2024/01/04
テイラー・スウィフトの『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』が通算5週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
1位に初登場した2023年11月11日付から今週(2024年1月6日付)まで通算5週目の首位を獲得した『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』。今週の集計期間(2023年12月22日~12月28日)には、アルバム・ストリーミングが36,000(4,850万回)、アルバム・セールスが61,000(36%減少)、トラックによるユニットは1,000(31%増加)をそれぞれ記録して、累計98,000ユニットを獲得した。
初登場から今週までの順位と各週のユニット数は上記のとおりで、9週連続でTOP2にランクインし続けている。
2023年11月11日 1位(1,653,000ユニット)
2023年11月18日 1位(245,000ユニット)
2023年11月25日 2位(159,000ユニット)
2023年12月2日 2位(138,000ユニット)
2023年12月9日 1位(141,000ユニット)
2023年12月16日 2位(101,000ユニット)
2023年12月23日 2位(109,000ユニット)
2023年12月30日 1位(136,000ユニット)
2024年1月6日 1位(98,000ユニット)
これまでリリースした再録アルバムは本作を含めて4作すべてが首位を獲得しているが、首位獲得週は『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』の5週が現時点での最長記録となる。
『フィアレス(テイラーズ・バージョン)』(2021年 / 2週間)
『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』(2021年 / 1週間)
『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』(2023年 / 2週間)
『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』(2023~2024年 / 5週間)
テイラー・スウィフトは、今週で首位獲得総週を68週目に更新して、同率67週で並んでいたエルヴィス・プレスリー(1956~2002年)を抜き、ソロ・アーティストとしては最長記録を更新した。なお、グループを含めた全アーティストの記録では、1964年から2001年に首位獲得作品19枚、通算132週間を記録したザ・ビートルズがトップを維持し続けている。
Billboard 200での首位獲得は『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』が以下に続く13作目で、ザ・ビートルズ(19作)、ジェイ・Z(14作)に続く、ドレイク(13作)と同率の3位、女性アーティストでは史上最多記録を更新した。
『フィアレス』 (2008~2009年 / 11週間)
『スピーク・ナウ』 (2010~2011年 / 6週間)
『レッド』 (2012~2013年 / 7週間)
『1989』 (2014年)
『レピュテーション』 (2017~2018年 / 4週間)
『ラヴァ―』 (2019年 / 1週間)
『フォークロア』 (2020~2021年 / 8週間)
『エヴァーモア』 (2020~2021年 / 4週間)
『フィアレス(テイラーズ・バージョン)』(2021年 / 2週間)
『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』(2021年 / 1週間)
『ミッドナイツ』(2022~2023年 / 6週間)
『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』(2023年 / 2週間)
『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』(2023~2024年 / 5週間)
今週2位には、マイケル・ブーブレの『クリスマス』(78,000ユニット / 11%増加)が先週の4位から上昇して、2022年1月1日~1月8日付で2週間2位を記録して以来、約2年ぶりの最高位に到達した。本作のリリースは2011年10月で、同年12月10日~2012年1月7日付まで5週間1位を獲得している。
ニッキー・ミナージュの『ピンク・フライデー2』(66,000ユニット / 35%減少)は2位から3位にダウンして、ナット・キング・コールの『ザ・クリスマス・ソング』は先週の8位から4位に上昇し、1月7日付(5位)以来のTOP5入りを果たした。『ザ・クリスマス・ソング』には、「ひいらぎ飾りて」や「神の御子は今宵しも」、「もろびとこぞりて」、「歓び歌え」などクリスマスの人気曲が収録されている。
5位はモーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(60,000ユニット / 7%減少)、6位もドレイクの 『フォー・オール・ザ・ドッグス』(57,000ユニット / 10%減少)がそれぞれ同位をキープして、7位にはフィル・スペクターによるクリスマス・アルバム『クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター』が先週の14位からTOP10入りした。本作のTOP10入りは2023年1月7日付以来約1年ぶりで、それ以前には2022年1月8日付で10位に初のTOP10入りを果たしている。
『クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター』は、フィル・スペクターが設立したフィレス・レコードから1963年にリリースされたコンピレーション・アルバムで、当時同レーベルに所属していたダーレン・ラヴやザ・ロネッツといった人気アーティストのホリデー・ソングが収録されている。それ等人気曲のストリーミングが上昇したことで、前週から17%増加の56,000ユニットに上昇した。
先週10位にTOP10復帰したマライア・キャリーの『メリー・クリスマス』(56,000ユニット / 7%増加)は8位に上昇して、テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』(53,000ユニット / 29%減少)は3位から9位にダウン。続いて10位にはペンタトニックスのクリスマス・ベスト・アルバム『ザ・グレイテスト・クリスマス・ヒッツ』がランクインした。
『ザ・グレイテスト・クリスマス・ヒッツ』は、「ハレルヤ」や「アメイジング・グレイス」などのスタンダード、「ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー」など新旧オリジナル23曲と、「プリーズ・サンタ・プリーズ」など新曲8曲を収録したクリスマス・セレクションで、これまでの最高位を更新して初のTOP10入りを果たした。
ペンタトニックスのTOP10入りは、2019年12月28日付で7位を記録した『ベスト・オブ・ペンタトニックス・クリスマス』以来約4年ぶりで、以下に続く11作目のランクインとなる。
『PTXmas』(2013年 / 7位)
『PTX VOL.2』(2013年 / 10位)
『PTX, VOL.3』(2014年 / 5位)
『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』(2014年 / 2位)
『ペンタトニックス』(2015年 / 1位)
『ペンタトニックス・クリスマス』(2017年 / 1位)
『PTX VOL.IV クラシックス』(2017年 / 4位)
『PTX Presents: Top Pop, Vol. I』(2018年 / 10位)
『クリスマス・イズ・ヒア!』(2018年 / 7位)
『ベスト・オブ・ペンタトニックス・クリスマス』(2019年 / 7位)
『ザ・グレイテスト・クリスマス・ヒッツ』(2024年 / 10位)
前述のとおり『ザ・グレイテスト・クリスマス・ヒッツ』には新旧の楽曲が収録されているが、ひとつの曲が複数のアルバムに収録された場合、曲のポイントはその週アクティビティが多い方に割り当てられるため、例として『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』、『ベスト・オブ・ペンタトニックス・クリスマス』、そして本作にも収録された「メアリー、ディド・ユー・ノウ?」のポイントは、今週最もアクティビティが多かった『ザ・グレイテスト・クリスマス・ヒッツ』に割り当てられた。
今週は集計期間(2023年12月22日~12月28日)がクリスマス・ウィークだったため、TOP10にはホリデー・アルバム5作がランクインした。ホリデー・アルバムが5作同時にTOP10入りするは、2023年1月7日付以来約1年ぶりのチャート・アクションとなる。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは1月5日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』テイラー・スウィフト
2位『クリスマス』マイケル・ブーブレ
3位『ピンク・フライデー2』ニッキー・ミナージュ
4位『ザ・クリスマス・ソング』ナット・キング・コール
5位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
6位『フォー・オール・ザ・ドッグス』ドレイク
7位『クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター』フィル・スペクター
8位『メリー・クリスマス』マライア・キャリー
9位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
10位『ザ・グレイテスト・クリスマス・ヒッツ』ペンタトニックス
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