2024/04/18 18:00
現地時間2024年4月12日~14日にかけて、米カリフォルニア州インディオにて野外音楽フェスティバル【コーチェラ・バレー・ミュージック&アート・フェスティバル2024】のウィークエンド1が、ヘッドライナーにラナ・デル・レイ、タイラー・ザ・クリエイター、ドージャ・キャットを迎えて開催された。ここでは、最終日の<Gobi Stage>のトリを務めた、新しい学校のリーダーズのBillboard JAPAN特派員による現地レポートをお届けする。
【コーチェラ】1週目の最終日に米音楽レーベル<88rising>が手がけた<88RISING FUTURES>に出演した新しい学校のリーダーズが、その4時間後に<Gobi Stage>のクロージング・アクトとして登場した。
正面のモニターに“AG!”という文字が表示されると、ステージ中央と左手の後方に配置された2つの和太鼓による演奏が開始。「えっさ、ほいさ」という掛け声が流れると、場内は一気にお祭りモードに変わった。色とりどりの和柄がパッチワークされた法被を着たメンバーが登場し、RINとKANONが組む足にSUZUKAが乗り、SUZUKAの足の下をMIZYUがくぐり、ポーズを取ると観客は大盛り上がり。
「ハロー、コーチェラ!ウィー・アー・ATARASHII GAKKO!」とSUZUKAが挨拶すると、今年1月に<88rising>からリリースされた「Toryanse」に突入。メンバーたちは、和太鼓のリズムと電子音が組み合わさった軽快なリズムに息の合ったダンスを披露。中盤でRINが高速なリズムに合わせて首を振り、RINに入れ替わって舌を出したSUZUKAも首を振ると、オーディエンスから歓声が沸き上がり、「Toryanse」に合わせて「オウ、オウ、オウ、オウ!」という掛け声が起こった。1曲目からオーディエンスを魅了し、見事な一体感が生みだされていく。
「新曲です」とSUZUKAが説明した2曲目の「Omakase」は、1曲目に続いて低音のビートが心地よい。コーラスの歌詞が今や海外でも通じる“おまかせ”なので、初めて聴いても一緒に口ずさむことができ、親しみやすい楽曲だ。
法被を脱いでセーラー服姿(シンプルな白地ではなく、たくさんの漢字がプリントされている)になって披露した「Giri Giri」に続いたのは、長ランを着用して披露された「パイナップル・クリプトナイト(Yohji Igarashi Remix)」。SUZUKAがMIZYUの髪を掴んでダンスをした後、「コーチェラ、アー・ユー・レディ?エヴリバディ、ジャーーーーンプ」と煽ると、一体となって飛び跳ねる観客から「ハイハイハイ」という掛け声が発生した。
長ランを脱いで再びセーラー服姿になると、SUZUKAが「ワッツ・アップ・コーチェラー!私たちはATARASHII GAKKO!です。ATARASHII GAKKO!って言えますか?言ってみて。恥ずかしがらないで」と英語で盛り上げる。海外でのライブ慣れているその姿には貫録すら感じる。そして一瞬、ディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」が流れたあと、ヒット曲「オトナブルー」では首振りダンスもバッチリ披露した。海外フェスでは、観客が他のステージに移動するのを防ぐため、多くのアーティストがセット最後まで代表曲を演奏しないのが通例となっている。それにもかかわらず、セット中盤で「オトナブルー」を披露したのには、自分たちのパフォーマンスへの自信が伺える。
続いて、SUZUKAが先が箒になったマイクスタンドを握って、新曲「Arigatou」を紹介。彼女たちのエアー・ギターや、コーラスの「踊る、ダンス、ダンス」というキャッチーなフレーズが印象的な楽曲だ。「ニュー・アルバム、カミング・スーン」という宣伝を挟むと、レトロなディスコ・サウンドが特徴的な、“Forever Sisters”というコーラスの新曲をもう1曲披露した。
ステージに再び和太鼓が登場すると、10人編成の南カリフォルニア大学トロージャンズ・マーチング・バンドを従えて「Tokyo Calling」をパフォーマンス。前方に出てきたマーチング・バンドと彼女たちが「We are marching」と歌う姿は大迫力で、演奏が終わるとこの日一番の歓声が沸き起こった。
最後の曲「NAINAINAI」が終わりに近づくと、RIN、KANON、MIZYUが「We need to go、帰らなあかん」と歌いながら、「帰られへん」と駄々をこねるSUZUKAをステージ袖に引っ張ろうとする。最終的には4人でステージに戻り、ジャンプする彼女たちに合わせ観客も飛び跳ねながら、最高のエンディングを迎えた。
要所要所で変顔を披露するSUZUKAには観る者を釘付けにするカリスマ性があり、4人の息の合ったダンス、現地のフォトグラファーたちが夢中で撮影してしまうような見せ場の作り方など、エンターテインメント性に溢れた45分間だった。ライブが終わってみると、満員の<Gobi Stage>には幸福感が溢れており、どのオーディエンスも笑顔を浮かべていた。
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