2013/05/10 18:00
日本では数少ない本格派ブルース・シンガーとして数多くのミュージシャンに影響を与え続ける近藤房之助。自身の思うブルースを追求し、それをバンドで表現した昨年10月リリースのアルバム「1968 VOL.2 ~DOWN HOME~」をひっさげて行われたビルボード大阪でのライブ。レコーディングにも参加した"The 1968 BAND"〈滑川栄(Dr)、加藤エレナ(Key)、柳原旭(B)、栗原健(Sax)〉と共に繰り広げられたライブは、胸を開いて心を鷲掴みにされるような新鮮な息吹を感じさせてくれるブルースライブだった。
「どうも!ようこそ!始めちょろちょろ中ぱっぱでいきます。」というMCから始まった珠玉のブルースミュージック達は、タイトで重たい安定感抜群のリズム隊の上で、エレキギターとピアノとサックスが時に軽やかに時にむせび泣くように奏でられ、自然と心を解し身体を揺らしてくれる。
100年以上続く"ブルース"という音楽をこんなにも新鮮に響かせるのは、近藤房之助とThe 1968 BANDのメンバー全員が心から楽しんでプレイしているからに他ならない。特に近藤房之助の"渋くソウルフルなハスキーボイス"と"クリアでラウドなエレキギターの音色"は、まるで2人のシンガーの歌声が重なり合っているかのように響き、見事なコントラストで聴く者を魅了する。
アンコールではドブロギター1本の弾き語りでブルースの真髄を観せてくれ、「ブルースは続きます。地味な音楽ですがこれからもよろしく。」と満面の笑みで締めくくった清々しいブルースの一夜になった。
Text:肥塚 学
Photo:Kenju Uyama
◎ライブ情報
近藤房之助 & The 1968 BAND
~LIVE 2013 Fixin' A Hole~
日時:2013年5月9日(木)
会場:ビルボードライブ大阪
More Info:http://www.billboard-live.com/
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像