【深ヨミ】自身初のベスト盤が初週ミリオン越えの大ヒット King ＆ Prince『Mr.5』を過去のヒット作と比較

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2023/04/30 14:00

　2023年5月1日付のBillboard JAPAN週間“Top Albums Sales”で、King ＆ Princeの『Mr.5』が1,220,011枚を売り上げ首位を獲得した。（集計期間2023年4月17日～4月23日）

　『Mr.5』はKing ＆ Princeの前作『Made in』から10か月ぶりに発売された5枚目のアルバムで、自身初のベストアルバム。これまでシングルとしてリリースした全16曲と、新曲「Beautiful Flower」が全形態共通で収録されている。

　ここでは、大ヒットとなったアルバム『Mr.5』の販売動向を、SoundScanJapanのデータを使用し調査した。

　まず、King ＆ Princeのこれまでリリースしたアルバムの初週と累計の販売枚数を調査したのが図1（http://www.billboard-japan.com/d_news/image/124708/2）である。

　これまでの4作は全てオリジナル・アルバムだったが、初週の販売数量は46万枚から56万枚の間を推移していた。しかし本作についてはそれらの倍以上の120万越えの販売数となり、現行メンバーでの最後のアルバムである事や、これまでリリースした全てのシングル楽曲が含まれる事が、販売枚数を大きく伸ばしたと考えられる。

　次に、『Mr.5』が過去のヒット作と比較しどの位売れているのかを調査するため、Billboard JAPANが集計を開始した2008年以降の初週販売枚数を調査してみた。

〇アルバム初週販売枚数上位6タイトル（2008年以降）
1位『5×20 All the BEST!! 1999-2019』嵐 1,360,635枚
2位『Mr.5』King ＆ Prince 1,220,011枚
3位『Finally』安室奈美恵 1,039,484枚
4位『Snow Labo. S2』Snow Man 895,513枚
5位『Japonism』嵐 886,873枚
6位『STRAY SHEEP』米津玄師 881,576枚

　これまでは、嵐の『5×20 All the BEST!! 1999-2019』、安室奈美恵の『Finally』と、活動休止を発表した後にリリースされたベストアルバムが上位で、次いでSnow Manの『Snow Labo. S2』、嵐の『Japonism』、米津玄師の『STRAY SHEEP』と男性アーティスト・グループのオリジナルアルバムが続いていた。本作は、これまでの首位だった嵐のベストアルバムには届かなかったが、安室奈美恵の『Finally』を抜き、2位となる販売数となった。また、初週でのミリオン達成も、嵐の『5×20 All the BEST!! 1999-2019』以来約4年ぶりの快挙となっている。

　更に、これらの作品の累計販売枚数も調査し、グラフ化したものが図2（http://www.billboard-japan.com/d_news/image/124708/3）である。

　こちらは、安室奈美恵の『Finally』が販売枚数を伸ばし2,384,663枚で首位となっており、嵐の『5×20 All the BEST!! 1999-2019』が2,257,493枚で次点となっている。Snow Man『Snow Labo. S2』と、嵐『Japonism』は累計販売枚数でも120万枚には届いていないが、米津玄師の『STRAY SHEEP』は通算160万枚となっている。

また、2008年以降発売で累計120万枚以上販売している作品は『Finally』、『5×20 All the BEST!! 1999-2019』、『STRAY SHEEP』以外に、安室奈美恵『BEST FICTION』、嵐『All the BEST! 1999-2009』、EXILE『EXILE BALLAD BEST』『EXILE CATCHY BEST』『愛すべき未来へ』、いきものがかり『いきものばかり～メンバーズBESTセレクション～』、Mr.Children『Mr.Children 2005-2010 ＜macro＞』『SUPERMARKET FANTASY』と8作品あるが、これらは2008年から2012年に発売された作品であるため、過去10年で言えば『Mr.5』は累計でも4番目に売れたアルバムとなっている。

　上記のアルバムで、現在でもトップ100に入っているのはSnow Manの『Snow Labo. S2』だけであり、他のアルバムについては今後大きく数字を伸ばす可能性は低い。『Mr.5』は更に販売数を伸ばす事が予想されるため、今後の売れ行き次第では逆転も期待できるだろう。

　このアルバムを残した現在の5人でのKing ＆ Princeの活動を見れるのはあと僅かとなってしまったが、引き続き彼らの動向を見守って行きたい。

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