2022/11/12
マーベル・スタジオが贈る劇場公開最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で、リアーナが本作のリードシングル「Lift Me Up」を提供し、アーティストとして約6年ぶりに活動を再開したことが、大きな話題を呼んだ。
前作に続いて、本作の監督を務めたライアン・クーグラーは、「僕らの音楽プロデューサーでもあるルドウィグ・ゴランソンという素晴らしい作曲家がいるんだけど、彼はすごく評判がいいんだ。チャイルディッシュ・ガンビーノ(ドナルド・グローバー)と一緒に『ディス・イズ・アメリカ』を作ったから、ルドウィグの力が大きかったと思う。ロック・ネーション(Roc Nation)のジェイ・ブラウンと、友人であるジェイ・Zが、そのコネクションを作ってくれたことにとても感謝しているよ」と、リアーナとコンタクトを取った当時を振り返る。
クーグラー監督は本作の参加が決まる前からリアーナの音楽が大好きだと語っており、映画のストーリーやテーマを受け入れてくれるアーティストを探していたところにリアーナの名があがってきたという。
前作『ブラックパンサー』ではケンドリック・ラマーが参加し、コンセプト・アルバムが世界中で話題に。単なる劇中歌ではなく、ブラックパンサーや彼を取り巻く登場人物の物語を歌詞やメロディにのせ、楽曲自体が映画の世界観を作り上げるようなクオリティの高い仕上がりに大きな注目を浴びた。最新作では成功を収めた前作とは違うこだわりがあったそうで、監督は「アーティストは女性であることが理にかなっていた。言葉だけでなく、母性という感情を表現できる人を起用するのは理にかなっていた。なぜなら、それがこの映画の主要なテーマだからだよ」と語る。
本作では、国王であるティ・チャラを失い、彼の死を誰よりも重く受け止める妹のシュリや母親でワカンダの女王でもあるラモンダ、そしてティ・チャラの隣でともに戦いワカンダを守ってきた親衛隊ドーラ・ミラージュ隊長のオコエや、ティ・チャラの幼馴染で元恋人のナキアらが物語の中心を担っていく。ラモンダが母親として息子、娘を深く愛し、祖国を守るために立ち上がる本作のように、リアーナはまさにキャラクターたちの重厚なドラマや作品のテーマを表現するアーティストとしてぴったりだったのだ。
「彼女(リアーナ)が予告編でみんながやっている演技を見た時、『この映画を見てみたい。私にこれがやれるか見てみたい』と言ってくれた。彼女と僕が歌詞を書いて、音楽はルドウィグが作った」と、歌詞に監督も加わって完成させたそうだ。「彼女がそのレコードを一度プレイしたら、彼女はストレートにこう言ったんだ。『私はこれをチャド(チャドウィック・ボーズマン)のためにやった』とね。だから、彼のおかげなんだよ。ここに座ってそのことを考えると、今まさに僕はそのことを実感しているよ」と、リアーナは2020年に病のため他界した、『ブラックパンサー』の心臓でもあったチャドウィック・ボーズマンのために参加を決めたという。
そんな思いで捧げられた楽曲「Lift Me Up」は、リアーナの歌声が光るバラードで、『ブラックパンサー』の壮大な世界観を包み込むような仕上がりに。チャドウィックのレガシーを受け継ぎ、監督そしてリアーナが並々ならぬ熱い思いで完成させた渾身の1作だ。
監督は「一番新しいギフトとなったリアーナがファミリーの一員となったことに本当に感謝している。早くみんなに聴いてもらいたい。その曲が映画でどう使われているかを、みなさんに見てもらうのが待ちきれないよ」と語っている。
◎公開情報
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
全国公開中
監督:ライアン・クーグラー
出演:レティーシャ・ライト、ルピタ・ニョンゴ、ダナイ・グリラ、アンジェラ・バセットほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C) Marvel Studios 2022
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