2014/06/12
東京バレエ団が創立50周年記念プロジェクトの一環として海外公演を実施、モーリス・ベジャールやジョン・ノイマイヤーなど偉大な振付家の作品を携え、クラーゲンフント(オーストリア)、そしてシュツットガルト(ドイツ)での全14公演を大盛況のうちに終えた。
初訪問となったクラーゲンフント市立劇場における公演では、5月22日の開幕から12公演を数え、ベジャール振付『舞楽』、『チェロのための5つのプレリュード』、ノイマイヤー振付『スプリング・アンド・フォール』、ブラスカ振付『タムタム』を上演。連日熱いカーテンコールをもって全公演を終了した。ウィーン“クローネン・ツァイトゥング”紙は「東京バレエ団による舞踊の極みに観る、偉大なる振付家たちの作品」と題した記事で「ダンスの傑出した革新者たちが、おそらく世界でも一番の公演カンパニーに、一部独占的なものも含めて振付作品を提供したことには理由があったのだ」として、技術力、作品性、そして芸術性を讃えた。
続いて6月には、世界に名だたるバレエ団を擁する都市、シュツットガルトにて、ベジャールが東京バレエ団と共に創り上げた『ザ・カブキ』を2夜に渡って上演。初日は柄本弾と上野水香、二日目は森川茉央と渡辺理恵が主演し、両日とも満員の大盛況が伝えられている。
6月末には映画『テルマエ・ロマエ』の大ブレークでも知られるようになった古代ローマ遺跡、カラカラ野外劇場での上演を控える。20世紀の巨匠振付家モーリス・ベジャールの傑作『春の祭典』をはじめ、『ギリシャの踊り』『ドン・ジョヴァンニ』を披露する。このローマ公演が東京バレエ団第27次海外公演の掉尾を飾るに相応しい、記念すべきものとなるのは間違いない。(text:yokano)
◎公演情報
【東京バレエ団 第27次海外公演 (イタリア、ローマ公演)】
日時: 2014年6月27日(金)、6月28日(土) 21:00開演
会場: ローマ・カラカラ野外劇場
演目:『ギリシャの踊り』(ソロ:柄本弾/梅澤紘貴)
『ドン・ジョヴァンニ』(ヴァリエーション6:上野水香/渡辺理恵)
『春の祭典』(生贄:吉岡美佳・梅澤紘貴/奈良春夏・岸本秀雄)
主催:ローマ歌劇場 THEATRO DELL’OPERA DI ROMA,“カラカラ祭”FESTIVAL DI CARACALLA 2014
http://www.operaroma.it/ita/caracalla.php
1枚目:オーストリア・クラーゲンフルト公演 photo by Karlheinz Fessl
2枚目:ドイツ・シュツットガルト photo by Bernd Weissbrod
3枚目:春の祭典 photo by Rikimaru Hotta
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