2022/03/17
故プリンスが、女性的な分身であるCamille(カミーユ)名義で録音したアルバムが、<サード・マン・レコード>のおかげでようやく日の目を見ることになる。
Mojoによると、<サード・マン>の共同設立者であるベン・ブラックウェルは、「ようやくリリースすることになった……プリンスの関係者が同意してくれた、簡単すぎるくらいだった」とコメントした。同誌によるとこのアルバムは、プリンスが“女性であるもう一人の自分”として楽曲を書いて録音し、テスト・プレスの段階まで行ったものの、完成品はできず、リリースもされなかった。
その後、収録されている8曲は全てほかのアルバムでリリースされたが、プリンスが当初意図したオリジナルの形で一緒に聴かれたことは一度もない。時系列的には、このアルバムは1986年の『パレード』と1987年の『サイン・オブ・ザ・タイムズ』の間のどこかで録音されたようだ。『サイン・オブ・ザ・タイムズ』(オリジナル版と2020年リマスター版それぞれ)に収録されることになった曲には、「ハウスクウェイク」、「ストレインジ・リレイションシップ」、「ショッカデリカ」、「リバース・オブ・ザ・フレッシュ」、「イフ・アイ・ウォズ・ユア・ガールフレンド」が含まれる。
一方、「フィール・ユー・アップ」は1989年の映画『バットマン』のサウンドトラック・アルバムに収録されている「パーティマン」のB面で(1993年の『ザ・ヒッツ&Bサイド・コレクション』に収録)、「グッド・ラヴ」は1988年のマイケル・J・フォックス主演映画『再会の街/ブライト・ライツ、ビッグ・シティー』のサントラ、「ロックハード・イン・ア・ファンキー・プレイス」は1994年の『ブラック・アルバム』でリリースされた。
プリンスは、2016年4月にフェンタニルの過剰摂取による事故で57歳で亡くなった。それ以来、彼の遺産管理団体は2016年にベスト・アルバム『4EVER』、代表作である『パープル・レイン』サントラのデラックス版、2018年に『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』、2019年に『オリジナルズ』と、次々と遺作をリリースしており、昨年は初の完全未発表アルバム『ウェルカム・2・アメリカ』がリリースされた。
◎『カミーユ』トラックリスト
1. 「リバース・オブ・ザ・フレッシュ」
2. 「ハウスクウェイク」
3. 「ストレインジ・リレイションシップ」
4. 「フィール・ユー・アップ」
5. 「ショッカデリカ」
6. 「グッド・ラヴ」
7. 「イフ・アイ・ウォズ・ユア・ガールフレンド」
8. 「ロックハード・イン・ア・ファンキー・プレイス」
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