2023/01/04
ザ・チェインスモーカーズの全米3位シングル「ドント・レット・ミー・ダウン」に参加し、【グラミー賞】も受賞した米ペンシルベニア出身のデイヤが、プライベートで2022年12月に家族と一緒に日本を訪れた。東京滞在を楽しんでいるなか、少しだけ取材時間をもらえることになり、旅行の思い出や進んでいるという新しいプロジェクト、ジブリ愛など、近況を教えてもらった。
――この数日はどんなところに行きましたか?
京都に行って、2日間くらい、嵐山の竹林やお寺などを観光しました。ネットで紹介されていた「たこたまご」(タコの頭にうずらの卵が入った名物珍味)が、すごくおいしかったです。妹と一緒に旅行していて、ここ2日ほどは東京で買い物など、いろいろなところを観光しています。アメリカツアーが終わって、どこかでゆっくりしようと一番に思いついたのが日本だったんです(笑)。
――オフを楽しみつつ、10月にEP『In Between Dreams』をリリースされてから、新しい音楽のストックもできているのでは?
次のプロジェクトに向けて動き始めたところで、いろんなライターと一緒に曲作りをすることを実験的にやっています。初めての相手を含め、いろんな人と曲作りをすることはすごくエキサイティングです。完成している曲もあれば、「もうちょっと磨きたいな」って考えている曲もあって、今のところ、半分半分ですね。いい感じにプロジェクトがまとまってきたので、来年の前半には全貌が見えてくると思います。
――チームで曲作りをする時、積極的に発言されるほうですか? それともチームが描くデイヤを、みんなで完成させていく感じですか?
詩を書いたり、日記を書いたり、小さい頃から書くことが好きで、自分が何を言いたいか、どういう歌詞にしたいか、自分の意見やヴィジョンを持っています。どちらかといえば自分が発言して引っ張っていくことも好きなんですけど、“コラボレーションの力”に気づいたところもあって。常に物事の最終地点を把握していなければいけないわけではないと、ようやく最近思えるようになったんです。チームのエネルギーと自分のクリエイティビティを自由に混ぜるというか。“身を任せること”に最初はなかなか慣れなかったんですけど、他の人に委ねなくてはいけない場面もあるので、今はその勉強中です。曲作りに限らず、あらゆる面でもそれは重要なことだと思っています。
――どういったことを歌詞にすることが多いですか?
自分や友人、家族に起こった出来事、事件とか何かを少し誇張して歌詞にすることが多いですね。私が体験したことじゃなくても、共感して、パーソナルに感じることもありますから。あと、映画や本からもインスピレーションを受けています。
――曲作りにおいて、最近すごく衝撃を受けたことはなんですか?
この間リリースしたEP(『In Between Dreams』)は、長く付き合っていた人との関係を題材にした作品でした。その関係が終わった後、「愛する人と一緒にいた自分は、どういう人間だったんだろう?」と自分の頭の中を整理している作品でもあります。長く一緒にいたこともあって、お互いが互いの人生に深く入り込んでいるところがあったんです。自分の一部だと思っていたものが無くなってしまった時に感じた不安をどうやって乗り越えていくのかを表現しました。
――その悲しみをどうやって乗り越えていったんでしょうか?
言葉を綴ることで乗り越えました。今までもつらい時期や方向性が分からなくなった時に、それにすがってきたんです。別れた後も、スタジオ入りしたことがすごく助けになりました。あとは他の人と話すこと。自分だけがこんなに悲しい思いをしているかと思っていたんですけど、意外とみんなも似たような経験をしていることがわかって、気が楽になりました。
――不思議なことに、人と話すと楽になることもありますよね。
本当にそう思います。自分にとって音楽は発散する場でもあるんですけど、人と話すことが気持ちの整理をする一番の近道かもしれないですね。
――先ほど楽曲制作には映画や本も参考にしているとおっしゃっていましたが、ここ最近、楽しんだ作品は?
最近サリー・ルーニーの作品を読んでいます。彼女の作品に出てくる主人公たちが問題に対面したときにどう対処するか、その表現方法がすごく面白いんですよね。映画だと……パッと思いつくのはやっぱりジブリですね。どうしてもジブリしか思い浮かんでこない(笑)。他にも映画はたくさん観ているんですけど。
――(笑)。ジブリ作品でいちばん好きなキャラクターは誰ですか?
千尋(『千と千尋の神隠し』)が大好きです! 実はジブリ作品を観るようになったのはここ3年ぐらいで、だからこそ、いままさに影響を受けているんだと思います。(『千と千尋の神隠し』が公開されたのは)私が小さかった頃ですけど、今観ても素晴らしい作品ですし、大人になってから観ると、監督のキャラクターへの視点にすごく魅了されますね。
――2023年、すでに決まっている予定があれば教えてください。
今はまだはっきりとは言えない状況なのですが……私は日本が大好きなので、全力をかけて来日する努力をしますね!
Interviewed by Mariko Ikitake
「チームラボプラネッツ」東京 豊洲 (C) チームラボ
◎リリース情報
EP『In Between Dreams』
2022/10/21 DIGITAL RELEASE
https://avex.lnk.to/inbetweendreamsPR
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