2022/04/22 20:00
KANA-BOONが、4月15日にワンマンライブ【KANA-BOON presents「Honey & Darling」-Tokyo Honey, Osaka Darling-】をLINE CUBE SHIBUYAにて開催した。
KANA-BOONは、先日4月1日に新ベーシスト・遠藤昌巳の加入を発表したばかり。今回が新体制となって初の公演となった。本稿では、バンドの新しい幕開けを感じさせた、記念すべき同公演の様子をレポートする。
メンバー4人がステージ上に揃い、音が鳴った瞬間に会場の温度が一気に上がる。序盤で演奏された「Re:Pray」では、手を挙げてステージにエールを送る観客に、谷口鮪(Vo / Gt)も手を大きく挙げて応えた。
メンバー紹介のMCでは、大幅ダイエットに成功した小泉貴裕(Dr)、「今日も黒い」と谷口にいじられる古賀隼斗(Gt)、そして今日の衣装のこだわりポイントを語る谷口と続き、ついに遠藤の番に。シャイな性格という遠藤だが、谷口にせっつかれ「KANA-BOONの遠藤昌巳です! よろしくお願いします!」と大きな声で挨拶すると、会場からは歓声の代わりに大きな拍手が上がった。
その後の「Torch of Liberty」では、最初は緊張しているように見えた遠藤もかなりリラックスしてきた様子で、ステージ前方へと移動し観客を煽る姿も。
谷口が持っていたエレキギターを「この日のために買った」というアコースティックギターに持ち替えると、このツアーのタイトルにもなっている新作アルバム『Honey & Darling』に込めた想いを語り出す。「僕にとっては、メンバーもあなたたちもかけがえのない存在」「大事にしたいなあって思うし、なくしたくないなあって思うし……アルバム『Honey & Darling 』は、そういう気持ちがたくさん詰まったアルバムです。その中から、ひと際特別な曲」「歌っていうのは、手紙みたいなもんだと僕は思っているので。届けばいいし、届かないこともあるし……届くといいなと思って、やります」と語り終え、演奏されたのは「alone」だ。アコースティックギターの優しい音色を力強く支えるドラムとベース、そこに寄り添い、時に切り込むようなエレキギターが重なる。そして時に叫びにも聴こえる谷口の切ない歌声が、会場いっぱいに広がった。
「まだまだ盛り上がり足りてない人もいると思うんで、めちゃくちゃ楽しい曲やってもいいですか!?」とのMCの後に繰り出された「スターマーカー」で、観客のボルテージは最高潮に。サビの手を左右に振る振り付けに、会場までもが合わせて揺れているようだった。アルバムのリード曲「メリーゴーランド」では、メンバー4人で内側を向き、まさにメリーゴーランドのような形になりながら、心から楽しんで音を合わせていた様子がとても印象的だった。そして、最後の「光れ」と伸びやかなフレーズが会場を包み込むように響き渡った。
遠藤は2020年からバンドにサポートとして参加。さらに、もともとメンバーとは17歳の頃から交流があったとはいえ、今回のライブで見せた4人の信頼関係は、新体制になったばかりとは思えないほど確かなものだったと感じた。
【KANA-BOON presents「Honey & Darling」-Tokyo Honey, Osaka Darling-】は、4月23日の大阪・NHK大阪ホール公演にてファイナルを迎える。続くツアーでも、4人はその絆から生み出すあたたかな音をもって、ライブに来た「あなた」一人ひとりへ、まっすぐな音楽の「手紙」を届けていくことだろう。
Text by Maiko Murata
Photo by ハタサトシ
◎公演情報
【KANA-BOON presents「Honey & Darling」-Tokyo Honey, Osaka Darling-】
2022年4月23日(土)大阪・NHK大阪ホール
※終了した公演は省略
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像