ジャック・ホワイトがデトロイトのフリーメイソン寺院を14万2千ドル（約1400万円）で競売の危機から救った。ホワイトは同所のステージにこれまでに9回立っている。

　世界最大のフリーメイソン寺院である同所はここ数年、税負債に陥っており、差し押さえを回避するには6月3日までに未払い額を支払わなければならなかった。デトロイトで最も有名なミュージシャンのひとりであるホワイト（母親はかつて同寺院の案内係として働いていたとのこと）は、その全ての支払いを引き受けた。

　デトロイト・フリー・プレスによると、デトロイト・フリーメイソン寺院の理事長、ロジャー・ソブランは、「ジャックの寄付はこれ以上ない絶好のタイミングであり、我々は永久に彼に感謝する。この歴史的建造物とデトロイト愛に対するジャックの高潔な寛容さと確固たる忠誠心には、言葉では言い表せないほど感謝している」と話しているそうだ。

　デトロイトのキャス・コリドー近隣一帯を占めるこの巨大寺院には、2つの劇場（メイソニックとカテドラル）やチャペル、舞踏場、オフィス、ボーリング場がある。4400人のフリーメイソンに支えられる1586席のカテドラル・シアターは、彼の名誉を称え“ジャック・ホワイト・シアター”へと改名されるそうだ。

　メイソニックでは、これまでにザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フー、ジミ・ヘンドリックス、フランク・ザッパ、ラッシュなどの大物アーティストも公演を行なっている。