2023/04/15
ASH DA HEROが4月8日にZepp DiverCity(TOKYO)で開催したメジャー1stシングル『Judgement』リリース記念ライブのオフィシャル・レポートをお届けする。
バンドとして始動した2021年以降、単独ツアーはもちろん、様々なイベントやフェスへの出演など、めざましい勢いで活動中のASH DA HERO。2022年にはデビュー・アルバム『Genesis』を発表し、2023年にはTVアニメ『ブルーロック』の2クール目オープニング主題歌を収録したメジャー1stシングル『Judgement』をリリースした。今、新たなファンも巻き込みながら人気は高まり続けている。
そんなASH DA HEROが、4月8日、東京Zepp DiverCity(TOKYO)でワンマンライブを開催。これはシングル『Judgement』の発売を記念したものであると同時に、ASH DA HEROにとって“声出し解禁”の初ライブである。
18時、BGMがカットアウトした直後、会場に響いたのはオーディエンスの歓声。SEをバックにステージに姿をあらわしたASH DA HEROの5人は、歓声のエネルギーを感じながら表情に力をみなぎらせていく。ASHの「派手にやろうぜ、東京!」の声と共にライブは「Merry Go Round」で始まった。
結成直後から自分たちよりキャリアも知名度もあるバンドを相手に常にやり合ってきたASH DA HERO。対バンや共演した相手からビリビリした緊張感を伴う刺激を感じ、そして自分たち自身にさらに磨きをかけ続けてきた。様々なライブで鍛え上げてきたそれぞれの自信、ライブを重ねるほどに強くなっていく5人の信頼関係と絆がしっかり存在する。ASH DA HEROが主題歌を担当したTVアニメ『ブルーロック』のストーリーになぞらえるなら、ASH(Vo)、Narukaze(Gt)、Sato(Ba)、WANI(Dr)、Dhalsim(DJ)は、それぞれがステージ上のエゴイストだ。たくましさと頼もしさのある彼ら5人は、オーディエンスの気持ちをつかみ、燃え上がらせ、ライブは展開し続ける。
だがライブの序盤では、コロナ禍の3年間の“当たり前ではない当たり前”に、オーディエンスは慣れてしまったのか。大歓声をあげながらライブを楽しむオーディエンスはほぼいない。しかし「Avengers」に入る直前のジャム・セッション中、ASHの挨拶によって豹変していった。
「久しぶりの声出し解禁。みんな、おかえりなさい、ライブハウスに。今日はステージがブッ壊れるぐらい、この3年間でたまったうっぷんを全部、晴らしてもらいますんで、最後までよろしく!」
すると、どうだ。ASHに合わせてシンガロングするオーディエンスもいれば、ASH DA HEROの放つ音と曲に全身をゆだね続けるオーディエンスもいるし、タオルを回して一体感を味わうオーディエンスも。もはや遠慮などいらない。それぞれが自由に思いっきり楽しむのみ。そうしたオーディエンスを前に、ASH DA HEROの5人はさらに活き活きとしたプレイとライブ・パフォーマンスで各曲を躍動させていく。
ASH DA HEROはコロナ禍の2021年9月にスタートしたバンドゆえ、これまで経験してきたライブでは、マスクを着用して歓声をあげることもほぼ許されないオーディエンスを前にしていた。曲が終わったときには大歓声ではなく拍手。コール&レスポンスも、声ではなくハンドクラップ。バンドを結成してからずっとASH DA HEROが味わったことがないもの、それがオーディエンスの声だった。表情で伝わるものはあっても、やっぱり、どこかもどかしさを感じていただろう。今、オーディエンスの大歓声や歌声を浴び、ASH DA HEROの5人は正真正銘のスタートラインを切ったような感覚かもしれない。
「歓声があるのとないのとでは、全然、違うね。本当に泣きそうになるもんね、マジで。改めてライブは生き物だなと思っています。集まってくれた一人ひとりの歌声が重なってこそ、俺たちのロックンロールは完成するんだと思った。」
そんな言葉から始まったのは「Judgement」。曲に合わせて叫び、飛び跳ね、さらなる生命力でギラついていくオーディエンス。「エゴイスト」ではDhalsimの合図で全員がその場に座り、ASHのカウントダウンで一斉にジャンプ。喜びと高揚感と興奮が炸裂する一体感がここにある。さらにライブが進む中で、ASHは新たな始まりとなったこの夜を何度も何度も祝った。
「信じていれば、こんな夜にちゃんと辿り着けるんだ。コロナ禍になって表現する場所が制限された俺たちの光になってくれたのは、まぎれもなく集まってくれた一人ひとり。そう、みんなじゃなく、あなたです。ありがとう。」
ライブ後半になるにつれ、フロアから生まれる歌も歓声もどんどん大きなものに。それがでっかいハーモニーとなって会場に響き渡っていった。それを体感しながら、Dhalsimは嬉し涙を流し、Satoは最高の笑顔を見せ続け、WANIとNarukazeはさらに冴えわたるプレイを轟かせる。ASHは歌でも言葉でもメッセージし続けていった。
「君たちの声があって俺たちも生かしてもらえてるんだ。よく頑張った、よく辿り着いてくれた。ありがとう。これから先の未来、いろんな夜があると思うんだ。うまくいかない、信じてたものがちょっと違ったとか。いろんなことがあると思うけど、こういう夜もあるってことを忘れないでほしい。こんな素敵な夜があるから、どうか、きついと思ったときは今日のことを思い出して、乗り越えて、また笑顔で会いに来てください。俺たちはここで待ってます。」
こうしてライブは感動のエンディングに向かっていった。コロナ禍のままであれば、そのままライブはエンディングだったのかもしれない。しかし声出し解禁となった今夜からのASH DA HEROは違う。威勢のいいライブバンドとしての幕開けである。「世界をぶん殴れ」で盛り上がったと思えば、オーディエンスのアンコールに応えて「Judgement」を叩きつけた。この勢いを持って、ASH DA HEROは2ndアルバムのレコーディング、さらにリリースに合わせた怒涛のロングツアーへ突入する予定だ。
Text by長谷川幸信
Photos by 堅田ひとみ
◎セットリスト
M1. Merry Go Round
M2. DAIDARA
M3. 自分革命
M4. New Revolution
M5. Avengers
M6. Dead or Alive
M7. WARAWARA
M8. Stigma
M9. 新世界
M10. Judgement
M11. DJソロ~エゴイスト
M12. YELLOW FEVER DANCE
M13. 反抗声明
M14. 白昼夢
M15. Rain on the roof
M16. レーゾンデートル
M17. Just do it
M18. Remember
M19. PARADE
M20. 最強のエンドロール
M21. 世界をぶん殴れ
EC1. Judgement
◎公演情報
【ASH DA HERO LIVE TOUR 2023-2024】
9月23日(土・祝)千葉LOOK
9月24日(日)神奈川F.A.D YOKOHAMA
10月15日(日)北海道cube garden
10月21日(土)広島 HIROSHIMA CAVE-BE
10月22日(日)福岡 DRUM Be-1
11月3日(金・祝)石川GOLD CREEK
11月5日(日)宮城SENDAI CLUB JUNK BOX
11月11日(土)栃木HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
11月12日(日)埼玉HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3
11月18日(土)愛媛WStudioRED
11月19日(日)香川TAKAMATSU MONSTER
11月25日(土)静岡LIVE ROXY SHIZUOKA
12月8日(金)大阪BIGCAT
12月9日(土) 愛知ダイアモンドホール
2024年1月8日(月・祝)東京Zepp DiverCity(TOKYO)
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