2013/12/11 11:28
ファンク、R&Bシーンの重鎮Kool & The Gangの来日初日ビルボードライブ大阪公演はタイトなファンクチューンで幕が開けた。
オンステージ総勢10名。うねるベース&ドラムスにエッジの効いたギターカッティング、チープで煌びやかなシンセ音、キメ部分に登場する力強く雑味のあるホーンセクション。セッティングは完璧だ。
続いてアップテンポの楽曲を数曲メドレー形式で演奏した後、リズムがミドルテンポに落ち、少しまどろみかけたところにあの曲のイントロが始まった。80年代を代表するメロウナンバー「Joanna」だ。ここでヴォーカルをとる、ショーン・マッキラーのヴォーカルが甘くハスキーでいて艶やか、これがまた良い。
そして間髪入れずに始まったのは「Too Hot」。要所にちりばめられたギターのオクターブ奏法がなんともクール。ここでソロをとるサックスのルイス・ヴァン・テイラーは都会的で色気のあるブロウで観衆を魅了した。
ここからはとんだお祭り騒ぎの始まりだ。イントロのライトな歪みが心地よいギターカッティングにロバート・クール・ベルのどっしりしたスラップベース、シンコペーションを効かせたドラムスが絡まり「Funky Stuff」が始まった。客席はもはやDISCO。勢いは留まること知らず、そのまま「Jungle Boogie」に突入。この曲でトランペットのマイケル・レイが密林にいる得体のしれない生き物が金切り声をあげているかのようなソロプレイを披露し会場がジャングル化。そして矢継ぎ早に始まった「Hollywood Swinger」ではもう一人のトランぺッター、カーティス・プリアムが客席に闖入、強烈な場外乱闘ソロプレイで会場は大いに沸きあがった。
ここまでぐいぐいと会場の温度を上昇させ続けてきたギャングたちがここで投入したのはチークタイムミュージックの代名詞「Cherish」。ここにきてひと肌まで温度を落とす確信犯的選曲にオーディエンスはなすすべもなく甘いリズムに腰を揺らした。
ライブも終盤に差し掛かりトロピカルなアレンジを施した「Let’s Go Dancing」などを披露しまたもや会場を温め始めると、さらに火力を強めて「Get Down On It」を投火し会場はぎらぎらで眩い80年代にタイムスリップ。そして最後の最後にはステージと客席の垣根が取っ払われ「Celebration」の大合唱となり会場はぶくぶくと沸き上り沸点に達した。
今回のライブで、Kool&The Gangが残してきたヒット曲の多さと各楽曲の秀逸さ、そしてメンバーの変遷はありながらも非常に高いレベルでバンドのクオリティを保ち続けていること、さらにはエンターテインメントとしての完成度の高さを改めて知ることが出来た。このKool&The Gangのライブは12月11日(水)に大阪、そして12月14日(土)からは東京でも楽しむことができる。
◎公演情報
ビルボードライブ大阪
12/10(火) ~11(水)
ビルボードライブ東京
12月14日(土)~16(月)
More Info:http://billboard-live.com
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