2023/02/24
ザ・ビートルズとザ・ローリング・ストーンズが独自のスタイルでロックンロールの概念を刷新して以来、半世紀以上が経過した。常に友好的な関係を保ってきた彼らが、まだ一度も行っていなかったことがスタジオでのコラボだったが、ストーンズの次のスタジオ・アルバムでついにこれが実現することが分かった。
ストーンズの広報担当者は、ポール・マッカートニーがミック・ジャガー率いるグループの次のアルバムの“ある曲でベースを弾いている”ことを米ビルボードに対しメールで2023年2月23日に認めた。このニュースは、米CNNが最初に確認した。
一方でこの広報担当者は、同じくザ・ビートルズのドラマーであるリンゴ・スターもこのコラボに参加しているという、無名の情報源を引用した米バラエティの報道については、「リンゴは登場しない」と明確に否定している。
ストーンズが、【グラミー賞】受賞プロデューサー、アンドリュー・ワット(オジー・オズボーン、ジャスティン・ビーバー)と共に米ロサンゼルスで制作中のアルバムに関する追加情報は、現時点では得られていない。このタイトル未定の作品は、バンドにとって2005年の『ア・ビガー・バン』以来のスタジオ・アルバムとなる。
ストーンズの新作では、ポールの演奏に加え、2021年に80歳で亡くなったメンバーの故チャーリー・ワッツのドラムが聴けるようだ。バンドの長年の友人でツアー・ドラマーのスティーヴ・ジョーダンは、チャーリーが亡くなる前に数曲のドラム・パートを録音していたと米L.A.タイムズに語っている。報道時点では、ストーンズもポールもこのコラボの報道に反応しておらず、ポールの広報担当者もノー・コメントだった。
ザ・ビートルズとストーンズに関しては、どちらがバンドとして優れているかという議論や、バンド間のフレンドリーなライバル関係が現在も続いている。ポールは2020年のハワード・スターンとのインタビューで、「ストーンズは優れたグループで、彼らが(コンサートで)来るたびに見に行くよ。彼らはすごい、すごいバンドだよ、ミックは歌も動きも本当に素晴らしいし、キースやロニー、チャーリーもそうだ。彼らはすごい」と称賛しつつも、「大好きだよ、ストーンズは大好きだ。でも君と同感だ、ザ・ビートルズの方がいい」と続けた。
その1週間後、ミックがApple Musicのゼイン・ロウとのインタビューで、「(ポールは)優しいやつだよ。言うまでもなく競争なんてないよ。彼は優しいやつだ」と前置きしつつ、「一つのバンドは……信じられないくらい幸運にも、まだスタジアムでライブをしているけれど、もう一つのはもう存在しない」と続けた。ザ・ビートルズが1966年にツアーを終了したのに対し、ストーンズは60年以上一貫してツアーを続けている。
そのさらに1年後、ポールは米ニューヨーカーの記事でストーンズを“ブルースのカバー・バンド”と表現し、丁重にやり返した。
全盛期から現在に至るまでバンドとしてはスタジオ録音でコラボすることはなかった両者だが、ストーンズの最初のヒット曲、1963年の「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」は、故ジョン・レノンとマッカートニーによる楽曲で、ザ・ビートルズが1967年の「All You Need Is Love」(邦題:愛こそはすべて)をレコーディングした時、ミックはそのスタジオにいた。
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像