2024/11/26 19:00
EBiDAN所属のギターデュオ Sakurashimejiが、初主演を果たすドラマ『カプカプ』。今作はカプセルホテルを舞台に、就職活動を終え、卒業を控えている大学生2人が各カプセルホテルで人生の先輩と出会い、成長していくロードムービーだ。劇中で田中雅功はコミュニケーション能力の高い“海斗”、そして髙田彪我は冷静で海斗のお守り役である“亮”という、実際のふたりの性格によく似た役柄を演じている。さらに今作では、Sakurashimejiの2人が主題歌を担当。ドラマを通じて学んだことや、書き下ろした主題歌について話を聞いた。
――主題歌はどのように制作を進めていったのでしょうか。
田中雅功:今回はドラマのお話をいただいてから、台本を読み、物語を把握したうえで、“旅”をテーマに曲を作っていきました。まず二人別々で曲を作り、コンペ形式で選曲をしていったんですが、彪我が作ってきた曲がとても良かったので、それをベースにふたりでブラッシュアップしていきました。実は今回できあがった曲は別々の楽曲を組み合わせたもので、その2曲のAメロとサビがそれぞれとても良かったので、分解してくっつけたんです。
髙田彪我:そういったやり方は初めてだったので新鮮でしたね。その2曲はそれぞれまったく違うことを思って作った曲だったんです。でも、曲を作るうちにサビでガラッと変わるような曲にしたいと思っていたので、2曲を組み合わせるというアイディアが生まれたときに「これだ!」って思ったんです。
――それはふたりで意見を出し合って作っているからこそできることですよね。
田中:そうですね。本当にどちらも素敵な曲だったんです。それぞれのAメロもサビもどっちも好きだから、絶対に残したいって思っていて。それぞれ使わなかった他の部分も、いつかはどこかで違う曲にしようと思っています。
――お互いが作る曲を純粋に褒め合えることってすごく素敵ですね。
田中:僕と彪我が作る曲は、まったく違うんです。今回のドラマには、彪我が作る曲の方が絶対に合うと思ったんですよね。正直、最初にこのドラマの主題歌を作るとなった時、僕はどうしたらいいか、すごく悩んだんです。でも、この雰囲気の曲は彪我が得意だから絶対に大丈夫だと思っていて(笑)。
髙田:あはは。
田中:僕は、ものすごくアップテンポな曲かバラードか、極端な曲を作ることが多いんです。センスのあるリフや、オシャレなコード進行、ミディアムアップの曲は彪我の方が得意なので、実際に曲が上がってきたときに「そうそう!」って嬉しくなりました(笑)。今回はドラマの温かい雰囲気に合わせて、ギターをメインに聴かせる曲にしたいという思いもありましたし、僕よりも彪我の方がギターに造詣が深いので、絶対いい曲を作ってきてくれると信頼していたんです。
髙田:逆に僕は雅功が書くような曲は作れないんです。そこの住み分けもあって、お互い肩を預け合っているという……。
田中:背中かな? 肩だけだと狭くない?(笑)
髙田:たしかに!(笑) なのでお互い曲ができた時は聴かせるのも楽しみですし、聴くのもすごく楽しみなんです。
――歌詞はどんなものに仕上がっているのでしょうか。
田中:歌詞も彪我が書いてきたものをブラッシュアップしていきました。彪我の書く歌詞って、ぽつり、ぽつりと独り言のように放つ切なさがあるんです。それは曲と同じで僕には書けない言葉なんですよね。なので、この曲もできるだけ彪我の言葉にしたくて、僕は調整に徹していきました。彪我の歌詞って、何かを見せびらかすというよりも、聴いている側が察していくような、抒情的な言葉がすごくいいんですよ。
髙田:僕は雅功が持つストレートで爆発的な要素のある言葉を入れても良かったかなって思ったんですけどね。でも今回のドラマで、僕たちが演じた海斗と亮は、とても仲が良いんですが、すべてをさらけ出しているかと言われたら、そうではないと思ったんです。まだまだ知らないところがお互いにあるし、秘密にしていることもあると思っていて。だからこそ、ストレートに気持ちをぶつけるよりは、風景やそこで感じる気持ちを書いて、言葉を敷き詰めていたほうが物語に寄り添えるのかなと思い、歌詞を完成させていきました。
――ドラマの中で、海斗と亮はすれ違うシーンもありますよね。おふたりは10年間もの間、ふたりきりでユニットを組んできたからこそ、共感する部分も多かったのではないでしょうか。
田中:僕はふたりを見て、反省しました(笑)。
髙田:あはは!
田中:僕たちはまさに海斗と亮のような関係性で、どこか「言わなくても彪我ならわかるだろう」って思っていた部分があるんですよね。でも「言葉にしないとそりゃあ伝わらないよな」ってあらためて感じたんです。なので、そこは僕も改善していかないとなって思いました。
髙田:普段は僕が折れているので(笑)。
田中:間違いないね(笑)。
髙田:でも、その折れるのが苦しいわけでもないんですよ。なので、謝らなくていいよ(笑)。
田中:謝っているわけじゃないけど(笑)。
髙田:そうか、じゃあいいか(笑)。でも、もうちょっとケンカしておけばよかったかなって思いますね。
田中:僕たち、本当にケンカをしないんですよ。なぜなら、彪我が折れてくれるので(笑)。でも、彪我のなかで絶対に通したい芯があるときは、絶対に折れないんです。その時は「彪我がこれだけ言うなら、彪我が正しいんだろうな」と思うので、その意見が指標になることが多いんですよね。僕にとって、最終防衛ラインが彪我なので、これからも譲れないところは折れないで欲しいです(笑)。
――それは楽曲制作やライブに関してのことですか?
髙田:そうですね。
田中:彪我って、基本的に聞いたことに対して、30秒くらい考えてから1個返事が返ってくるんです。でも、決めていることは食い気味に返ってくるのですごくわかりやすいんですよ(笑)。
髙田:ほんと!? かなり早めに返しているつもりだったけど……(笑)。
――あはは。それにしても、Sakurashimejiの楽曲は、バランスよくふたりそれぞれが作った曲がリリースされていますが、お互いの曲に刺激を受けることもかなり多いのではないでしょうか。
田中:そうですね。10代の時は、“僕が書いた曲をもっと出したい”という自己顕示欲が強かったんです。それに彪我が書いた曲に対しても、悔しいと思うことも多かったですしね。もちろん、悔しさは今も感じますが、今は「こんな曲を書いてきやがった!」という嬉しい楽しさの方が勝つんです。なので「次はどんな曲を書いてくるんだろう」といつもワクワクしています。それに僕は、曲を書ける時期と、書けない時期があるんですよ。その書けない時期に、彪我がすごく良い曲を持ってきてくれると安心しますし、「このまま一生書けなくても、彪我が曲を書いてくれるから大丈夫か」って思えるくらい、精神安定剤になっているんです(笑)。
髙田:そう言いながら、書ける時は会うたびに新曲を持ってくるんですよ(笑)。僕も雅功が書く曲に対して悔しいと思いますし、まだストックしている曲で、雅功が作ったすごく良い曲があるんです。それがちゃんと完成するのが楽しみですね。
田中:そうなの!? いつもいい感想をくれないじゃん!
髙田:言ってますよ。言葉が足りないのかな?
田中:今回、海斗と亮に教えられたのに!(笑)
――あはは。では最後に、ドラマの見どころと曲の聴きどころを教えてください。
田中:このドラマを観ている人に、この曲がちょっとしたプレゼントになればいいなと思っています。気づいたらうれしいワンフレーズを散りばめているので、探しながら、聴いてくれた方のものにしていただけたら嬉しいです。
髙田:曲のテーマは旅ではあるんですが、そのなかで感じる不安や、前に進むうえでの器用さを感じてもらいつつ、それを糧にして生きる力に変えてもらえたら嬉しいです。
田中:迷った時に支えらえるような曲になってくれたら、一番うれしいですね。
Text:吉田可奈
(C)「カプカプ」製作委員会
◎番組情報
テレ東ほか『カプカプ』
2024年11月27日(水)スタート
毎週水曜25:00~25:30
https://www.tv-tokyo.co.jp/capcap/
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