2022/12/21
英スコットランドを代表するロック・バンド、プライマル・スクリームのキーボーディストのマーティン・ダフィが55歳で死去したことがわかった。
現地時間2022年12月20日、プライマル・スクリームのフロントマンであるボビー・ギレスピーがSNSに長文メッセージを投稿し、12月18日にダフィが英ブライトンの自宅で転倒し脳損傷で死亡したと明かした。
ダフィとは、インディー・バンドのフェルトで活動していた10代の頃から知り合いだったことに言及したギレスピーは、「プライマル・スクリームの私たち全員、とても悲しいです」とインスタグラムに綴った。「彼は私たちの1枚目から最後のアルバムまで、全てのアルバムでキーボードを演奏しました。1991年にようやくバンドに加入しました。マーティンはとても特別な存在でした。彼は音楽に対して深い精神的なレベルでの愛と理解を持っていました。彼にとって音楽はすべてでした」と続けた。
ダフィは1967年5月18日に英バーミンガムで生まれた。1980年代半ば、フェルトがクリエイション・レコーズと契約する前となる16歳の時に同バンドに加入し、1989年に解散するまで在籍した。
フェルト時代、ダフィはプライマル・スクリームの最初の2枚のアルバム『ソニック・フラワー・グルーヴ』(1987年)と『プライマル・スクリーム』(1989年)のレコーディング・セッションにも参加している。高い評価を得た1991年のアルバム『スクリーマデリカ』のリリース時には、バンドの正式メンバーとなった。それから数十年後となる2021年にフロントマンのギレスピーがサヴェージズのシンガーであるジェニー・ベスと共同制作したアルバム『ユートピアン・アッシェズ』にダフィも参加していた。
1996年にザ・シャーラタンズの創設メンバーだったロブ・コリンズが亡くなった後、ダフィは彼の代役として、ザ・シャーラタンズとともに同年夏にオアシスのネブワースでのコンサートにサポート・アクトとして出演した。また、彼は1997年にリリースされたザ・シャーラタンズのアルバム『テリング・ストーリーズ』にも参加した。
ザ・シャーラタンズのフロントマンであるティム・バージェスは、「美しい魂がまた一つ悲惨に失われた」とSNSで追悼し、「マーティン・ダフィはロブを失った後、ザ・シャーラタンズを救うためにネブワースで一緒に演奏してくれた、真の友人でした。私のソロのバンド・メンバーとしてもツアーを回り、一緒に過ごすのが楽しかったです。ダフィ、安全な旅を」と続けた。
ダフィは、ベス・オートン、ケミカル・ブラザーズ、ポール・ウェラー、ジェシー・バックレイなど数多くのミュージシャンとコラボレーションをしてきた。また、2014年にはソロ・アルバム『アソーテッド・プロムナーズ』をリリースしている。
「マーティンは私たちの中で最も音楽の才能がありました」と、ギレスピーは振り返った。「彼のスタイルは、カントリー、ブルース、ソウルの要素を組み合わせたもので、神から与えられた天性の感覚を持っていました。彼は同じものを2度演奏することはありませんでした。彼にとって“その瞬間”が全てで、ダフィが燃えている時は“録音”ボタンを押した方が良いです。彼のタイミングはユニークで、ファンキーで、常にビートより遅れて演奏していました」と称賛した。
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