君島大空が、4月1日に【君島大空と石若駿 Billboard Live周遊『外は春の形』】をBillboard Live TOKYOで開催した。

　千葉市で開催された写真芸術展【CHIBA FOTO】のドキュメンタリームービーの主題歌「朝が来ても」を発表したばかりの君島大空。本公演は、millennium paradeやSMTKなどで活躍するほか、多くのアーティストの作品やライブのサポートを務めている盟友・石若駿とのデュオ編成によるライブだ。2021年も同じ編成によるBillboard Live公演で観客をにぎわせた。ここでは、そんな彼らのBillboard Live TOKYO公演、1stステージの様子をお届けする。

　開始時間を迎えると暗闇の中、幻想的なギターの音色が聴こえてくる。「ここは繋がったままの～」と君島がゆっくり歌い始めた「花曇」からライブがスタートした。曲が進行するにつれて優しい色合いの照明がステージを包み込む。一曲目からその世界観へと誘われていった。間を開けることなく石若駿がピアノを奏で始め、そのまま「扉の夏」をパフォーマンス。そして3曲目の「世界はここで」では君島がシンセサイザーを弾きながら歌い上げた。

　「こんばんは。今日は楽しんで行ってください」と君島が挨拶をした後、石若がタイトなドラムソロを奏で始める。変則的なビートが鳴る中、君島は「傘の中の手」をしっとりとそして時折力強く、強弱をつけながら歌っていく。そして次の曲は粒立ちのよいギターの一音一音と歌声が重なっていく「向こう髪」。アウトロの何とも儚く聴こえる速弾きは見応えたっぷりだった。

　ドラムから「散瞳」がスタートすると、君島と石若はグルーブを生み出していく。カッティングギターが光る「きさらぎ」では巧みなスライド奏法やアルペジオが美しく鳴り止まない。途中2人は音圧を上げて荒々しく楽器を刻むシーンも見ることができた。正にライブでしか味わえない瞬間だ。

　「最近どう？」という石若の振りから「すごいくらい春だな」と君島が答えた中盤MC。また今回のツアーについて「今の時代、情勢に目を背けずに歩いて行きたいと思ったツアーになっています」と想いを語っていた。

　あっという間に時間は流れ、いよいよライブは終盤へと突入。ボーカルシンセサイザーが特徴的な「花降る時の彼方」へ。桜の舞う季節を繊細な歌声でそっと歌った。本編最後は同じく春が舞台の「銃口」で締めくくった。

　アンコールに披露された一曲は「光暈(halo)」だ。伸びやかで繊細な歌声が会場に広がっていった。君島と石若は4月2日に大阪・Billboard Live OSAKAでも同公演を開催。5月5日には神奈川・Billboard Live YOKOHAMAでも開催する予定だ。


Text by Tatsuya Tanami
Photo by 垂水佳菜


◎公演情報
【君島大空と石若駿 Billboard Live周遊『外は春の形』】
2022年4月1日（金）東京・Billboard Live TOKYO　※終了
2022年4月2日（土）大阪・Billboard Live OSAKA　※終了
2022年5日5日（木・祝）神奈川・Billboard Live YOKOHAMA