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2022/12/30

【2022年ライブレポまとめ】安全地帯/NiziU/米津玄師/ブルーノ・マーズら話題のライブを振り返る

 制限はまだあるものの、ライブシーンがかつての勢いや規模感を取り戻し始めた1年となった2022年。当記事では、2022年に国内で開催された公演のライブレポートをまとめてプレイバックしていく。

 まず、なんといっても今年は様々なアーティストの周年が重なった1年だったことに触れる必要がある。ゲスの極み乙女は結成10周年ライブを幕張イベントホールで開催し、“ゲスの極み乙女。”から“。”を外すという形の改名を発表した。大橋トリオはlily(石田ゆり子)をゲストに迎えてデビュー15周年を、石崎ひゅーいはあいみょんを迎えてデビュー10周年をそれぞれステージで祝福。coldrainは、彼らの原点とも言える灼熱のライブハウスから結成15周年ツアーをスタートし、そこから横浜アリーナまで駆け抜けた。また、手越祐也はツアーファイナルの翌日にデビュー20周年公演を開催し、新旧のソロ楽曲を織り交ぜたステージを披露した。そして、大ベテランの安全地帯はデビュー40周年を記念したコンサートを東京ガーデンシアターで4日間に渡って開催し、キャリアを総括する圧巻のパフォーマンスを展開した。

<ライブレポート>ゲスの極み乙女、結成10周年ライブ【解体】で改名発表「“。”が取れることで終わることはない」
大橋トリオ、lily(石田ゆり子)も迎えた15周年記念公演オフィシャルレポート到着
あいみょん、石崎ひゅーい10周年ツアーファイナルに登場&「マリーゴールド」「裸の心」コラボ
<ライブレポート>coldrain、15年のキャリアを魅せつけた灼熱のツアー初日
手越祐也、全国ツアーファイナル&20周年記念ライブのレポート到着
安全地帯、デビュー40周年記念コンサート・東京ガーデンシアター公演のライブレポート到着



 周年はさらに続いた。DIR EN GREYとMUCCはそれぞれ25周年ツアーを開催し、過去の楽曲や作品と対峙した。結成20周年ライブを2部制で開催したメリーは、激しい楽曲とバラードの両スタイルを魅せた。そして、これらのバンドに影響を与えてきたBUCK-TICKは横浜アリーナでデビュー35周年を記念したツーデイズを開催し、今もなお貪欲に進化し続ける姿勢を見せつけた。

“選ばれし者たちのための、禁断のエンターテインメント”DIR EN GREY結成25周年記念ツアー開幕
結成25周年イヤーのMUCC、初期作『是空』『朽木の灯』を軸としたツアーが横浜で完結
メリー、結成20周年を締め括る【東京大ストリップショウ[グランドフィナーレ]~白い羊・黒い羊~】公式レポート(前編)
メリー、結成20周年を締め括る【東京大ストリップショウ[グランドフィナーレ]~白い羊・黒い羊~】公式レポート(後編)
BUCK-TICK、デビュー35周年記念ライブ【BUCK-TICK 2022“THE PARADE” ~35th anniversary~】をレポート



 2022年は“初”や“久しぶり”に溢れた1年でもあった。Sexy Zoneは初めてのサマーツアー【セクシーゾーン ライブツアー2022 ザ・アリーナ】を開催し、80年代~90年代を意識したレトロな世界観を表現。NiziUは初の全国ツアーを展開し、福岡を皮切りに、北海道、宮城、東京、大阪、愛知、兵庫の7都市16公演で約15万人を動員した。また、B'zは3年ぶりとなるツアーで30公演を回り、THE ALFEEも同じく3年ぶりに夏のイベントを開催することができた。lynch.はかねてから“夢”としていた日本武道館のステージに満を持して立ち、彼らの史上最高動員数を記録した。その一方でLUNA SEAは、結成時のバンド名だったLUNACY名義でのワンマンを12年ぶりに開催し、初期の楽曲を黒く染まったさいたまスーパーアリーナで鳴らした。そして、今年も多くの楽曲でチャートを賑わせた米津玄師も、2年半ぶりの全国ツアーを同じくさいたまスーパーアリーナで締めくくり、目を見張るようなアイディアや壮麗な演出で観る者を自身の世界観に引き込んだ。

Sexy Zone初のサマーツアー【ライブツアー2022 ザ・アリーナ】横浜アリーナ公演をレポート
<ライブレポート>NiziU、感謝と感動に満ちた初の全国ツアー終幕
<ライブレポート>B'z、3年ぶりとなるツアー【B'z LIVE-GYM 2022 -Highway X-】が閉幕「ライブは尊いものです」
THE ALFEE「今や3人合わせて203歳。これからの未来も共に生きていきましょう!」3年ぶりの夏のイベント実現でファンと約束
lynch.、初の日本武道館公演のライブレポが到着
<ライブレポート>LUNA SEA、初期楽曲でSLAVEを唸らせた【黒服限定GIG】開催「過去にはこんなにも鮮やかな未来がありました」
<ライブレポート>米津玄師「“人間に戻る旅”だった」2年半ぶりのツアーで圧巻パフォーマンス



 今年は久しぶりに海外アーティストの来日が多く実現したのも象徴的だ。サラ・ブライトマンとディカペラはそれぞれ3年ぶりの来日が実現し、ツアーを通して日本のファンと久々に対面した。ブルーノ・マーズは約4年ぶりの来日で、自身史上最大となるドーム公演を東京と大阪で計5日間開催した。そして、アヴリル・ラヴィーンとレディ・ガガはそれぞれなんと8年ぶりに日本公演の開催が実現し、新作の楽曲に加えてヒット曲も多く披露した。

サラ・ブライトマン、【クリスマス・シンフォニー】来日ツアーが開幕 YOSHIKIがゲストとして出演
<ライブレポート>ディカペラ3年ぶりのジャパンツアー開幕、声だけのディズニー名曲オンパレード
ブルーノ・マーズによる約4年ぶり、来日ドーム公演ライブレポートが到着
<ライブレポート>アヴリル・ラヴィーンが新旧楽曲を連発、8年ぶりとなる来日公演「会いたかった」
<ライブレポート>レディー・ガガ、ヒット曲満載の8年ぶり来日公演で貫録を見せつける



 また、久々の来日となったK-POPアーティストも多数いた。FTISLANDは3年ぶり、キム・ヒョンジュンは2年7か月ぶり、SEVENTEENは2年半ぶり、そして2PMのジュノは約4年ぶりとなる来日公演を開催した。また、OMEGA Xは日本デビュー直後の8月に初来日しファンと待望の対面が実現。オンユ(SHINee)はソロとして初の日本ツアーを回ることに成功した。

FTISLANDが3年ぶりに開催したツアーのオフィシャル・レポが到着「僕ららしい音楽を守りたい」
キム・ヒョンジュンの久々の来日公演が終了、観客の心の声が重なった2日間
SEVENTEENの2年半ぶり来日有観客公演に6万人が熱狂
<ライブレポート>2PMジュノが約4年ぶりに来日、忘れられない真夏の夜を届ける
<ライブレポート>OMEGA X、ジャパンツアーでファンと待望の対面「パワーアップして戻ってきます!」
<ライブレポート>オンユ(SHINee)が思い出の地・代々木で魅惑的な歌声を響かせる



 2022年が一つの節目となったアーティストもいた。デビュー10周年を迎えた私立恵比寿中学は12年間在籍した柏木ひなたが卒業し、その翌日には新メンバーを迎え新たに歩みだした。また、実際の卒業は23年1月となるが、=LOVEの齊藤なぎさもデビューから約5年半在籍したグループからの卒業を発表している。そして、自身最大規模となる単独公演を2日間に渡って東京ドームで開催したまふまふは、11年間の集大成となった同公演をもってソロ活動を休止した。

私立恵比寿中学、柏木ひなた卒業 12年分の愛と感謝を届ける
エビ中、新メンバーを迎えて新体制お披露目ライブ開催「この10人でさいたまスーパーアリーナに立ちたい!」
<ライブレポート>=LOVEがデビュー5周年ライブ開催、齊藤なぎさの卒業発表も
まふまふが活動休止前ラストライブで見せた“陽”と“陰”の二面性と11年の集大成



 もちろんコロナ禍の情勢がこれからどう変わっていくのかは誰にも予想できない。だが、すでに2023年に“声出しOK”の公演の開催を発表しているアーティストが続々と出てきていることを考えると、コロナ前の公演に限りなく近い光景が見られる可能性は少しずつ高まってきたと思う。2020年以降失われてしまったものが再び体験できる日が来ることを願っている。