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2024/07/27

<わたしたちと音楽 Vol.43>モヒニ・デイが語る、男女格差が大きいインド音楽業界で唯一無二の存在になること

 【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】(WIM)の日本版実施に伴い展開されている、独自の観点から“音楽業界における女性”にフォーカスしたインタビュー連載『わたしたちと音楽』。Vol.43となる今回は、8月に来日公演を控えるインド出身のべーシスト、モヒニ・デイが登場した。

 インドで完全に受け入れたのは、国外で成功を収めるようになってからだと話した彼女は、自国の女性アーティストやクリエーターが直面する課題について、「インドの女性アーティストは、社会的な期待、レプレゼンテーションの欠如、限られた機会など、数多くの課題に直面しています。様々なジャンルにおいて男女の格差が大きく、インドのクラシック音楽、ロック、そしてメインストリームにおいてさえ、女性の数が少ないことが多いです。加えて、伝統的な役割に従わなければならないという社会的な圧力や、クリエイティブなキャリアを追求する女性への支援不足も、これらの課題に拍車をかけています」と話した。

 そんな中、業界内で唯一無二の存在になることで、ジェンダー・バイアスから逃れてきたと明かすと、「私のようなベース・サウンドを奏でる人は他に誰もいないし、これはとても意図的です。マスタークラスを開催すると、ジェンダー、年齢など関係なく、自分を否定できない存在にする必要があると生徒たちに話しています。つまり自分の技を十分に磨き、自分が何者で、何をしようとしているのかを正確に理解することです。自信とスキルにおいて高いレベルに達することができれば、チャンスは自ずと生まれてきます」と説明した。

 最後に、キャリアを始めたばかりの自分へのアドバイスとして、「自分の直感を信じて情熱に忠実でいること。簡単な道のりではないし、困難もあると思うけれど、あなたの忍耐と献身がゴールへと導いてくれる。あなたとあなたの才能を信じてくれる人たちを周りに置くこと。リスクを恐れず、自分のユニークさを受け入れること。あなたの声と音楽には意味があり、人々をインスパイアできるんです」と力強く語った。

 インタビュー全文は特集ページにて公開中だ。また、【ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージック】の特設サイトでは、これまでのインタビューやプレイリストなどをまとめて見ることができる。

 2007年からアメリカで開催されている【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】は、音楽業界に貢献した女性を表彰するアワードで、2023年版は3月に実施された。日本では、インタビューやライブ、トークイベントといった複数のコンテンツから成るプロジェクトとして2022年秋にローンチした。

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