2024/12/22 21:00
SEVENTEENがワールドツアーの日本公演【SEVENTEEN [RIGHT HERE] WORLD TOUR IN JAPAN】を4都市・計10公演行い、日本中のCARAT(ファンネーム)を魅了した。本稿では、12月5日に開催された東京ドーム2日目の公演の模様をレポートしていく。今年は現在兵役中のJEONGHAN(ジョンハン)と、中国での俳優活動に専念しているJUN(ジュン)を除く11人でステージに立ったSEVENTEEN。しかし、SEVENTEENはいつまでも変わらず13人のままであること、そして13人の強い絆をしっかりと感じられる公演だった。
今年のツアーは「Fear」で幕を開けた。「そう来たか~!」と、1曲目から衝撃を受けたCARATも多いのではないだろうか。目を閉じたまま歌い始めるWONWOO(ウォヌ)がスクリーンにバーンと映し出された瞬間、会場中から爆発的な歓声が湧き起こった。そして「Fear」からの「Fearless」。この流れがもう本当に素晴らしすぎて、この時点で今回のツアーも最高だと確信した。「Fearless」はSEVENTEENだからこそできる芸術的なフォーメーションダンスに思わず見惚れてしまう一曲。本来であればJEONGHANが勢いよく倒れ込み、メンバーが受け止める重要な振り付けがあるのだが、今回の公演では、曲のラストにその振り付けを印象付ける演出が施されていて胸が熱くなった。
もうこの2曲だけですでに胸がいっぱいになっているところに、「MAESTRO (Japanese ver.)」の前奏が鳴り響く。WOOZI(ウジ)のピアノの生演奏に合わせ、指揮棒を持ち“マエストロ”と化したHOSHI(ホシ)が軽やかにダンス。そしてS.COUPS(エスクプス)の力強い「SEVENTEEN, RIGHT HERE!」の声とともに、パフォーマンスが始まった。「MAESTRO」のダンスブレイクは、何度見ても本当に圧倒される。CARATの掛け声も会場中に響き渡っていた。
神曲3曲を立て続けに披露したSEVENTEENは、曲が終わるとメインステージに横一列に並んで最初の挨拶へ。HOSHIの恒例の“ホランへ挨拶”では、「今日は東京ドーム最後の日なので、“胸が痛いバージョン”でやります。スペシャルゲスト、スングァン・ブー!」と、急遽ゲストとして召喚されたSEUNGKWAN(スングァン)が、ピアノの切ないメロディに合わせて即興で「ホシさん、挨拶が~とても長い~♪」と美声を轟かせ、会場は笑いに包まれた。さすがのコンビネーションに、WOOZIも「最高です!」とニコニコ。またS.COUPSは、「JEONGHANがやるような充電が必要みたいです」と、いつもJEONGHANがCARATと行っている「ぴょん! 充電完了~」の掛け声を再現。ぎゅっと目をつぶり、思いっきり恥ずかしがりながらも「充電完了~」をやりきったS.COUPSに、メンバーもCARATもメロメロとなった。
さらに最年少のDINO(ディノ)が「SEVENTEENの小さな巨人、DINOで~す!」と元気いっぱいに挨拶すれば、MINGYU(ミンギュ)が「SEVENTEENの巨人、MINGYUです!」と続ける。するとHOSHIが「じゃがいも巨人!」と言い出したり、DK(ドギョム)が「僕はじゃがいも~じゃがいも~♪」と歌ったり、SEUNGKWAN が「今日の髪型、プードルみたい~」とMINGYUのふわふわした髪を触ったりと、愛されMINGYUの周りをメンバー達がこぞってうろちょろ。WONWOOが「今はMINGYUの時間ですよ」と、メンバーをたしなめる一幕もあった。一方、THE 8(ディエイト)はJUNの代わりに「ニャンください」の掛け声を。声も仕草もJUNをバッチリ再現すると、HOSHIが「さすが、アルバム歌手ですね~!」と絶賛。12月4日に初の中国ミニアルバム『STARDUST』をリリースしたTHE 8は、アルバムの収録曲を少しだけ踊って見せてくれた。
「Ash」、「Crush」とキレッキレのダンスパフォーマンスで会場を魅了した後は、ユニットステージへ。HIPHOP TEAMは安定した高いラップスキルはもちろん、強気で挑発的な表情にいつもゾクゾクさせられるが、「Water」のパフォーマンスではさらに妖艶さも加わり、また新たに進化した4人を見せつけてくれた。「Monster」ではガラリと雰囲気を変え、クマのお面をつけて登場! 「Water」の妖艶さと「Monster」で見せる4人の楽しそうな笑顔のギャップに、見事に撃ち抜かれた。たった2曲で会場全体を“ヒポチの女”へと仕上げた4人は、颯爽とステージを後にした。
ブラックのマスクで口元を覆った状態でステージに登場したPERFORMANCE TEAMは、「Rain」を。3人がマスクを外すと、会場は大歓声に包まれた。「Rain」はサビの綺麗な裏声が際立つリズミカルな楽曲。3人は息のあった抜群のダンススキルで、あっという間に会場を掌握する。横一列に並ぶフォーメーションでは一人分のスペースが空いており、JUNの存在も確かに感じられた。「Lilili Yabbay」では、PERFORMANCE TEAMだからこそできるしなやかで柔らかなダンスで魅了。指先までしっかりと感情を乗せたパフォーマンスに釘付けとなった。
白いブラウスにオリーブ&グリーンを基調としたジャケットを羽織り、王子様のような衣装で登場したVOCAL TEAM。「Candy」では4人の気品あふれる佇まいと美声に、思わずうっとりしてしまう。まるで各国の王子様が集ったかのような、幻想的で甘美な世界観を一瞬で作り上げることのできる、VOCAL TEAMの表現力の高さたるや……! 2曲目は、おそらく全CARATが大好きであろう「Cheers to youth」。弾ける笑顔で歌うメンバーを見ているだけで、こちらも笑顔と元気をもらえる最高の一曲だ。スクリーンにはVOCAL TEAM 5人の写真も映し出されていて、思わず泣きそうになってしまった。
ユニットステージ終了後、「皆さんのおかげで楽しい夜です。よく聴いてください」というWONWOOの流暢すぎる日本語から始まったのは、「Our dawn is hotter than day」。“切なさ”と“青春”をギュッと詰め込んだかのようなこの曲を、王子様衣装に身を包んだ11人が爽やかに歌い上げるものだから、もうトキメキが止まらない。さらにJOSHUA(ジョシュア)が甘い声と優しい笑顔で「CARATの皆さんはひとりじゃない」と会場に呼びかけると、「ひとりじゃない」のパフォーマンスへ。SEVENTEEN、ドーム中のCARATを確実に落としにかかってきてやしないだろうか……?
メンバーへの“大好き”な気持ちが止まらない中、カジュアルな衣装に着替えた11人がステージに登場し、雰囲気をガラリと変えてライブ後半戦がスタート。ステージにはベッドやバスケットコート、ソファなどが置かれており、「Oh My! (Japanese ver.)」に合わせてメンバー達は自由に遊び始める。WONWOOがあいみょんの「裸の心」を口ずさんだり(会場からは喜びの歓声が!)、THE 8が瞑想していたりと、まるで「TTT」(SEVENTEENの旅行企画「MT SVT REALITY」の略)をリアルタイムで見ているようでワクワクする。曲の途中で、THE 8が寝ているVERNON(バーノン)に向かって「起きてください! 今コンサート中でしょ!?」と、プンプンしながら起こすミニコントのようなシーンもあって微笑ましかった。
「Snap Shoot (Japanese ver.)」ではこの日、「MINGYUタイム」が開催され、MINGYUを先頭に花道を全員でクルクルと回りながら移動して、センターステージへ。続いて「God of Music」、「今 -明日 世界が終わっても-」を披露し、会場はさらに大盛り上がり! 何よりSEVENTEENが思いっきり楽しそうに歌って踊っているからこそ、その楽しいパワーが会場全体に伝染しているように感じられた。その後のMCでSEUNGKWANが、「僕は『今 -明日 世界が終わっても-』を歌うときは、ジョンハニヒョン(JEONGHAN)だと思いながら歌っています」と話していたのも印象的だった。
そして11月27日にリリースされた日本オリジナル曲「消費期限」。〈冷蔵庫開け 少し残っていたMILK 飲もうとした時 ふとこう思ったんだ〉〈感情の消費期限 いつまでだろう? ずっとこの感情のままでいたい〉という、WOOZIらしい優しくて温かな言葉で綴られた歌詞が心に染みる。続いて12thミニアルバム『SPILL THE FEELS』のリード曲「LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)」を軽やかにパフォーマンスした後、DINOが泣き真似をしながら「次の曲が最後です……」と告げた。会場からは「ええ~!?」と残念がる声が次々と上がったが、もちろんSEVENTEENのライブはまだまだこれから! 「March」ではHOSHIが「まだまだだよ!」とめいっぱい叫ぶと、それに応えるかのように炎の特攻がバンバンあがり、会場のボルテージもマックスに! その盛り上がりのまま「Super」へ。改めて今回のツアーのセトリ、最高すぎやしないだろうか。ライブ終盤にもかかわらず、一切疲れを見せずに全力でバッチバチに「Super」を踊るSEVENTEENに圧倒された。これだからCARATでいることをやめられないのだ。どこまでも全力で、どこまでも本気。彼らはいつだって、ステージに賭ける熱い想いとCARATへの愛情を、止めどなく見せ続けてくれる。
アンコールでは全員が自分の名前と番号が入ったユニフォームで登場。「Adore U」、「’bout you」、「Campfire」を披露し、最後の挨拶へ。
「僕らのそばにいられずにはいられないぐらい、もっともっとかっこよくなります。僕ら13人を守っていけるのは、他の誰でもないCARATの皆さんでしかないとわかっていてほしいです。」(S.COUPS)
「本当に一人一人抱きしめてあげたいし、手を繋ぎたいと思うんですけど、できる限り皆さんと目を合わせようと頑張りました。それぐらい、感謝の気持ちが大きいんです。」(SEUNGKWAN)
「(全て日本語で)皆さんのおかげでとっても幸せでした。この思い出を私の心に刻みます。私の日本語はどうですか?(大きな歓声と拍手が起こると謙遜して)……そんなことないです。2年間ずっと勉強しましたが、この前のコンサートまでは自信がなくて話せなかったけど、今は自信ができて、皆さんに日本語で話すことができています。今日も月が綺麗ですね。」(WONWOO)
「(WONWOOに向かって)ペラペラじゃん~! いつも皆さんのことを思いながら歌っています。いつも元気で毎日幸せに過ごしてください。」(WOOZI)
「皆さんがいなかったら、皆さんの愛がなかったら、こんなに素敵なステージで、こんなに素敵なコンサートはできなかったと思います。次に来るときはジョンハンお兄さんとジュンお兄さんも一緒に来れたらいいなって思います。」(DK)
「またいい思い出を一緒に作りましたね。これから寒くなるので、暖かくしていつも元気で笑っていてほしいです。僕もCARATの皆さんの力になれるように頑張ります。」(THE 8)
「皆さんからもらった愛を忘れずに、恩返しするJOSHUAになります。愛してます、うちのCARATちゃん。」(JOSHUA)
「初めて東京ドームで歌った日のことを思い出します。その時は本当に夢を叶えた気分だったんですけど、今もそういった夢はずっと絶えずにあります。いつも僕に希望と愛を与えてくれるCARATの皆さん。僕の存在理由はCARATです。」(DINO)
「今日の朝は油そばを食べました。そして今は、皆さんの愛を食べました。美味しかった~。思い出をたくさん作れて本当に幸せです。正直今、いっぱいお腹すいたです(笑)。皆さんも美味しいものいっぱい食べてください。」(MINGYU)
「コンサートを楽しんで、これからも思い出をプレゼントできるように頑張ります。愛してます。」(VERNON)
「(東京ドーム公演は)2日間とも平日だったし早い時間からのスタートになったんですが、こんなにいっぱいにしてくださって、本当にありがとうございます。信じられないです。皆さん、大好き! 孫の孫まで自慢になりそうです。」(HOSHI)
挨拶後はMINGYUのアイディアで、ユニフォームの数字の順番通りに並んで記念撮影をすることに。末っ子のDINOが元気いっぱいに「僕が最後です!」と宣言していたのが微笑ましかった。「二人の場所はちゃんと空けておこう」と、JEONGHANとJUNのスペースを空けて、会場のCARATとともに“13人全員で”記念撮影を行った。
「CALL CALL CALL!」、「VERY NICE」でいよいよライブもラストスパート。まだまだ元気いっぱいのメンバー達は、ステージを駆け回り、CARATを思いっきり楽しませた。またこの日は、音楽プロデューサーのBUMZU(ボムジュ)がなんと会場に。「VERY NICE」をノリノリで踊ってくれた。HOSHIから「アツい曲ないですか!?」と振られたWONWOOが「リーダーズの曲で……」と、「CHEERS」の曲名が出てこず、「日本語の勉強ばかりして僕達の曲名わかんなくなったの!?」とメンバー達から攻められる一幕も(笑)。さらに「HOT」を即興で披露してくれたり、BSS(ブソクスン)の「Fighting」も全力で踊ってくれたりと、最後の最後まで大大大満足の、あっという間の約3時間半だった。
今年、SEVENTEENはついに【2024 MAMA AWARDS】で大賞2冠を手にした。普段、公の場で滅多に涙を見せないWOOZIが大粒の涙を流しながら「10年間音楽を作っていて、たった一度も音楽の研究をおろそかにしたことはないと断言できます。歌手が皆さんに恩返しできる唯一の方法は、いいアルバムを作ることだと思います。絶対に変わらず13人で、屈せずに歩んでいきます」と力強く語った姿が忘れられない。その言葉に全くの嘘がなく、100%信頼できるものだということを、私達CARATは当然知っている。これからも変わらずに熱いステージを見せ続けてくれるであろうSEVENTEENを、変わらずに応援していきたい。
Text by 紺野真利子
(P)&(C) PLEDIS Entertainment
◎セットリスト
【SEVENTEEN [RIGHT HERE] WORLD TOUR IN JAPAN】
※2024年12月5日(木)東京ドーム公演
1. Fear
2. Fearless
3. MAESTRO (Japanese ver.)
4. Ash
5. Crush
6. Water (HIPHOP TEAM)
7. Monster (HIPHOP TEAM)
8. Rain (PERFORMANCE TEAM)
9. Lilili Yabbay (PERFORMANCE TEAM)
10. Candy (VOCAL TEAM)
11. Cheers to youth (VOCAL TEAM)
12. Our dawn is hotter than day
13. ひとりじゃない
14. Oh My! (Japanese ver.)
15. Snap Shoot (Japanese ver.)
16. God of Music
17.今 -明日 世界が終わっても-
18.消費期限
19. LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)
20. March
21. Super
<アンコール>
1. Adore U
2. 'bout you
3. Campfire
コメント
4. CALL CALL CALL!
5. VERY NICE
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