2013/10/28 11:38
独自のコンセプトと空気感を持ち、ジャズから現代音楽、クラシックと幅広いジャンルでクオリティの高い音楽を提供し続けるドイツのECMレーベルから、注目の2枚のクラシック・アルバムがリリースされた。
1枚は、キース・ジャレット、18年ぶりのバッハ録音『J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集』だ。クラシック作品としても、実に14年ぶりの録音となるもので、ヴァイオリン・ソロを務めるのは、ECMにいくつか録音があり、キース・ジャレットの自作クラシック・アルバムにも参加しているミシェル・マカルスキ。アメリカ出身の中堅奏者で、さまざまなジャンルで活躍し、ライヴでもキース・ジャレットと共演している。キースのバッハ作品は、ゴルトベルク変奏曲や平均律クラヴィーア曲集第1巻がロングセラーを続けており、コア・クラシック・ファンの間でも、いまだに根強い人気がある。
そして、もう1枚はアンドラーシュ・シフの『ベートーヴェン:ディアベッリの主題による変奏曲 他』。《ディアベッリの主題による変奏曲》は、ピアノ・ソナタ全32曲を書き終えたベートーヴェンが書いた変奏曲の大作で、出版社から与えられたテーマを元に、自らの創造力のすべてをつぎ込んで書いた作品。今回の録音で、シフは1921年製のベヒシュタイン・ピアノと、ベートーヴェン・ハウスにある1820年製と思われるフォルテピアノによる2種類のピアノを弾き分けている。国内盤では、シフへのインタビューの翻訳が掲載されており、なぜ2種類のピアノを使用したのかが明らかにされている。
アンドラーシュ・シフは2014年3月からの来日公演も決定しており、大阪いずみホール、東京サントリーホール、名古屋しらかわホールの公演では今作《ディアベッリ変奏曲》の演奏を予定しているとのこと。
◎リリース情報
『J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集』
(J.S.Bach: Six Sonatas for Violin and Piano)
2013/10/23 RELEASE
UCCE-7528/9 5,040円(tax in.)
『ベートーヴェン:ディアベッリの主題による変奏曲 他』
(Beethoven : Diabelli-Variationen)
2013/10/23 RELEASE
UCCE-7530/1 5,040円(tax in.)
◎来日公演情報
【アンドラーシュ・シフ来日公演 2014】
2014年3月12日(水)大阪・いずみホール
2014年3月14日(金)東京・紀尾井ホール
2014年3月16日(日)東京・サントリーホール
2014年3月19日(水)東京・東京オペラシティ
2014年3月21日(金)神奈川・神奈川県立音楽堂
2014年3月23日(日)愛知・名古屋しらかわホール
※3月12日、16日、23日《ディアベッリ変奏曲》演奏予定
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