、ひめキュンフルーツ缶はフェス初参加であるばかりか、海外でパフォーマンスするのも初めて。この日のために練習してきた広東語による初々しいMCと、「香港のファンに私たちの存在を刻み込むんだ」的な、猛烈に気合いの入った歌やダンスのギャップが鮮烈な印象を与えた。
持ち時間は、6グループともに70分前後。セットリストは、まるでベスト・アルバムのように豪華だ。皆、自分たちの過去から現在までを網羅するプログラムを組んで観客にアピールし、存分に個性を競い合う。日本からはるばるやって来た超熱心なファンと香港のファンが一緒に拳をあげ、メンバーの名前を叫び、オーイングし、ケチャに興じる。言語や国籍が異なっても、アイドルを愛する心、彼女たちを推す熱意に違いはないのだ。
パフォーマンス終了後は、客席の一部を使って握手会が行なわれる。雰囲気は穏やかそのもの。慣れない日本語を必死に使って感動を伝える香港のファン、広東語「ドーチェ(多謝)」を最高の笑顔と共に送る日本のアイドル。「握手会って本来、ピースフルなものなんだよな」と、ぼくの心はさらに暖まった。
「日本のアイドル・ソングの良さをもっと知ってほしい」「日本のアイドル熱をそのままアジアに直送したい」というスタッフの願い、念願の海外ライブに高まるアイドルたちのテンション、“外タレ”日本人アイドルに憧れの声援を送るファンたち(女性客も多数、見受けられた)。誰もがほほえむフェスティバルが、ここにあった。
「KAWAII POP FES by@JAM」を大成功させた@JAMは、8月31日(日)に約80組のアイドルを集めた「@JAM EXPO 2014」を横浜アリーナで開催する。今回の香港公演に登場した全グループも、無論登場。半日にわたって祭典が繰り広げられるという。今年の夏は、アイドル・ファンにとっていつも以上にエキサイティングな季節になりそうだ。
Text: 原田和典
◎公式サイト
http://at-jam.jp/kawaiipopfes/
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