2013/12/12
投獄中のパンクロック・バンド、プッシー・ライオットのメンバーと公判を待つ環境保護団体グリーンピースの活動家を、ロシア政府が解放するなどの恩赦をする可能性が出てきた。ロシアの新聞が伝えている。
政府寄りの日刊紙イズベスチヤは、プーチン大統領が国会に提出した恩赦議案がプッシー・ライオットに適用されるだろうと見ている。同グループのメンバー、ナジェージダ・トロコンニコワとマリア・アリョーヒナは、2012年にモスクワ大聖堂で行なった反プーチン抗議運動にてフーリガン罪に問われ、懲役2年の判決を受けた。3月末には刑期が終了する予定だ。
しかし、同法案には氏名が記載されておらず、2人が釈放される可能性について正式に確認されているわけではない。
ロシア政府のウェブサイトに掲載された法案では、2人のように子供のいる女性を含め、暴力犯罪を犯していない囚人たちに適用されるという。
プッシー・ライオットの弁護士によると、理論上では2人は恩赦の対象になるものの、法案が下院を通過するまでは何とも言えないとのこと。法案が通れば、執行猶予の判決が出ているもう一人のメンバー、エカチェリーナ・サムツェヴィッチも同じく恩赦になりうるという。
下院の副議長ウラジミール・ヴァシリエフは、法案の早期成立を期待するものの、投票日は未定であるとしている。
イズベスチヤ紙によると、北極圏でのロシアの石油掘削に抗議して拘留されたグリーンピース船の乗組員30人にも恩赦が適用されるという。彼らは2か月間拘置された後に先月、保釈が認められた。
プッシー・ライオットとグリーンピースが解放されれば、2月のソチ冬季オリンピックを前に政府に対する国際批判を和らげることになるだろう。
また、昨年5月のモスクワ・ボロトナヤ広場事件で罪に問われているロシア人たちも、プッシー・ライオットやグリーンピースと同じく恩赦の対象になることを、大統領人権委員会議長ミハイル・フェドトフが認めたそうだ。
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