2022/09/05 11:00
DJキャレドの新作『ゴッド・ディド』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
『ゴッド・ディド』は、昨年の5月15日付で1位を獲得した前作『キャレド・キャレド』から1年4か月ぶり、通算13枚目のスタジオ・アルバムで、Billboard 200での首位獲得は『メジャー・キー』(2016年)、『グレイトフル』(2017年)、『キャレド・キャレド』(2021年)に続く4作目、TOP10には通算10作目のランクインを果たした。
8位『ウィ・ザ・ベスト』(2007年)
7位『ウィ・グローバル』(2008年)
5位『ウィ・ザ・ベスト・フォーエヴァー』(2011年)
4位『キス・ザ・リング』(2012年)
7位『サファリング・フロム・サクセス』(2013年)
1位『メジャー・キー』(2016年)
1位『グレイトフル』(2017年)
2位『ファーザー・オブ・アサド』(2019年)
1位『キャレド・キャレド』(2021年)
1位『ゴッド・ディド』(2022年)
『ゴッド・ディド』の初動ユニットは107,500で、その内訳96,000がアルバム・ストリーミング(1億2,982万回)、9,500がアルバム・セールス、2,000がトラックによるユニットだった。アルバムには、ジェイ・Zやドレイク、故ジュース・ワールドなど人気アーティストが計31人も参加している。
先週9週目の1位をマークしたバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』は今週2位にダウンしたが、TOP2には初登場(5月21日付)から17週連続でランクインし続けていて、2016年5月から9月にかけて同17週をマークしたドレイクの『ヴューズ』以来、約6年ぶりの記録に並んだ。週間ユニットも、1%増加の106,000で安定している。
続いて3位には、韓国のガールズ・グループ=TWICEの『BETWEEN 1&2』が初登場し、グループ3作目のTOP10入りを果たした。初動ユニットは100,000で、その内訳アルバム・セールスが94,000、アルバム・ストリーミングが6,000(全7曲 / 918万回)だった。週間ユニット、セールスいずれもキャリア最大の記録を更新している。
多くのK-POPアルバムと同様に、『BETWEEN 1&2』も数種類のパッケージによるCDの売上がセールス全体の96.5%を占め、デジタル・ダウンロードはわずか3.5%程度(3,000枚強)だった。なお、現時点ではアナログ盤(LP)とカセットテープはリリースされていない。
4位には、先週の24位からケンドリック・ラマーの『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』がジャンプアップして、9位にランクインした7月2日付以来10週ぶりのTOP10入りを果たしている。
『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』は、1位に初登場した5月28日付から6週間TOP10をキープした後、10位圏外にランクダウンしたが、8月26日にアナログ盤(LP)をリリースしたことでセールスが急増し、今週TOP10に返り咲いた。週間ユニットは前週から188%増加の55,000に上昇し、そのうち38,000を記録したアルバム・セールスは2,408%も増加している。その38,000枚の内訳、36,000枚がアナログ盤による売上だった。
モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(50,000ユニット / 3%増加)は先週の4位から5位に順位を下げたが、これで初登場した2021年1月23日付からのTOP10ランクイン総週を通算85週に更新し、サウンドトラックを除く最長記録を保持していた『ピーター・ポール&マリー』の同85週に並んだ。
Billboard 200(1956年3月24日~)TOP10ランクイン総週記録
(年)は初めてTOP10入りした年
173週 サウンドトラック『マイ・フェア・レディ』(1956年)
109週 サウンドトラック『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)
106週 サウンドトラック『ウエスト・サイド物語』(1962年)
105週 オリジナル・キャスト・サウンドトラック『サウンド・オブ・ミュージック』(1960年)
90週 サウンドトラック『南太平洋』(1958年)
87週 オリジナル・キャスト・サウンドトラック『キャメロット』(1961年)
87週 サウンドトラック『オクラホマ!』(1956年)
85週 ピーター・ポール&マリー『ピーター・ポール&マリー』(1962年)
85週 モーガン・ウォレン『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(2021年)
次週TOP10にランクインすれば、サウンドトラックを除くアーティストの単独最長記録を更新する。
先週3位にランクインしていたビヨンセの『ルネッサンス』は、前週から12%減少の46,000にユニット数を落とし、今週6位にダウンした。
続いて7位には、ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるコラボレーション・プロジェクト=シルク・ソニックの『アン・イヴニング・ウィズ・シルク・ソニック』が前週の200位から急上昇して、2021年12月11日付以来9か月ぶりのTOP10入りを果たしている。
本作も、前述の『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』と同様、2位に初登場した2021年11月27日付から3週間TOP10をキープしてから今週までTOP10にランクインすることはなかったが、8月26日リリースしたアナログ盤のセールスが急増したことで、今週再ランクインを果たした。週間ユニットは前週から509%増加の44,000に、アルバム・セールスも4,595%増加の38,000にそれぞれ上昇している。その38,000枚の内訳、37,000枚がアナログ盤による売上だった。
8位は、ロッド・ウェーブの『Beautiful Mind』(43,000ユニット / 24%減少)が先週の2位から急落し、ハリー・スタイルズの『ハリーズ・ハウス』(43,000ユニット/ 5%減少)も5位から9位に順位を落としている。
10位に初登場したのは、ヒット曲を網羅したニッキー・ミナージュのコンピレーション・アルバム『Queen Radio: Volume 1』。初動ユニットは32,000で、その内訳27,500がアルバム・ストリーミング(3,843万回)、3,000がアルバム・セールス、1,500がトラックによるユニットだった。ニッキーは、これで通算6枚目(6枚連続)のTOP10入りを果たしている。
『Queen Radio: Volume 1』は、8月26日に27曲を収録した通常版がリリースされ、その2日後にジャマイカのシンガー=Skengとコラボレーションした「Likkle Miss」のリミックスを収録し、再リリースされた。本作には、「アナコンダ」、「スーパー・ベース」、「スターシップス」などの大ヒット曲から、8月27日付のソング・チャート“Hot 100”で1位に初登場した新曲「スーパー・フリーキー・ガール」など、計15曲のTOP40ヒットが収録されている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月9日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ゴッド・ディド』DJキャレド
2位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
3位『BETWEEN 1&2』TWICE
4位『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』ケンドリック・ラマー
5位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
6位『ルネッサンス』ビヨンセ
7位『アン・イヴニング・ウィズ・シルク・ソニック』シルク・ソニック
8位『Beautiful Mind』ロッド・ウェーブ
9位『ハリーズ・ハウス』ハリー・スタイルズ
10位『Queen Radio: Volume 1』ニッキー・ミナージュ
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