小沢健二の「春にして君を想う」が、映画『アイスクリームフィーバー』のエンディングテーマに決定した。

　本映画の原案は、川上未映子の短編集『愛の夢とか』（講談社文庫）内収録の『アイスクリーム熱』。アイスクリーム屋のアルバイト・常田菜摘役で主演を務める吉岡里帆のほか、モトーラ世理奈、詩羽（水曜日のカンパネラ）、松本まりかに加え、はっとり（マカロニえんぴつ）、もも（チャラン・ポ・ランタン）、ナツ・サマーらが出演する。

　エンディングテーマとなる「春にして君を想う」は、小沢健二の活動停止前の最後のシングルとして1998年に発表された楽曲。長く廃盤となっており、アルバムにも未収録、配信もされていなかったが、6月20日にリマスターされた音源が配信リリースとなった。

　また、7月14日にはアナログ盤『春にして君を想う Remaster + Reprise』のリリースも決定した。ビジュアルには、小沢本人が描いたパステル色のドット絵が使用されており、これらのデザインは9月30日に行われる東京大学での講義【東大900番講堂講義】に続いていくとのこと。

　なお、エンディングテーマを使用した映画の予告編第2弾と、小沢健二自らデザインした「春にして君を想う」の特設サイトも公開となった。特設サイトは「p5.js」ライブラリを使ったクリエイティブ・コーディングで書かれており、指やカーソルで触ると絵が動き変化する仕様となっている。

◎小沢健二　コメント
　ドット絵を描いてみました。『春にして君を想う』のリマスター、アナログ盤です。

　透明ピンクのレコードの片面に、読書する猫、アイス食う鮫、マッチョ犬がレーザーで彫られています。抽象画みたいなジャケットも、ピクセルで描きました。シルクスクリーンで印刷してもらったので、手触りがあります。

　これは素敵な映画『アイスクリーム・フィーバー』のエンディング用に元の音源をサラウンドにするのと一緒に、ステレオにもリマスターしたものです。とてもクリアーです。配信では、今日から聴けます。

『春君想』は２８歳の時、大人っぽく録音したつもりだったのですが、今聴くと大変に子どもっぽく、まぁその、変わらないものは変わらないというか笑、今の自分もふくめ、開き直ってのリマスターです。

「子どものように甘えたい『のだ』」。なんという甘え！　シリーズとしてソックス、Ｔシャツ、キャップもデザインしました。

　サイトはぼくが最近興味を持っているp5.jsというコードで、ドット絵のピクセルをダイナミックに動かせるようにコーディングしてもらいました。

　このへんは例の、９００番講堂での講義に続いていきます。九月の駒場、あるいは十月の追講義でお会いしましょう。

　小沢健二

◎映像情報
YouTube『『アイスクリームフィーバー』＜第2弾予告編＞』
https://youtu.be/YyLPLAsG3pE

◎リリース情報
アナログ盤『春にして君を想う Remaster + Reprise』
2023/7/14 RELEASE
＜限定7″レーザーエッチング盤＋シルクスクリーン印刷ジャケット＞
PDKV-1002 / 3,500円（tax in.）
抽選受付：2023年6月20日（火）～6月25日（日）23:59

【トラックリスト】
1. 春にして君を想う Childish Tango Remaster（4′33″）
2. 春にして君を想う Childish Tango Reprise（1′12″）

◎ウェブサイト情報
小沢健二「春にして君を想う」特設サイト
https://www.春にして君を想う.net/