マイリー・サイラスの「フラワーズ」が6週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

　1月28日付で1位に初登場した「フラワーズ」は、今週の集計期間中（2023年2月17日～23日）、ストリーミングが2,870万回（15％減少）、セールスも18,000（16％減少）に下降したが、エアプレイは11％増加の9,520万回に上昇していて、その週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを4週連続で獲得した。4週連続を記録したのは、昨年6月から7月に同4週をマークしたリゾの「アバウト・ダム・タイム」以来となる。

　先週自身初の首位に到達したエアプレイ・チャート（総合）では今週2週目の1位をマークし、ジャンル別ではポップ・エアプレイ・チャートでも2週目の首位を獲得。アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートでは、初のNo.1に輝いた。

　売上は前週から16％減少したが、デジタル・ソング・セールス・チャートでも今週で5週目の1位を獲得。一方、ストリーミング・ソング・チャートでは2位から4位にダウンした。

　続いて2位は、シザの「キル・ビル」が7週連続で同位をキープした。R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートではそれぞれ11週目の首位をマークした。ラジオも好調で、前週から11％増加の7,150万回に上昇してエアプレイ・チャートでは6位から4位に、自身3曲目のTOP5入り（リード曲としては初）を果たしている。ジャンル別では、リズミック・エアプレイ・チャートで初のNo.1をマークした。

　3位は、先週4位にTOP10入りしたピンクパンサレスとアイス・スパイスの「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」が上昇し、両者初のTOP3入りと自己最高位を更新した。また、前週から8％増加の3,370万回を記録してストリーミング・ソング・チャートでは1位に、こちらも両者にとって初のNo.1タイトルを獲得した。

　複数のアーティストによる曲で、それぞれにとって初めてストリーミング・ソング・チャート入りし初の1位を獲得した楽曲としては、昨年の1月から4月に通算13週を記録した、ディズニー映画『ミラベルと魔法だらけの家』のサウンドトラックから、カロリーナ・ガイタン、マウロ・カスティーリョ、アダーサ、レンジー・フェリズ、ダイアン・ゲレーロ、ステファニー・ベアトリス、エンカント・キャストによる「秘密のブルーノ」以来となる。

　「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」は、前週から205％増加の640万回を記録して、リズミック・エアプレイ・チャートで32位に初登場。ポップ・エアプレイ・チャートでは39位から33位に最高位を更新した。週間セールスも36％増加の1,300に上昇している。

　「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」は、昨年11月末にピンクパンサレス名義でリリースしたシングル「ボーイズ・ア・ライアー」のリミックスとして2月3日に発表したもので、そのリミックスの反響により先週チャートを急上昇した。

　先週3位だったメトロ・ブーミンの「Creepin' with ザ・ウィークエンド＆21サヴェージ」は4位に後退し、モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」は5位をキープ。カントリー・ソング・チャートでは3週目の首位を獲得した。「ラスト・ナイト」は、ジャンルをクロスオーバーしてポップ・エアプレイ・チャートでも40位にデビューしている。

　6位は、ザ・ウィークエンドの「ダイ・フォー・ユー」が先週の7位から浮上し、再び最高位に到達した。なお、次週の集計期間初日2月24日にアリアナ・グランデとのリミックスがリリースされたため、来週のチャートではさらに順位の上昇が見込める。

　以下、サム・スミス＆キム・ペトラスの「アンホーリー」が先週の6位から7位にダウンし、テイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が8位、ビヨンセの「カフ・イット」も9位をそれぞれキープ。デヴィッド・ゲッタ＆ビービー・レクサの「アイム・グッド（ブルー）」も10位にランクインし、ダンス/エレクトロニック・ソング・チャートでは23週目の首位を獲得した。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月3日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「フラワーズ」マイリー・サイラス
2位「キル・ビル」シザ
3位「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」ピンクパンサレス＆アイス・スパイス
4位「Creepin'」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド＆21サヴェージ
5位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
6位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド
7位「アンホーリー」サム・スミス＆キム・ペトラス
8位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
9位「カフ・イット」ビヨンセ
10位「アイム・グッド（ブルー）」デヴィッド・ゲッタ＆ビービー・レクサ