2023/02/11
吾峠呼世晴による漫画『鬼滅の刃』(集英社ジャンプ コミックス刊)を原作とした『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』が公開中だ。
2019年4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編』の放送が始まり、2020年10月には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開され、同作は興行収入約403億円を記録した。2021年から2022年にかけて、『テレビアニメ「鬼滅の刃」 無限列車編』『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』が放送・配信、そして『~遊郭編』のクライマックスとなる第10話・11話に加え、新たなエピソードとして『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の第1話の世界初公開となる『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』が公開されている。
今回、劇中で使用された『刀鍛冶の里』編の新しいオープニング・テーマも含め、これまで『鬼滅の刃』を支えてきた主題歌を振り返る。
<鬼滅のはじまりの歌 LiSA「紅蓮華」>
「紅蓮華」は『竈門炭治郎 立志編』のオープニング・テーマとして、2020年年間Billboard JAPANダウンロード・ソング・チャート “Download Songs”で1位を獲得したモンスターヒット曲だ。LiSAの全身から振り絞るようなパワフルな歌声とダイナミックなパフォーマンスは、聴く人々の心を奮い立たせてくれる。力強い地声を高音で聴かせ、そこからファルセットにつなげる繊細なヴォーカリゼーションによって、アニソンシーンにとどまらないロック・ボーカリストとして、その実力を世間に知らしめ、LiSAを代表する1曲となった。
この曲には、LiSA自身が炭治郎を憑依させて歌詞を書いたという逸話がある。家族を失い、どん底に落とされても、唯一の希望である禰豆子(※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記)を人間に戻し、鬼を倒すことを誓った炭治郎の決意をその歌詞からも感じとることができる。『鬼滅の刃』を愛するLiSAならではストーリーだ。
<『無限列車編」の主題歌に再びLiSAを起用>
『劇場版「無限列車編」』の主題歌の壮大なバラードナンバー「炎」で再びLiSAがその歌声を披露。「紅蓮華」が大きなヒット曲となりながら、その勢いのまま、さらにクオリティを発揮した本曲も『鬼滅の刃』を代表するナンバーとなった。当時のLiSAには熱量のこもった高揚感を誘う激しいロックナンバーでパワフルな歌唱法を得意とするイメージがあったが、アーティストとしての情熱的な表現により、美しいバラードにおいてもその才能を発揮した。
本曲の作編曲を『鬼滅の刃』の音楽と関わりの深い梶浦由記が担当。脚本を読んだうえで作曲された。ストーリーとシンクロするような静かなスタートをきり、そこから作品を見終えた際の余韻と、悲しみを乗り越え前に進んでいこうという思いを感じさせてくれる。梶浦がLiSAと共作した歌詞からも炎柱・煉獄杏寿郎の人生を感じさせる言葉が読み取れ、劇中のストーリーと共鳴する楽曲の奥深さを感じ取ることができる。
<『遊郭編』を象徴する「残響散歌」>
『遊郭編』の主題歌はAimerが歌う「残響散歌」だ。ピアノやホーンなどが鳴り響き、疾走感あふれるアップテンポな楽曲は、炭治郎たちが潜入する遊郭を沸騰させるきらびやかな夜のイメージを与える。鮮やかなサウンドとメロディのサビの終わりにふっと音が途切れ、“残響”と低音ボイスで締めくくる構成も魅力的だ。
歌詞には冒頭から“袖” “色” “夜”と、夜の街を連想させる言葉が配され、さらには“派手に” “譜面”など『遊郭編』の中心人物である音柱・宇髄天元を想起させるフレーズも。このきらびやかなアレンジと日本の要素をいれた言葉をちりばめることでAimerにしか歌えないような稀有な一曲となった。本曲は2022年の年間Billboard JAPAN総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”で、上半期に引き続き、総合首位に輝いた。
<『刀鍛冶の里編』主題歌は人気アーティストのコラボ>
映画で解禁された『刀鍛冶の里編』の新たなオープニング・テーマは、MAN WITH A MISSIONとmiletの2組によるコラボレーション「絆ノ奇跡」だ。マンウィズの力強いバンドサウンドとmiletの歌声が重なり、炭治郎たちの新たな戦いを喚起させる疾走感溢れる一曲となった。新たな主題歌が流れるオープニングを観られるのは、現段階では上映劇場のみ。
◎公開情報
『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』
全国公開中
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:外崎春雄
配給:東宝・アニプレックス
(C) 吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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